ASD(自閉スペクトラム症)における話し方の特徴について、特に10の具体的なポイントをご紹介します。これらは、多様な要因に基づいており、コミュニケーションスタイルや社会性に関わる特性を反映しています。
ASDの方は、必要以上に細かく話してしまう傾向があります。これは、相手の気持ちを読み取るのが難しく、共感が苦手であることに起因していると考えられています。相手に自分の情報をどこまで伝えれば良いか分からないため、必要以上に詳細を伝えてしまうことが多くあります。たとえば、「診断に至った経緯を教えてください」と聞かれた際、簡潔に答えるところを、幼少期の経験や過去の人間関係における詳細なエピソードまで話してしまうことがあります。
ASDの方は、書き言葉と話し言葉を区別するのが難しいため、日常会話の中で複雑な言葉を使用することがあります。例えば、「矜持を持って働いてほしい」や「社内で軋轢を生まないようにしたい」といった、普段は使わないような表現を会話に取り入れることが見られます。
「こだわり」の特性から、柔軟な対応が苦手な場合があります。例えば、予定変更が難しいといった形のないものへのこだわりが見られることが多いです。予定が変わると、その変化に対応できず、結果として融通が利かない印象を与えることもあります。
強いこだわりがある中で、予期せぬ予定変更やトラブルが発生すると、状況をうまく処理できずパニックになることがあります。パニック時には、頭が真っ白になったり、極端な反応をしてしまったりすることもあります。
ASDの方は、比喩や冗談をそのままの意味で受け取ってしまうことがあります。例えば、「骨が折れる」という表現を本当に骨折したと受け取ったり、ジョークを真に受けてしまうことがあります。これにより、会話が分かりにくく感じられることもあるでしょう。
話をしている際に視線が合わないという特徴もあります。特に、一対一の会話では視線を合わせるのが難しい一方、一対多の場面では相手の目を見て話すことができることもあります。
ASDの方は、暗黙の了解や明文化されていないルールを把握するのが苦手です。そのため、組織での「上司の誘いは断れない」といった暗黙の了解を理解できず、帰りたいときにそのまま帰るといったことが起こることがあります。
ASDの方は、相手の表情や動作から感情を読み取るのが難しいことがあります。例えば、会話中に相手が時計を見る回数が増えても、その動作から会話を終わらせたいといった意図を汲み取るのが難しい場合があります。
セントラルコヒーレンスという特性により、全体の中から重要な情報を抜き出して要約するのが難しいことがあります。その結果、話が長くなってしまう傾向があります。
シングルレイヤーの特性から、複数のことを同時に考えるのが苦手で、一つずつ順番に考えることになります。このため、話し始めるまでに時間がかかったり、会話のテンポが遅くなったりすることがあります。