受講者から前のめりに質問が出る方法|質問が増えると研修が活性化する

研修やセミナーを行っていると、「なかなか質問が出ない…」「こちらが話してばかりになってしまう…」という悩みを持つ講師やファシリテーターは少なくありません。
受講者から積極的に質問が出ると、場が活性化し、学びが深まります。
しかし、ただ「質問ありますか?」と尋ねるだけでは、ほとんどの人が手を挙げないのが現実です。

そこで今回は、受講者から“前のめり”で質問が出るようにするための3つの方法を、実践的なポイントや注意点も交えて丁寧に解説します。

1. オープンなスタンスにする

1. オープンなスタンスにする

質問が出ない原因のひとつは、受講者が「聞いても大丈夫かな?」「こんなことを聞いたら恥ずかしいかな?」と心理的に構えてしまうことです。
この壁を取り払うためには、講師側がまず「質問しやすい雰囲気」を作ることが重要です。

具体的な方法

  • 講義の冒頭で「質問はいつでも歓迎です」と宣言する
  • 小さな質問でも感謝の言葉を添える(例:「いい質問ですね」「それは多くの方が疑問に思うところです」)
  • 質問者を褒めることで「質問すること=価値のある行動」という印象を与える
  • 講師自身が柔らかい表情や姿勢を心がける

例えば、ある研修で講師が最初に「どんな小さなことでも構いません。むしろ小さな疑問が学びを深めます」と言ったところ、それまで発言が少なかった参加者から次々と手が挙がった、という事例もあります。
受講者は「質問しても良いんだ」と安心すると、一気に発言のハードルが下がります。

2. ルールで質問回数を決める

2. ルールで質問回数を決める

質問を出やすくするためのもうひとつの工夫は、あえて質問をすることをルール化することです。
心理的にためらいがちな質問も、「ルールだから」という理由があると気軽にできるようになります。

具体的なやり方

  • 各パートの最後に「必ず1人1つ質問する」というルールを設定する
  • グループワーク形式にして、グループごとに必ず1つ質問を出すよう求める
  • 「今日の研修中に最低2回は質問する」など、事前にミッションとして伝える

例えば、ある企業研修では「30分ごとに質問タイムを設け、各テーブルから1つ質問を出す」という仕組みを取り入れたところ、質問の質も量も大幅に向上しました。
この方法は、消極的な人も「ルールだから仕方ない」と思えるため、結果的に参加意識を高める効果があります。

3. 名指しであてる

3. 名指しであてる

質問が出ない時の最終手段として効果的なのが、「名指しで当てる」方法です。受講者全員に順番が回るようにすれば、ただ受け身で聞く時間が減り、自然と内容に集中するようになります。

効果的な進め方

  • 「○○さん、この部分についてどう思いますか?」と個別に尋ねる
  • 「今日初めて聞いた方の立場から、どう感じましたか?」など、答えやすい聞き方をする
  • 名指しはランダムに行い、特定の人ばかりにならないよう配慮する
  • 緊張を和らげるために、軽い冗談や笑顔を交える

ただし、突然の指名は人によっては強いプレッシャーになるため、事前に「今日はランダムで質問しますね」と伝えておくと安心感が生まれます。
また、答えに詰まった場合には講師がフォローを入れることで、「指名されても大丈夫」という雰囲気を作ることができます。

質問が出やすい研修の共通点

以上の3つの方法は単独でも効果がありますが、組み合わせることでより強力になります。
例えば、まずオープンなスタンスで心理的ハードルを下げ、次に質問をルール化して習慣化し、最後に名指しで全員の関与を促す…という流れです。

また、講師側が心がけるべき共通ポイントとしては以下があります。

  • 質問を否定せず、感謝で受け止める
  • 質問者を笑いのネタにしない(安心感を壊さない)
  • 自分の答えが完璧でなくても、「一緒に考えましょう」と協働姿勢を示す

まとめ

受講者から前のめりで質問が出る研修やセミナーは、場の一体感が高まり、学習効果も飛躍的に向上します。そのためには、次の3つの工夫が有効です。

  1. オープンなスタンスを持ち、心理的安全性を高める
  2. ルール化して質問を“当たり前の行動”にする
  3. 名指しで全員を巻き込み、主体的な参加を促す

この3つを意識的に取り入れれば、「質問ゼロの静かな研修」が「質問が止まらない活気ある研修」に変わります。
質問が活発な場は、知識が一方通行ではなく双方向にやり取りされ、参加者の理解度もモチベーションも高まります。

講師やファシリテーターとして、「質問は学びの起爆剤」であることを意識し、今日から実践してみてください。