【第1回 事前準備編】ムダな会議におさらばする方法|会議の結果は準備で8割決まる

【第1回 事前準備編】ムダな会議におさらばする方法|会議の結果は準備で8割決まる

「またムダな会議だった……」「結局、何も決まらなかった……」そんな経験、あなたにもありませんか?
実は、会議の成否は“会議中”ではなく、“会議前”にほとんど決まっています。準備の精度によって、会議の質は大きく左右されるのです。

本記事では、ムダな会議を防ぐための「事前準備」に焦点を当て、具体的なポイントを解説していきます。キーワードは、「会議の結果は準備で8割決まる」。会議を仕切るファシリテーターの立場から、効率的かつ有意義な会議を実現するための準備術をお届けします。

1. ファシリテーターの役割とは?

1. ファシリテーターの役割とは?

まず、会議の成否に大きな影響を与えるのが「ファシリテーター」の存在です。

ファシリテーターとは、会議の進行役。特定の意見に偏らず、中立的な立場を保ちながら、議論がスムーズに進むように全体をリードします。

意見が一部の人だけに偏ったり、目的から脱線した話題が長引いたりするのを防ぐために、ファシリテーターは「流れの軌道修正役」として極めて重要です。

会議の準備段階からファシリテーターがしっかり関与することで、当日の会議がスムーズに、かつ成果につながるものになります。

2. 日時を決める|集中できるタイミングを選ぶ

2. 日時を決める|集中できるタイミングを選ぶ

会議のスケジュールを決める際は、「いつでも空いている時間」で設定するのではなく、「参加者が集中しやすい時間帯」を選ぶことが重要です。

たとえば、ランチ直後や業務終了直前などは集中力が低下しがちです。できれば、業務に一区切りついた午前10時ごろや、午後のはじめ(13〜14時台)など、参加者が頭を使いやすい時間を狙いましょう。

また、会議が多すぎると疲弊するため、必要以上に頻繁に設定しないことも大切です。

3. 会議場所を選ぶ|明るい部屋は意見が出やすい

3. 会議場所を選ぶ|明るい部屋は意見が出やすい

会議の場所が持つ雰囲気も、参加者の心理に大きな影響を与えます。

特に重要なのが「明るさ」。自然光が入る部屋や、照明がしっかり行き届いた空間では、参加者の表情が見えやすく、心理的にも安心感が得られます。これが、意見を出しやすい空気づくりにつながるのです。

逆に、薄暗く閉鎖的な空間では、無意識のうちに発言しづらくなってしまいます。会議室を予約する際には、可能な限り開放感があり、明るい部屋を選びましょう。

4. 参加者を決める|「適切な人数」が会議の質を左右する

4. 参加者を決める|「適切な人数」が会議の質を左右する

「多ければ多いほど良い」と思われがちな会議の参加者数。しかし、実は参加者が多すぎると、意見がまとまりづらく、決定までに時間がかかることが多くなります。

会議における理想的な人数は、5〜7人程度。必要な立場・役割の人だけに絞ることで、効率的な議論が可能になります。

人数が少なければ、「話しやすい空気」も自然と生まれます。逆に少なすぎると、視点が偏る恐れもあるので、「多すぎず、少なすぎず」がポイントです。

5. アジェンダ(議題)の事前配布|考える時間を与える

会議の冒頭でいきなり議題を提示しても、参加者はすぐに深い意見を出すことはできません。

そこで重要なのが、「アジェンダ(議題)」の事前配布です。少なくとも前日には参加者に共有し、「自分の意見を準備する時間」を持ってもらうことで、当日は内容の濃い意見交換が期待できます。

アジェンダには、以下のような情報を含めるとよいでしょう:

  • 会議の目的
  • 議題の内容
  • 決定したいこと
  • 参考資料(あれば)

参加者全員に、同じゴールをイメージしてもらうための設計が大切です。

6. シナリオとタイムマネジメント|「発散→収束→決定」の流れをつくる

6. シナリオとタイムマネジメント|「発散→収束→決定」の流れをつくる

良い会議には、必ず「流れ」があります。その基本となるのが、

  1. 発散(自由に意見を出す)
  2. 収束(意見をまとめる)
  3. 決定(最終的な方向を決める)

という三段階のプロセスです。

この流れを意識しながら、あらかじめ「シナリオ」を設計しておくことが大切です。たとえば、

  • 発散:10分
  • 収束:15分
  • 決定:5分

といったように、タイムマネジメントもセットで考えておくと、議論が堂々巡りになったり、結論が出ないまま終了してしまうリスクを減らすことができます。

7. 根回しは会議の成功を支える裏方の技術

「根回し」というと、何となくネガティブな印象を持たれがちですが、実はとても大切な“準備”のひとつです。

特にキーパーソン(決裁権を持つ人、影響力のある人)には、会議前に個別に相談し、方向性への理解や協力を得ておくことで、会議中の反対や混乱を避けられます。

根回しによって、当日の議論がスムーズになり、決定もスピーディに行えるようになります。

8. ルールづくり|「人の意見を否定しない」場の空気を守る

最後に重要なのが、会議での「ルール設定」です。特に、「人の意見を頭ごなしに否定しない」という姿勢は、全員が安心して発言できる場づくりの基本です。

たとえば、

  • 話している人の言葉を最後まで聞く
  • 一度は肯定的に受け止める(「なるほど、そういう見方もあるんですね」)
  • 意見が違っても、感情的にならずに冷静に

といったルールを事前に共有し、会議冒頭でも軽く伝えるだけで、全体の雰囲気は大きく変わります。

おわりに|「準備」は面倒ではなく、“会議の本体”である

おわりに|「準備」は面倒ではなく、“会議の本体”である

ここまで、「ムダな会議におさらばするための事前準備」について解説してきました。

  • ファシリテーターの役割
  • 日時・場所の工夫
  • 参加者の選定
  • アジェンダの配布
  • シナリオと時間配分
  • 根回しの重要性
  • 会議ルールの設定

こうした準備を丁寧に行うことで、会議の質は劇的に改善されます。

準備を「ただの事前作業」と侮ってはいけません。むしろ、会議の成功はこの準備こそが本体と言っても過言ではないのです。

次回は【第2回 目的と目標の設定編】として、「何のために会議をするのか?」という本質的な問いに迫ります。どうぞお楽しみに。