言い方がキツイ女性部下には嫌われよう

言葉がきつい女性部下への指導法 ― 嫌われる覚悟が信頼に変わる瞬間

職場において、男女を問わず「言い方がきつい人」が存在するケースは少なくありません。
 感情的な物言いやストレートすぎる表現は、指摘された相手だけでなく、周囲の空気までも重くし、職場全体の雰囲気を悪化させます。これが長期化すると、人間関係の悪化や生産性低下、さらには離職率の上昇や業績への悪影響にまでつながることもあります。

中でも「きつい女性部下」への対応は、多くの上司が頭を悩ませるテーマです。彼女たちは総じて仕事ができ、責任感も強い一方、自分と比較して能力不足を感じる同僚や部下に苛立ちを覚える傾向があります。期限を守らない、同じ質問を繰り返す、効率の悪いやり方を続ける──こうした状況に対し、感情をストレートにぶつけてしまうのです。

本人にとっては「正しいことを言っている」意識があるため、改善が難しい場合があります。中には自覚がない人もいれば、自覚はあっても直し方がわからない人もいます。こうしたケースこそ、上司の出番です。部下同士では言いづらい指摘も、立場上、上司だからこそできることがあります。ただし、その際には嫌われる覚悟が必要です。

なぜ上司は指導をためらうのか

なぜ上司は指導をためらうのか

特に男性上司の場合、女性部下に厳しく指摘すると「泣かせてしまうのではないか」「面倒なことになるのではないか」と考え、見て見ぬふりをしてしまうことがあります。しかし、それでは状況は悪化する一方です。問題を放置することは、本人の成長の機会を奪うだけでなく、職場全体の士気低下を招きます。

そこで必要になるのが、「嫌われる覚悟を持ったうえで、適切な手順で指導する」ことです。手順を誤れば人間関係を壊すリスクがありますが、正しい順序を踏めば、むしろ信頼を得ることが可能です。

信頼を築くための指導の手順

信頼を築くための指導の手順

1. 1対1で話せる環境を作る

人前で指摘をすると、相手のプライドを傷つける可能性が高く、防御的な反応を招きます。会議室や静かな場所に呼び、落ち着いて話せる場を設定しましょう。

2. 雑談と感謝で心を開く

本題に入る前に、軽い雑談や労いの言葉をかけます。
例:
「〇〇さん、この前作ってくれたプレゼン原稿、とても良かったですよ。お客様にも好評で、売上につながりそうです。ありがとう。」
 こうした言葉は、相手に安心感を与え、話を聞く姿勢を整えてくれます。

3. 「Iメッセージ」で本題を伝える

指摘の際は、「あなたが…」と相手を主語にしたYouメッセージではなく、「私は…」を主語にしたIメッセージを使いましょう。
例(NG):
「あなたの言い方はきついから改善してほしい」
例(OK):
「私は、あなたの言い方が少しきつく感じられることがあって、せっかくの能力が誤解されてしまうのはもったいないと思っています」
こうすることで、相手が責められている印象を持ちにくくなります。

4. 相手の言い分を聴く

上司が一方的に話してしまうと、防衛的な態度を生みます。なぜきつくなってしまうのか、背景や事情をじっくり聴きましょう。このときは否定せず、「そうなんだ」「なるほど」と受け止める姿勢が大切です。

5. 気持ちを理解し、味方であることを伝える

きつい発言の背景には、多くの場合、責任感や正義感があります。それを否定するのではなく、肯定的に評価しつつ改善点を示します。
例:
「自分の意見をはっきり言えるのは素晴らしいことです。ただ、相手に伝わらなければ意味がないですよね。伝え方を工夫すれば、あなたの意見はもっと評価されると思います」
さらに「困ったことがあったら何でも相談してください」と添えることで、相手は「自分を理解してくれる上司だ」と感じやすくなります。

指導後に意識すべきこと

指導後に意識すべきこと

この手順を踏んでも、まれに嫌われることがあります。その場合は、相手の受け取り方の問題であり、必要以上に引きずる必要はありません。重要なのは、感情的に否定するのではなく、相手の成長と職場全体の改善を目的に行動したという事実です。

また、この手順は一度きりではなく、繰り返し練習することで効果が高まります。事前にシミュレーションし、落としどころを考えて臨むことが成果を左右します。

まとめ

きつい女性部下への指導は、上司にとって避けて通れない課題です。

  • 問題を放置すれば職場の雰囲気や業績にも悪影響が及ぶ
  • 嫌われる覚悟を持ち、正しい手順で臨めば信頼に変わる
  • 「1対1の場」「雑談と感謝」「Iメッセージ」「傾聴」「味方になる」という流れを守る

これらを実践すれば、指導は単なる注意ではなく、関係性を深めるきっかけになります。勇気を持って、ぜひ一歩踏み出してください。