【事例解説】もしもクレーマーが十二支に入れなかったネコだったら
~ユーモアを交えた電話応対のクレーム対応術~
電話でのクレーム対応は、企業にとって避けて通れない重要な業務です。特に、お客様の怒りや不満が強い場合には、冷静さと丁寧さを保ったうえで、相手の主張の「本質」を見極める対応力が求められます。
この記事では、ユニークな架空のやりとり——もしも「十二支に入れなかったネコ」がカスタマーサポートにクレームを入れてきたら——という設定を通して、理想的なクレーム対応の要点を解説していきます。
お客様サポートセンターに、ある日一本の電話が入ります。
電話口の相手はなんと、「十二支に選ばれなかったことに抗議するネコ」。
以下、そのやり取りの概要です。
◉ ネコの主張とクレーム内容
ネコ:「干支選抜レースに参加する予定だったのに、ネズミに嘘をつかれて参加できなかった。だから私は干支に入れなかった。これは不正である。再選考を希望する。」
このように、ネコは「不正によって正当な権利が奪われた」という主張を展開し、「再度の選抜大会の開催」を求めます。

最初のステップとして最も重要なのは、お客様の言葉を否定せずに丁寧に聴く姿勢です。
本事例でも、オペレーターはネコの発言を一つ一つ遮らず、受け止めています。
これらの表現は、相手に寄り添う「共感」の言葉として非常に効果的です。
ネコの発言は一見ユーモラスですが、クレーム対応においては、内容の真偽よりも「お客様がどう感じたか」が大切です。
ネコのクレームは「ネズミに嘘をつかれたこと」に端を発し、「自分が十二支に入れなかったのは不当だ」という怒りに変わっています。
このように、クレームには「表に出ている言葉」と「その奥にある感情」があります。

ネコの場合の感情は:
こうした感情に対して、オペレーターは冷静に、かつユーモアを交えて返答しています。
「そうですね、チヤホヤされたい気持ちは皆さんお持ちかと思います」
このように、相手の主張を冗談交じりに受け入れつつ、クレーム全体のトーンを穏やかにするテクニックは非常に有効です。
すべての要望に「はい」と答えられるわけではありません。特にクレームには、現実的に対応不可能なものも含まれていることが多いです。
この事例では「十二支をやり直せ」という要望に対して、オペレーターは次のように代替案を提示しています。
「ネコさんの日(2月22日)が制定されていますよ」
また、ネコの「チヤホヤされたい」という感情に対しては:
「ネコさんは今、CMやテレビで毎日お見かけするほどの人気者です」
「ネコを飼っている家庭も犬を上回る勢いです」
など、すでに得ている社会的な注目や人気を具体的なデータに基づいて伝えることで、満足感や納得感を高める対応が行われています。

ネコは最終的に「干支に入れて」という強い要望を繰り返しますが、オペレーターは決してその場で「できない」と断言せず、
「関係部署と相談の上、改めてご連絡いたします」
という丁寧な言葉で返しています。
この表現は、「お客様の声をないがしろにしない」という姿勢を示しつつ、「その場では判断できないこと」を伝えるのに適した表現です。
どんなに内容がユニークでも、クレーム対応の基本は「丁寧な言葉遣い」と「誠意ある態度」です。
オペレーターは最後までネコの話を否定せず、
といった形で、丁寧に通話を締めくくっています。
■ 実務に活かせるヒント:ネコのクレームに学ぶ5つの教訓
| ポイント | 実務への活用法 |
| 1. 傾聴と共感 | 相手の言葉をさえぎらず、感情に共感する表現を使う |
| 2. 冷静な対応 | 感情的なお客様にも一貫して丁寧・冷静に応じる |
| 3. 代替案の提示 | 無理な要望には別の価値を提案して納得を得る |
| 4. 柔軟な姿勢 | 「できません」ではなく「検討します」で印象アップ |
| 5. 丁寧な締め | 最後まで敬意を忘れず、誠意ある対応をする |
このように、一見理不尽にも思えるクレームにも、必ず背景や理由が存在します。
ユーモアを交えつつも、誠実な姿勢を貫いた対応は、お客様との信頼関係を築くうえで非常に重要です。
「もしもクレーマーがネコだったら」という架空の設定ですが、そこには実際のクレーム応対に通じる多くの学びがあります。
あなたの電話応対にも、ぜひこのネコ事例を役立ててみてください。