研修やセミナーを行っていると、「なかなか質問が出ない…」「こちらが話してばかりになってしまう…」という悩みを持つ講師やファシリテーターは少なくありません。
受講者から積極的に質問が出ると、場が活性化し、学びが深まります。
しかし、ただ「質問ありますか?」と尋ねるだけでは、ほとんどの人が手を挙げないのが現実です。
そこで今回は、受講者から“前のめり”で質問が出るようにするための3つの方法を、実践的なポイントや注意点も交えて丁寧に解説します。

質問が出ない原因のひとつは、受講者が「聞いても大丈夫かな?」「こんなことを聞いたら恥ずかしいかな?」と心理的に構えてしまうことです。
この壁を取り払うためには、講師側がまず「質問しやすい雰囲気」を作ることが重要です。
例えば、ある研修で講師が最初に「どんな小さなことでも構いません。むしろ小さな疑問が学びを深めます」と言ったところ、それまで発言が少なかった参加者から次々と手が挙がった、という事例もあります。
受講者は「質問しても良いんだ」と安心すると、一気に発言のハードルが下がります。

質問を出やすくするためのもうひとつの工夫は、あえて質問をすることをルール化することです。
心理的にためらいがちな質問も、「ルールだから」という理由があると気軽にできるようになります。
例えば、ある企業研修では「30分ごとに質問タイムを設け、各テーブルから1つ質問を出す」という仕組みを取り入れたところ、質問の質も量も大幅に向上しました。
この方法は、消極的な人も「ルールだから仕方ない」と思えるため、結果的に参加意識を高める効果があります。

質問が出ない時の最終手段として効果的なのが、「名指しで当てる」方法です。受講者全員に順番が回るようにすれば、ただ受け身で聞く時間が減り、自然と内容に集中するようになります。
ただし、突然の指名は人によっては強いプレッシャーになるため、事前に「今日はランダムで質問しますね」と伝えておくと安心感が生まれます。
また、答えに詰まった場合には講師がフォローを入れることで、「指名されても大丈夫」という雰囲気を作ることができます。
以上の3つの方法は単独でも効果がありますが、組み合わせることでより強力になります。
例えば、まずオープンなスタンスで心理的ハードルを下げ、次に質問をルール化して習慣化し、最後に名指しで全員の関与を促す…という流れです。
また、講師側が心がけるべき共通ポイントとしては以下があります。
受講者から前のめりで質問が出る研修やセミナーは、場の一体感が高まり、学習効果も飛躍的に向上します。そのためには、次の3つの工夫が有効です。
この3つを意識的に取り入れれば、「質問ゼロの静かな研修」が「質問が止まらない活気ある研修」に変わります。
質問が活発な場は、知識が一方通行ではなく双方向にやり取りされ、参加者の理解度もモチベーションも高まります。
講師やファシリテーターとして、「質問は学びの起爆剤」であることを意識し、今日から実践してみてください。