言いづらい事を柔らかく伝えるコミュニケーション方法【クッション言葉】

言いづらいことをやさしく伝える「クッション言葉」の使い方
~人間関係を壊さずに本音を伝える技術~

言いづらいことをやさしく伝える「クッション言葉」の使い方
~人間関係を壊さずに本音を伝える技術~

仕事をしていると、どうしても「言いづらいこと」を伝えなければならない場面に直面することがあります。例えば、依頼やお願いをする際、断る必要がある時、相手の意見に反論したい時、あるいはデリケートな質問をしたい時など。
こうした場面で、つい言葉を濁してしまったり、逆にきつく聞こえてしまったりして、相手との関係に影響を及ぼしてしまうことも少なくありません。

そんなときに非常に役立つのが、クッション言葉です。クッション言葉とは、伝えにくい内容の前に添えることで、相手への心理的な衝撃を和らげ、柔らかく丁寧な印象を与える言葉です。

本記事では、クッション言葉の基本的な考え方と、よく使う4つのシーン別の活用例、さらには注意点について解説します。社会人としての信頼を高める言葉の使い方を、ぜひ身につけてみてください。

クッション言葉とは?

クッション言葉とはその名のとおり、相手が受ける“負のインパクト”をやわらげるための言葉です。
直接的に伝えると強く響いてしまう内容でも、クッション言葉を添えることで、相手に「配慮されている」「丁寧に扱われている」と感じてもらえる効果があります。

例えば、

  • 「少々お待ちください」→「恐れ入りますが、少々お待ちいただけますか」
  • 「無理です」→「心苦しいのですが、今回はお引き受けできかねます」

といった具合です。

クッション言葉を使いこなせば、相手への配慮を示しながら、言いにくい内容もスムーズに伝えることができます。

クッション言葉を使うべき4つのシーンと会話例

クッション言葉は、どんな場面でも同じものを使えばいいというわけではありません。シーンに応じた適切な表現を選ぶことで、より自然で伝わりやすいコミュニケーションが可能になります。

以下に、よくある4つのビジネスシーンにおけるクッション言葉と会話例をご紹介します。

1.お願いをするとき

相手に何かを頼む際には、手間や時間を取らせてしまうことへの配慮を言葉で示すことが大切です。以下のようなクッション言葉がよく使われます。

よく使うクッション言葉:

  • お手数をおかけしますが
  • 恐れ入りますが
  • ご面倒をおかけしますが
  • ご足労をおかけしますが
  • 失礼ですが

会話例:

  • 恐れ入りますが、少々お待ちいただけますか?」
  • お手数をおかけしますが、こちらにご記入いただけますか?」

このように、「ください」という命令形ではなく、「~いただけますか」という依頼形にすることで、より柔らかく伝わります。

2.断るとき

断るという行為は、どうしても相手をがっかりさせたり、失望させたりする可能性があるため、相手の気持ちに配慮した表現が求められます。

よく使うクッション言葉:

  • せっかくですが
  • 残念ではございますが
  • 申し訳ございませんが
  • あいにくですが
  • 心苦しいのですが

会話例:

  • 残念ではございますが、今回は欠席させていただきます」
  • あいにくですが、本日は対応が難しい状況です」

単に「できません」「行けません」ではなく、クッション言葉を添えることで、相手の立場や気持ちに配慮していることを伝えられます。

2.断るとき

3.反論・意見を述べるとき

上司やお客様など、目上の方に意見を言う場面では、相手を否定しない前置きが重要です。真っ向からの反論ではなく、あくまで丁寧な対話の姿勢が伝わるような言葉選びが求められます。

よく使うクッション言葉:

  • 申し上げにくいのですが
  • 失礼かとは存じますが
  • おっしゃることは重々承知しておりますが
  • お言葉を返すようですが

会話例:

  • 申し上げにくいのですが、お客様のご要望には沿いかねます」
  • 失礼かとは存じますが、こちらの方法の方が効率的かと存じます」

相手の考えを尊重しつつ、自分の意見を伝えるための前置きとして非常に有効です。

4.質問をするとき

相手に質問する際も、内容によってはプライベートな情報に踏み込んでしまうことがあります。そうした場面では、相手に答えるかどうかの選択肢を与えるようなクッション言葉を使うとよいでしょう。

よく使うクッション言葉:

  • 差し支えなければ
  • よろしければ
  • 失礼ですが

会話例:

  • 差し支えなければ、ご連絡先をお伺いしてもよろしいですか?」
  • 失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

ただの「お名前を教えてください」では、唐突で無遠慮な印象になります。クッション言葉を加えることで、丁寧な印象を与えることができます。

「申し訳ございません」の乱用に注意

便利なクッション言葉の中でも、特に多用されやすいのが「申し訳ございませんが」という表現です。しかし、必要のない場面で過剰に謝罪の言葉を使うと、かえって不自然で、過剰なへりくだりに見えてしまうことがあります。

例えば、

  • 「申し訳ございませんが、どのようなご用件でしょうか?」
     → 「失礼ですが、どのようなご用件でしょうか?」が適切です。
  • 「申し訳ございませんが、少々お待ちいただけますか?」
     → 「恐れ入りますが、少々お待ちいただけますか?」の方が自然です。

「申し訳ございません」は、断るときや迷惑をかけたときに使うのが最もふさわしい場面です。何でもかんでも謝罪の言葉で始めるのではなく、場面に合った適切なクッション言葉を選びましょう。

まとめ:クッション言葉は“社会人の潤滑油”

まとめ:クッション言葉は“社会人の潤滑油”

職場において人間関係を良好に保ちながら、必要なことをしっかり伝えていくためには、言葉の使い方がとても重要です。
言いづらいことでも、クッション言葉を上手に使えば、相手への配慮を示しながら、自分の意見や希望をきちんと伝えることができます。

今回ご紹介したクッション言葉は、どれも覚えればすぐに使えるものばかりです。日々の業務の中で、「少し言いにくいな」と感じたときには、ぜひ思い出して活用してみてください。きっとあなたのコミュニケーションが、より円滑で心地よいものになるはずです。