できる人の『断りメール術』【ビジネスマナー】断り方でビジネスパーソンの資質が問われる

できる人の『断りメール術』【ビジネスマナー】断り方でビジネスパーソンの資質が問われる

できる人の「断りメール術」

できる人の「断りメール術」

対面よりも丁寧に、相手への配慮を込めて

ビジネスにおいて、相手の依頼や招待をすべて受けることは不可能です。ときには「お断り」する必要がありますが、その一文が相手との関係を大きく左右します。特にメールでは、声のトーンや表情といった非言語情報が伝わらないため、文章そのものの印象が相手に強く響きます。そこで、対面以上に配慮を込めることが「できる人」の断り方です。ここでは、そのためのポイントと具体的な言葉の選び方をご紹介します。

1. メールは対面よりも難しい理由

メールでは、話しながら表情や声色で柔らかさを補うことができません。文字情報だけが相手に届くため、必要以上に冷たく感じられたり、事務的だと受け取られたりする危険性があります。
また、受信した相手は、自分の都合や感情に合わせて文章を解釈してしまうことも多く、意図せぬ誤解を招きやすいのがメールの難しさです。だからこそ、文章に温度を持たせる工夫が求められます。

2. 直接的すぎる言葉は避ける

「お断りします」「キャンセルします」といった直接的な表現は、簡潔で正しい日本語ではありますが、相手には冷たく響きます。
代わりに、柔らかいニュアンスを含む言い回しを選びましょう。例えば次のような表現です。

  • ご遠慮させていただきます
  • 見送らせていただきます
  • 見合わせることになりました
  • いたしかねます
  • 差し控えさせていただきます

これらは相手の立場や努力を否定するものではなく、「今回は事情により実現できない」というニュアンスを含むため、角が立ちにくくなります。

3. クッション言葉で衝撃を和らげる

断る言葉は、そのまま書くと相手の心に直接的な衝撃を与えます。それを和らげるのが「クッション言葉」です。
代表的なものには以下があります。

  • あいにくですが
  • せっかくですが
  • 恐れ入りますが

さらに、自分の感情や立場を添えることで、相手への配慮を強められます。

  • 大変心苦しいですが
  • 誠に残念ですが
  • 不本意ではございますが
  • 大変勝手を申し上げますが

文章内では、一行ごとに一つ程度の割合でこうしたクッション言葉を入れると、全体が柔らかい印象になります。

4. 理由を簡潔に添える

人は理由を示されると納得しやすくなります。断る際には、詳細に説明する必要はありませんが、簡潔で具体的な理由を添えることが大切です。


コロナウイルス感染拡大の影響により
ご要望の商品が納入未定のため
社内方針の変更に伴い

あまりに細かい説明は逆効果になることもありますので、「事実を簡潔に」伝える姿勢がポイントです。

5. 未来につなげる一文で締める

断りのメールは、関係を断つためではなく、今後も良い関係を保つためのものです。最後に「また次の機会がある」という前向きな言葉を添えると、印象が大きく変わります。


来年はよろしくお願いいたします。
次回はご期待に沿えるよう努めてまいります。
また機会がございましたら、ぜひお願いいたします。

こうした言葉があると、断られた相手も気持ちを切り替えやすくなります。

6. 実例 配慮ある断りメール

以下は、上記のポイントを踏まえた実例です。

件名:6月15日(月)コミュニケーション研修について

〇〇様

お世話になっております。
早速ですが、6月15日(月)のコミュニケーション研修の件でご連絡差し上げました。

誠に残念ではございますが、コロナウイルス感染拡大の影響により、今回は研修を見合わせることとなりました。
せっかく日程を確保いただいたにもかかわらず、大変恐縮ではございますが、6月15日(月)のご予定をリリースいただけますと幸いです。

このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。ご不明な点がございましたら、どうぞご遠慮なくお知らせください。
感染者数は減少傾向にありますが、まだまだ油断はできない状況かと存じます。どうぞお体にお気をつけてお過ごしくださいませ。

今後とも変わらぬお付き合いを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

まとめ

まとめ

断りメールは、相手の期待を一度外すため、どんなに言葉を選んでも相手に失望感を与える可能性があります。しかし、

  • 柔らかい表現を選ぶ
  • クッション言葉を入れる
  • 理由を添える
  • 未来に向けた言葉で締める

この4つを押さえることで、相手の受ける印象は大きく変わります。メールだからこそ、対面以上に丁寧さと配慮を込めること。それが「できる人」の断り方なのです。