日々の業務の中で、ビジネスメールや電話、対面でのやり取りにおいて「言葉遣い」に不安を感じたことはありませんか?
一見、正しく使っているつもりでも、実は間違っていたという表現は意外と多く存在します。とくに敬語や謙譲語、尊敬語などの丁寧な表現は、相手への配慮が求められるビジネスシーンでは特に重要です。しかしながら、日本語はとても奥深く、使い方を誤ってしまうことも少なくありません。
今回は、ビジネスメールにおいて特に間違えやすい日本語表現を3つ取り上げ、それぞれの正しい使い方と注意点を丁寧に解説いたします。メールだけでなく、電話や対面での会話にも応用できる内容ですので、ぜひご参考になさってください。

まず一つ目は、「ご教授ください」と「ご教示ください」の違いです。どちらも「教えてください」という意味に見えるため、混同されやすい表現ですが、それぞれの使い方には明確な違いがあります。
改善点をご教授いただければ幸いです。
このように使ってしまう方も多いかもしれませんが、この場合の「ご教授」は不適切です。
つまり、日常の業務や会議での情報共有をお願いする場面では「ご教示」が適切です。「教授」は大学などで専門知識を長期的に教える場面を想起させるため、日常的なビジネスではやや大げさに受け取られる可能性があります。

続いて二つ目は、「ご持参ください」と「お持ちください」です。こちらも、相手に物を持ってきてもらうという意味で使われますが、文法的に正しく使い分ける必要があります。
筆記用具をご持参ください。
この文章は、敬語の使い方として誤っています。
相手に何かを持ってきてもらうよう依頼する際には、「ご持参」ではなく「お持ちください」を使うようにしましょう。

最後にご紹介するのは、「お伝えします」と「申し伝えます」です。こちらも混同されやすい表現ですが、敬意を払う対象によって使い分ける必要があります。
ご提案の件、田中にお伝えします。
この文も一見丁寧に見えますが、実は敬語の使い方として誤っています。
つまり、自社内の人物(田中さんなど)に対して取引先からの情報を伝言する際は、「申し伝える」を使うことで、相手を立てた丁寧な言い回しとなります。
今回ご紹介した3つの例はいずれも、ビジネスの現場で非常によく見かける言い回しです。
以下にポイントをまとめます。
| 表現 | 正しい使い方 | 間違いやすいポイント |
|---|---|---|
| ご教示 / ご教授 | ご教示:情報を教えてもらう時 ご教授:学問などの指導を請う時 | ご教授を日常的な依頼に使ってしまう |
| お持ちください / ご持参ください | お持ちください:相手に持ってきてもらう依頼 ご持参ください:自分が持って行く | ご持参を相手に使ってしまう |
| 申し伝えます / お伝えします | 申し伝えます:相手の伝言を自社の人へ伝える時 お伝えします:自社から相手へ情報を伝える時 | お伝えしますを社内向けに使ってしまう |
自分では正しいと思って使っていた表現も、改めて見直すことで間違いに気づくことがあるかもしれません。そして、仮にメールで間違った言葉遣いをしてしまっても、多くの場合、相手はそれを指摘しません。だからこそ、自分で気づき、正していく姿勢が大切です。
少しでも不安に感じた表現があれば、メールを送る前に一度検索して確認する癖をつけると良いでしょう。小さな積み重ねが、信頼あるビジネスパーソンとしての成長につながります。
今後も、一緒に正しい日本語表現を身につけていきましょう。