研修の冒頭やチームビルディングの場面で欠かせないのが「アイスブレイク」です。参加者同士の緊張を和らげ、場の雰囲気を和やかにすることで、研修や会議の効果がぐっと高まります。
しかし、近年は「3密(密閉・密集・密接)」を避ける配慮が求められる場面も多く、これまで行ってきた定番のアイスブレイクが実施しにくい状況もあります。特に感染症予防を意識する場では、大声で話す、物を使い回す、距離を詰める…といった活動は控える必要があります。
そこで今回は、3密を避けつつも、しっかりと場を温めることができるアイスブレイクを3つ、研修講師の視点からご紹介します。
いずれも【道具不要】【簡単】【短時間】でできる工夫が詰まっており、オンライン研修や対面研修を問わず実施しやすい内容です。
最初にご紹介するのは、「○○といえば?」というお題に対して、参加者全員で“定番の答え”を合わせることを目指すゲームです。
◆やり方
◆このゲームのポイント
このゲームの面白さは、「正解を競う」よりも、「みんなと答えが合うかどうか」にあります。
「明太子か鮭か…どっちが“定番”だろう?」と考える過程で、自然と参加者の笑顔が生まれます。また、世代や価値観の違いが結果に反映されやすく、「えー!それ選ぶの!?」といった反応も場を盛り上げるスパイスに。
声を出さずに答えを見せ合うだけでも成立するため、飛沫感染の心配も最小限に抑えられ、安心して取り組めるアイスブレイクです。

次におすすめするのは、参加者の人となりが垣間見える「自己開示」をテーマにしたアイスブレイクです。
◆やり方
ファシリテーターが「自分についてのユニークなお題」を出します。
例:
それぞれのお題に対して、1人ずつ順番に答えてもらいます。参加人数が多い場合は、グループに分かれてシェアする形式でも効果的です。
◆このゲームのポイント
このアイスブレイクでは「正解」や「一致」は必要ありません。
大切なのは、自分のことを少しだけ開示し、他の人の個性を受け入れるという経験です。
例えば、「自分を動物に例えるなら…猫です。マイペースなので(笑)」といった一言でも、参加者同士の心理的距離がぐっと縮まります。「私もそうかも!」と共感が生まれたり、「意外ですね!」と笑いが起きたりすることで、短時間でも親近感が高まる効果があります。
このような場では、堅苦しさを感じず、自由に話せる雰囲気を作ることがポイント。進行役が最初に自分の例を話すことで、安心して発言できる空気が生まれやすくなります。
最後にご紹介するのは、声を出さずに協力して取り組むジェスチャー型のアクティビティです。
3密のうち「密接」を避けながら、非言語コミュニケーションの力を楽しめるアイスブレイクです。
◆やり方
◆このゲームのポイント
このアクティビティの魅力は、言葉を使わずに意思疎通を図る楽しさです。普段何気なく言葉に頼っている私たちにとって、「身振り手振りだけで伝える」というのは意外と難しく、でもとても盛り上がる体験になります。
また、声を出さないため、飛沫感染のリスクを抑えられる点も大きなメリット。物理的な距離を取りながらも「心の距離は近づく」という、不思議な一体感が得られるのもポイントです。
ジェスチャーのやり取りを通じて自然と笑いが生まれ、短時間でも緊張が解けていく様子が見られます。

アイスブレイクは、「場の空気をほぐす」「心理的安全性を高める」「人間関係を築く」ための大切な時間です。しかし、現代の研修やワークショップでは、参加者の健康と安心にも配慮しなければなりません。
今回ご紹介した3つのアイスブレイクは、どれも3密を避けつつ、参加者が楽しく交流できる工夫が詰まった内容です。
道具や広いスペースがなくても、アイデアと進行の工夫次第で場の雰囲気は大きく変わります。ぜひ、皆さんの研修やチームビルディングの場で取り入れてみてください。