「〜思います」の多用に注意

「〜思います」の多用に注意!伝わる話し方のコツ

「〜思います」の多用に注意!伝わる話し方のコツ

今回は、ビジネスシーンでよく使われる言葉「思います」について、その使い方や注意点を解説していきます。

皆さんは、会議やプレゼンテーションで人の話を聞いているとき、結びの言葉に「〜と思います」「〜だと思います」という表現が何度も繰り返される場面に出会ったことはありませんか?あるいは、ご自身が話しているときに、無意識のうちに多用してしまっていることはないでしょうか。

「思います」という言葉自体が悪いわけではありません。しかし、その使い方や使う場面を誤ると、相手に曖昧な印象を与えてしまったり、時には不信感を抱かせてしまう可能性があります。せっかく良い内容を伝えていても、言葉遣いひとつで印象が損なわれてしまうのはもったいないですよね。

そこで本記事では、「思います」の正しい使い方、敬語表現の違い、そしてビジネスで避けたい使い方を具体例を交えながら解説していきます。最後には、相手に熱意や信頼感を与える表現のコツもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

「思います」の本来の意味と役割

「思います」の本来の意味と役割

まず、「思います」という言葉の意味を整理しておきましょう。

「思います」は、自分の意見や判断を柔らかく表現するときに用いられる言葉です。断定を避け、相手に余地を残すための表現でもあります。言い換えれば、**「私の考えとしてはこうです」「現時点ではこう思っています」**というニュアンスを含んでいます。

一方で、この曖昧さゆえに、断定したほうが良い場面では信頼感を損なってしまうこともあるのです。

例:パソコン修理後の説明

次の二つの説明を比べてみてください。

「修理は完了したため、通常通り使えると思います」

「修理は完了したため、通常通り使えます」

どちらのほうが安心感を与えるでしょうか。多くの方は、後者の「使えます」と断定して伝えるほうが信頼できると感じるはずです。

前者では「もしかしたら使えない可能性もあるのでは?」と、無意識に不安を抱かせてしまいます。

ポイント:

自分の意見や感想 → 「思います」を使う

事実や確定した情報 → 断定して伝える

この切り分けが大切です。

「思います」の敬語表現

次に、「思います」の敬語表現についても確認しておきましょう。

「思います」は、動詞「思う」の丁寧語にあたります。日常的なビジネス会話で使う分には問題ありませんが、より丁寧に表現したい場面では尊敬語や謙譲語を使う必要があります。

尊敬語:「思われる」「お思いになる」

相手の思考や意見を尊重して表現するときに用います。

例文

「この検証結果をどのように思われますか?」

「社長はこの計画についてどのようにお思いになりますか?」

謙譲語:「存じる」

自分をへりくだって、相手を立てるときに用いる表現です。主にメールや書面で使われます。

例文

「こちらの資料をご確認いただけますと幸いに存じます。」

「次回の会議日程につきましては、別途ご連絡申し上げますので、ご了承いただけますと幸いに存じます。」

メールは文字のみで感情が伝わりにくいため、口頭よりも一段丁寧な表現が求められます。「思います」をそのまま使うより、「存じます」と言い換えたほうが、より好印象を与えることができます。

決まっていることには「思います」を使わない

ビジネスの場面では、すでに決定している事柄を案内するシーンが多くあります。こうした場合に「思います」を多用すると、優柔不断な印象を与えかねません。

例:会議での進行役の言葉

NG例:

NG例:

「これから営業会議を始めたいと思います。本日は新商品の販路拡大について考えたいと思います。では、一人ずつ自分の意見を発表していただきたいと思います。」

このように、結びごとに「思います」をつけてしまうと、言葉がくどくなり、曖昧な印象になります。

進行役として話すときは、次のように断定的に言い切るほうがスッキリと伝わります。

改善例:

改善例:

「これから営業会議を始めます。本日は新商品の販路拡大について考えます。では、一人ずつ意見を発表してください。」

決まっている事実や進行は、断定的に言い切ることでリーダーシップや信頼感を示すことができます。

宣言や目標には断定表現で熱意を伝える

ビジネスでは、目標や決意を表明する場面が少なくありません。こうしたときに「思います」を使うと、逃げ腰な印象になってしまうことがあります。

例:目標達成の宣言

「今期の売り上げ目標は必ず達成したいと思います。」

「今期の売り上げ目標は必ず達成します。」

後者のほうが、断定的で力強く、聞き手に熱意が伝わります。

「思います」をあえて外すことで、自信と責任感がにじみ出るのです。

例:反省や改善の表明

「今後はこのようなことがないように注意していきたいと思います。」

「今後はこのようなことがないように注意していきます。」

後者の断定表現のほうが、誠意や覚悟がより伝わります。

まとめ:適切に使い分けて信頼感のある話し方を

まとめ:適切に使い分けて信頼感のある話し方を

「思います」という表現は、自分の意見を柔らかく伝えるという役割を持っています。しかし、多用すると曖昧な印象を与え、相手に不安を抱かせてしまうこともあります。

事実や決定事項は断定的に表現する

意見や感想は「思います」で柔らかく伝える

書面では「存じます」など、より丁寧な表現を用いる

宣言や目標には断定して熱意を示す

このように使い分けることで、言葉の説得力が増し、相手に信頼感や安心感を与えられるでしょう。