
「資料が見つからない」「あの書類どこに入れたっけ?」——そんな経験、誰しも一度はあるはずです。実は、社会人が1日に資料やモノを探している平均時間は約20分とされています。これを年間に換算すると、およそ80時間。つまり、丸々2営業週分以上を“探す作業”に使っていることになります。
では、その無駄な時間をどうすれば削減できるのでしょうか?
鍵となるのが「整理整頓」です。この記事では、仕事の能率を格段に上げる整理・整頓の基本について、具体的かつ実践的に解説していきます。

まず、「整理」と「整頓」は似ているようで、実は異なる概念です。それぞれの違いを理解することが、効率的なオフィス環境づくりの第一歩になります。
整理
必要なモノと不要なモノを分けて、不要なモノを処分すること
整頓
必要なモノを、誰でもすぐに使えるように配置・収納すること
つまり、「整理=モノを減らす行為」「整頓=使いやすく並べる行為」とイメージするとわかりやすいでしょう。順序としてはまず「整理」→その後に「整頓」の流れが基本です。

「いつか使うかも」は、結局使わないことがほとんどです。まずは、自分の周りを見渡して、本当に“今”必要なモノだけを残しましょう。
以下の3分類を基準に、すぐに判断を下すことが大切です。
特に「いつか使うかも」と感じるものは要注意。実際には使用される機会が非常に少なく、保管スペースを無駄に圧迫する存在です。思い切って処分することが整理の第一歩です。
「迷ったら1年間使っていないものは破棄する」「類似品が2つ以上ある場合は1つに絞る」など、自分なりの“捨て基準”を設けると判断が早くなります。
「個人で管理する書類」と「共有で保管する資料」は、最初から分けて考える必要があります。保存する前に、「誰がいつ使うか?」という視点をもつと、後々の混乱を防ぐことができます。

整理で不要なモノを無くした後は、「整頓」に移ります。整頓の目的は、必要なモノを、必要なときに、誰でも取り出せる状態にすることです。
書類は用途によって保管場所を分けましょう。
使用頻度が低いモノにスペースを割くことは避け、頻度の高いものを最短距離で手に取れるようにしましょう。
平積みにすると下の資料が取り出しにくくなり、探す時間も増えます。ファイルは必ず立てて収納し、背表紙には明確なラベルをつけて分類しましょう。
シンプルですが、最も効果の高いルールです。元の場所に戻す習慣がつけば、書類や文具が“行方不明”になることはありません。

一見整理しているように見えて、実は“隠しているだけ”の状態。それが「クリアファイル症候群」です。
何でもかんでも「とりあえず入れておこう」として、クリアファイルに突っ込むのはNG。ファイルが積み重なれば、探す手間はむしろ倍増します。
ポイント:クリアファイルは「仮置き用」に留め、本当に必要なものは立てて保管する
また、期限を過ぎた書類や完了済みの資料は、定期的に見直して廃棄または別の保管場所へ移動しましょう。

整理整頓を「時間があったらやろう」と考えていると、いつまでも手が付けられません。
週に一度は、整理整頓の時間を明確にスケジュールに組み込むことが重要です。
例:毎週金曜日の夕方30分を“整頓タイム”に設定
このように「習慣化」することで、職場全体の清潔感や情報共有効率が上がり、自然とチームの仕事力が向上します。
整理整頓は、あなたの“信用”と“成果”を支える技術
「整理整頓」は、単なる片づけではなく、仕事の土台を整える行動です。
必要なモノがすぐに見つかる環境は、作業スピードを速めるだけでなく、ミスやストレスも軽減します。
整理:モノを減らす
整頓:モノを使いやすくする
この2つを定期的に行うことで、「探す時間」は確実に減り、あなたの1日はより生産的なものになるでしょう。
まずは、週に1回、机とPCの中を整理整頓してから帰る習慣を始めてみてはいかがでしょうか?
5分でも10分でも、意識することで驚くほど業務効率は変わってきます。