繰り返すぐるぐる思考〜ASDの人が引き起こす原因と解決策

ASDの「ぐるぐる思考」とその解決策

はじめに
ASD(自閉スペクトラム症)の方は、過去の出来事やネガティブな感情に囚われてしまい、繰り返し考えてしまう「ぐるぐる思考」に悩むことが多く見られます。この「ぐるぐる思考」は、日常生活に影響を与えるだけでなく、うつ病などの精神疾患のリスクも高めます。ここでは、ASDの方がこの思考パターンに陥る原因と、その解決策について詳しく解説します。

1. ASDの「ぐるぐる思考」に陥る原因
ASDの方が「ぐるぐる思考」に陥りやすい背景には、特有の認知の傾向や特性が関係しています。

  • シングルフォーカス
    ASDの方は、多くの情報の中で特定の一部分に意識が集中しがちです。一度気になると、その部分に強く固執し、他の情報に目を向けづらくなります。
  • こだわりと想像性の特性
    抽象的な事柄や、目に見えないもののイメージが難しく、特定の物事へのこだわりが強くなることがあります。このため、過去の出来事に対して特定の視点のみで繰り返し考えてしまうことが多いです。
  • 心の理論
    ASDの方は、自分視点では物事を捉えやすいものの、他者の視点に立って考えることが苦手な傾向があります。その結果、他人の意見や評価をマイナスに捉えやすく、負の思考が持続してしまうことがあります。

これらの特性が組み合わさることで、ASDの方は過去の出来事を繰り返し思い返し、負のループに陥りやすいと考えられます。

2. 「ぐるぐる思考」から抜け出す方法
ASDの方が「ぐるぐる思考」から抜け出すためには、次のようなアプローチが有効です。

別のことに意識を向ける
「ぐるぐる思考」に陥っているときは、その考えから離れるために意識を別の活動に向けることが有効です。例えば、編み物や料理といった手作業や、散歩や軽い運動が良いでしょう。これにより一時的に思考から離れ、心をリフレッシュできます。また、呼吸法を用いて心を落ち着かせることも効果的です。一定のリズムで「3秒吸って、3秒止めて、7秒で吐く」といった呼吸法を行うと、意識を時間や身体の感覚に集中させることができます。

過去を許す
過去のネガティブな出来事に向き合い、そこにポジティブな側面を見つけることで、「許し」に繋げることができます。人は誰でも、良い出来事と悪い出来事を経験していますが、それらはしばしば同時に存在しています。例えば、辛い経験をしたことで新たな技術を身につけた、あるいは新しい出会いがあったというように、悪いと思っていた出来事が別の成果を生んでいることがあります。このような視点を持つことで、過去の出来事を再評価し、心の平安を取り戻すことができます。

あなたがこれからも心穏やかに過ごせることを心から応援しています。

まとめ
ASDの方は、「ぐるぐる思考」によってストレスを感じやすい傾向がありますが、意識を別のことに向けたり、過去を許すために良い側面を見つけたりすることで、少しずつこの状態を改善していくことができます。視点を広げていく努力を重ねることで、穏やかな日々を過ごせるようになっていくでしょう。