
〜在宅勤務で上司が実践できる部下とのコミュニケーション術〜
近年、テレワーク(在宅勤務)が急速に広がり、多くの企業で働き方の変革が進んでいます。しかし、実際にテレワークを導入すると、これまでオフィスで直接顔を合わせて行っていたコミュニケーションにさまざまな課題が生じます。特に上司と部下の関係においては、仕事の進捗確認や人間関係の構築が難しくなり、悩みを抱える管理職の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、テレワークにおけるコミュニケーションの問題を短時間で効果的に解決するためのポイントと、上司が部下と良好な関係を築きながら業務を円滑に進めるための具体的なコミュニケーション術をご紹介します。

テレワークで最も重要なのは、社員一人ひとりが自ら主体的に仕事に取り組むことです。従来のオフィス勤務とは異なり、上司の目が届きにくい環境下では、管理職が過度に部下を監視するスタイルは逆効果になります。
監視型のマネジメントは、社員のストレスや反発を招きやすく、主体性や創造性を損なう恐れがあります。むしろ、部下が自分で考え、自律的に動ける環境を整えることが大切です。そのためには、日々のコミュニケーションの中で「なぜその仕事が必要か」「どうすれば効率的か」など、仕事の意義や目的を共有し、部下の意見や気づきを積極的に引き出すことが効果的です。

テレワークでは、オフィスのように同じ空間で働くわけではないため、社員同士の「つながり」が希薄になりがちです。これがコミュニケーション不足や孤独感の原因となり、仕事のモチベーション低下につながることもあります。
そこでおすすめしたいのが、オンラインでの朝礼・昼礼・夕礼の導入です。特に「昼礼」は、部下自身が仕事の中で気づいたことや学んだことを発信し、それに対して同僚や上司が短いコメントを返す形式が有効です。
例えば、昼礼で部下が「この作業をこう改善したら効率が上がった」といった新しい発見を共有し、他のメンバーが「なるほど、それは良い視点だね」と30秒程度のリアクションを返すだけで、社員同士の意思疎通が活性化します。
こうした「つながる機会」を意図的に設けることで、仕事の区切りが明確になり、オン・オフのメリハリもつけやすくなります。さらに、社員が孤立感を感じにくくなるため、全体のチームワーク向上にもつながります。
「家で働くとサボってしまうのでは?」という不安を抱く上司も多いでしょう。しかし、適切なコミュニケーションと信頼関係があれば、在宅勤務であっても部下が仕事をサボることは少なくなります。
適度な休憩を取ったり、家事や子どもの世話など、生活の合間に働く環境に配慮することも大切です。こうした「働きやすさ」が部下の主体性や集中力を高めることにつながります。
具体的には、昼礼の場を活用して、部下が仕事での気づきや成果を共有する習慣をつけることが効果的です。部下が自分の考えを発信し、上司や同僚からコメントをもらうことで、仕事への責任感が強まり、「さぼりづらい」環境が自然に形成されます。
さらに、マネジメントの際は、一人ひとりの人生背景や状況に寄り添い、柔軟に対応する姿勢が求められます。これにより、部下は自分が大切にされていると感じ、モチベーションが向上します。
「オフィスでの雑談や何気ないやり取りが減り、人間関係が希薄になってしまうのでは」と心配される方も多いでしょう。
しかし、実際にはオフィスで良好な人間関係が築けている職場は、テレワークに切り替わってもその傾向が大きく変わることはありません。むしろ、テレワーク環境は「主体性」を促すきっかけとなり、社員同士がより自主的に関わりを持とうとすることもあります。
重要なのは、ラフに対話できるオンライン環境を整えることです。例えば、チャットツールでの雑談チャンネルを作ったり、週に一度はオンラインで雑談タイムを設けるなど、気軽に話せる場を意図的に作ることが効果的です。
また、上司自身が積極的にコミュニケーションの機会を増やし、部下の声に耳を傾ける姿勢を示すことで、信頼関係が深まります。

テレワークのコミュニケーション問題は、決して難しいものではありません。たった数分の工夫で大きな効果が得られるポイントを改めてまとめます。
テレワーク時代だからこそ、上司が少し意識を変え、積極的にコミュニケーションの機会を作ることが、部下の主体性を育み、チームの成果向上につながります。これらのポイントを日々の業務に取り入れ、テレワークでも円滑で快適な職場環境を実現していきましょう。