
電話でのクレーム対応は、企業の信頼を左右する非常に重要な業務です。お客様の不満や怒りに対して適切に対応できるかどうかで、企業のイメージが大きく変わります。初めてクレーム対応をする方や、よりスムーズに対応したい方のために、基本となるポイントと実例を交えて分かりやすく解説します。
クレーム対応の場面では、お客様の感情が高ぶっていることが多く、その対応の仕方によっては事態が悪化してしまう可能性もあります。まずは、押さえておくべき大切なポイントを3つご紹介します。
クレーム電話で最も重要なことの一つは、お客様の話を最後まで遮らずにしっかり聴くことです。
お客様は自分の不満や不快な体験を誰かに聞いてもらいたいという気持ちを持っています。そのため、途中で話を遮ったり、「それは違います」などと否定的な言葉を使ったりすると、相手の怒りを増幅させてしまう恐れがあります。
たとえ事実関係が異なっている場合でも、まずは相手の話を受け止め、「そのお気持ちはよくわかります」「ご不便をおかけして申し訳ありません」などと共感を示すことが大切です。共感の言葉は相手の感情を和らげ、冷静な話し合いへとつなげる第一歩となります。
【実例】
お客様:「注文した商品が届いていないんです!」
対応者:「それは大変ご不便をおかけしました。詳しくお話をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
このように、まずは話をしっかり聴く姿勢を見せることで、お客様も気持ちが落ち着き、建設的な対話が始まります。
お客様の話を聴き終わったら、次に重要なのは「なぜそのような事象が起こったのか」を冷静に確認し、事実関係を正確に把握することです。
例えば、商品の遅延であれば、配送状況や注文内容に誤りがなかったか、配送業者のトラブルがあったのかなどを具体的に調査します。お客様が怒っている理由を理解し、その原因を突き止めることが解決策を考えるための基盤となります。
この段階で、こちらから質問する場合も相手の話を遮らないよう注意しながら、丁寧に確認しましょう。
【実例】
対応者:「ご注文の日時と商品名を教えていただけますか?配送状況も確認いたします。」
また、事実を把握できないままに適当な回答をすると、かえってトラブルが拡大する可能性があるため、確認は慎重に行うことが肝心です。

原因を突き止めたら、それに基づいてお客様に具体的な解決策を提案しましょう。
たとえば、商品の欠陥であれば返品交換の手続きを案内し、配送の遅れであれば再配送や返金対応の可能性を示すことが考えられます。
ここで大切なのは、お客様に「自分の声が届いている」「問題を真剣に受け止めている」と感じてもらうことです。
また、即答できない事項については、個人の判断で勝手な返答をせず、必ず上司や関係部署に確認し、後日改めて返答する旨を正直に伝えましょう。これにより誠実さが伝わり、お客様からの信頼を得ることができます。
【実例】
対応者:「今回の件は、上司とも相談の上、改めてご連絡差し上げたいと思います。お客様のご連絡先を教えていただけますでしょうか。」
クレーム対応は難しい場面ですが、以下のような対応はトラブルを深刻化させる恐れがあるため注意が必要です。
これらの行動はお客様の不満を増幅し、場合によってはSNSなどでの悪評につながることもあります。常に丁寧で落ち着いた対応を心がけましょう。

電話でのクレーム対応は、以下の3つのポイントを押さえることで、トラブルを最小限に抑え、お客様との信頼関係を維持することが可能です。
これらを実践することで、お客様は自分の声が届いていると感じ、納得感を持って問題解決に進むことができます。
電話応対は、企業の顔とも言える重要な業務です。基本を押さえたうえで、日々の業務に役立てていただければ幸いです。