ビジネスの場面では、日々のやり取りの中で「承知しました」「了解しました」「かしこまりました」といった返答を使うことが多くあります。しかし、その使い方を間違えると、相手に不快な印象を与えたり、信頼を損なうこともあります。
今回は、ビジネスでよく使われる「了解しました」などの言葉について、それぞれの意味や使い方、立場に応じた適切な敬語表現を詳しく解説していきます。例文を交えて丁寧にご紹介しますので、日常業務にすぐに活かせる内容となっています。

まず、「了解しました」という表現について確認しましょう。
●「了解」の意味
「了解」とは、「事情や内容をよく理解して認めること」を意味する言葉です。一見、丁寧な言葉のように見えますが、敬語ではなく、一般的には「目下の者が目上の者に使うべきではない表現」とされています。
つまり、「了解しました」は、上司やお客様など、立場が上の人に使うには不適切というのがビジネスマナー上の考え方です。
「了解しました」は、上司から部下へ、または同僚や後輩同士で使う分には問題ありません。例を挙げてみましょう。
【使用例1:上司から部下へ】
部下:「課長、見積もりを出したのでご覧いただけますか?」
上司:「了解しました。ありがとう、後ほど確認するよ。」
【使用例2:同僚とのやり取り】
同僚:「時間が空いたら、書類の書き方を教えてくれるかな?」
自分:「了解です。午後に時間ができたら声をかけますね。」
このように、同じ立場または立場が下の相手に対して「了解しました」は自然な表現ですが、上司や取引先、お客様には別の表現を選ぶべきです。
上司やお客様といった「目上の人」に対して使うべき言葉は、「承知いたしました」または「かしこまりました」です。それぞれの意味と使用例を見てみましょう。

「承知いたしました」は、「内容を理解し、受け入れました」という意味を丁寧に伝える敬語です。
ビジネスでは、上司やお客様への返答として最もよく使われる表現の一つです。
【使用例1:上司との会話】
上司:「本日は11時に会社を出発するよ。」
部下:「承知いたしました。11時に出発ですね。」
【使用例2:顧客とのやり取り】
お客様:「新商品のパンフレットを郵送してくれるかな?」
営業:「承知いたしました。本日郵送いたします。」
「承知いたしました」は、上司・取引先・お客様など、立場が上の相手に対して最も無難で丁寧な表現とされています。
「かしこまりました」は、「あなたの指示を謹んでお受けいたします」という、より謙譲の意味合いを持つ丁寧な敬語です。
「承知いたしました」よりもややかしこまった印象があるため、接客や営業、メールでのやり取りでよく使われます。
【使用例1:上司への返答】
上司:「明日の会議資料の作成をお願いできるかな?」
部下:「かしこまりました。会議資料を作成いたします。」
【使用例2:お客様対応】
お客様:「本日A商品を10個納品お願いできませんか?」
営業:「かしこまりました。A商品を10個納品いたします。」
「かしこまりました」は、顧客対応やフォーマルな場面でとても適した表現です。

ビジネスの現場では、メールや社内チャット、LINEなどで上司や同僚に連絡する機会も多くあります。そういった文字ベースのやり取りでも、言葉の使い方には注意が必要です。
実は、上司が部下にフランクに接している場合や、長年の関係性がある相手であれば、「了解です」といった表現も「失礼にはならない」場合があります。
ただし、これはあくまでもその場の空気や関係性を理解しているからこそ使える表現です。
新人や若手社員が、最初から上司やお客様に「了解しました」と返答するのはNGとされます。
最初は常に「承知いたしました」または「かしこまりました」で対応し、関係性に応じて柔軟に言葉を使い分けるのが理想です。

社会人として、ビジネスマナーを身につけることは信頼関係を築くうえでの基本です。中でも、敬語の使い方ひとつで相手に与える印象は大きく変わります。
今回のポイントを振り返っておきましょう。
言葉遣いは日々の積み重ねで自然と身についていくものです。最初は少し堅苦しく感じるかもしれませんが、適切な言葉を選ぶことが、信頼と円滑なコミュニケーションへの第一歩になります。
ぜひ、日常の中で意識して使い分けてみてくださいね。
ご希望があれば、この内容をメールテンプレートやマニュアル形式にも整形できますので、お気軽にお申し付けください。