理不尽なクレームを受けたときの電話対応術
~「カレー味の甘酒」をめぐる架空の事例から学ぶ~

日々の仕事の中で、お客様からのクレーム対応は避けて通れない場面です。多くの場合は会社や商品に改善の余地があることを教えていただける貴重なご意見ですが、時には明らかに理不尽とも思えるクレームを受けることもあります。
たとえば、「存在しない味の商品を買った」と主張されたり、商品に全く関係のないこじつけで返金を要求されたりするケースです。こうした時、対応する側は大きなストレスを抱えがちです。しかし、冷静かつ丁寧に対処することで、クレームを拡大させず、場合によってはお客様との信頼を維持することも可能です。
今回は「甘酒をカレー味と勘違いした」という実際にはありえない架空の事例を参考に、理不尽なクレームへの対応ポイントを解説していきます。
ある日、甘酒メーカーの丸山さんが、甘酒を購入したお客様から電話を受けました。
このように、商品に非がないにも関わらず、理不尽とも言える要求を突きつけられるケースは、実際の現場でも珍しくありません。重要なのは「お客様が間違っている」とただ否定するのではなく、冷静に状況を整理しながら対応することです。

① お客様の話を遮らず、まずは傾聴する
怒っているお客様の多くは「自分の気持ちを分かってほしい」という思いを強く持っています。ここで途中で否定したり遮ったりすると、火に油を注ぐ結果になりかねません。
丸山さんも「そうですね」「左様でございますか」と相槌を打ちながら、最後まで話を聞く姿勢を見せています。理不尽に思える要求であっても、まずは「受け止める」ことが大切です。
② 事実関係を冷静に確認する
次に必要なのは、事実を整理することです。この場合、
といった点を淡々と確認しています。感情的に否定するのではなく、必要な情報を丁寧に聞き出すことで、相手も「話を聞いてもらえている」と感じやすくなります。
③ 不可能な要求には代替案を提示する
今回のケースでは「存在しないカレー味の商品を送ってほしい」という無理な要求がありました。当然、それに応じることはできません。そこで丸山さんは「返金の可否」「返金方法(振込など)」といった現実的な代替案を提示しています。
不可能な要求を突っぱねるのではなく、「できること」を提示することが、トラブルを大きくしないコツです。
④ 不当な要求には毅然とした対応を
「女じゃダメだ、男の上司を出せ」といった発言は明らかに不当要求の一例です。この場合も感情的に反論するのではなく、「確認の上、上司から折り返す」と冷静に対応しています。
相手の差別的な言葉に動揺せず、会社として適切なフローに沿って行動することが重要です。
理不尽なクレームに直面した時に役立つフレーズをいくつか紹介します。
これらは、相手の気持ちを否定せずに受け止めながらも、現実的な対応へと誘導する表現です。

理不尽な要求を受けると「なぜここまで言われなければならないのか」と気持ちが揺さぶられます。しかし、感情的に反論してしまえば、クレームはさらに悪化してしまいます。
大切なのは次の3点です。
自分一人で抱え込まず、組織全体で対応する意識を持つことが、長期的に見て大切です。
今回の「カレー味の甘酒」クレームは極端な事例ではありますが、現実の現場でも似たように理不尽な要求は存在します。
理不尽なクレームに対応する際に大切なのは――
この4点を押さえることです。
クレーム対応は決して楽な仕事ではありません。しかし、一つひとつを冷静に受け止め、正しい対応を積み重ねていくことで、担当者自身のスキルが磨かれ、会社としての信頼も守ることができます。