【電話対応】会社までの道順を聞かれた時の上手な伝え方のポイント【ビジネスマナー】

電話での道順案内マナー ― お客様に安心を届けるコミュニケーション術

電話での道順案内マナー ― お客様に安心を届けるコミュニケーション術

はじめに

ビジネスにおいて、お客様や取引先から事務所や店舗への道順を尋ねられる場面は少なくありません。特に初めて訪れる方にとって、道に迷うことは大きな不安材料となります。そのため、電話で道案内をする際には、単に「まっすぐ来てください」といった簡単な説明ではなく、相手の状況を確認しながら安心して来所できるようにサポートする姿勢が求められます。

ここでは「〇〇会計事務所の丸山氏とお客様(山田様)のやり取り」を例に、どのように丁寧かつ分かりやすく道順を伝えるべきかを整理し、ビジネスシーンで活かせる「道案内マナー」として紹介します。

電話での道案内シナリオ例

登場人物

  • 事務所スタッフ(丸山)
  • お客様(山田様)

会話例

山田様
「あの…御社への行き方がよく分からなくて、お電話いたしました。」

丸山
「お電話ありがとうございます。〇〇会計事務所の丸山でございます。山田様、いつもお世話になっております。道順のご案内ですね。かしこまりました。山田様、本日はお車でお越しでしょうか?」

山田様
「いえ、今電車で松本駅に着きました。これから歩いて行こうと思っています。」

丸山
「承知いたしました。今は駅の構内にいらっしゃいますか?それとも、もう外に出られましたか?」

山田様
「改札を出たところで、まだ構内にいます。」

丸山
「ありがとうございます。では、改札口を背にして右へ曲がっていただくとエスカレーターがございます。そのエスカレーターを降りて、まずは駅の外へ出てください。」

山田様
「はい、わかりました。」

(数十秒後)

山田様
「駅の外に出ました。」

丸山
「ありがとうございます。駅を背にして左に曲がると広場がございます。その広場を通り抜けて、そのまままっすぐお進みください。」

山田様
「はい、今左に出ました。進んでいます。」

丸山
「ありがとうございます。左手前方にスーパーホテルが見えますでしょうか?」

山田様
「見えます。」

丸山
「はい、かしこまりました。その先に『中央1丁目』という大きな交差点がございます。交差点の向かい側に『タカノ書店』がございますが、ご確認いただけますか?」

山田様
「あ、見えます。」

丸山
「ありがとうございます。では、交差点を渡っていただき、タカノ書店を左手に見ながら直進してください。そのまま進みますと、左手に小さな郵便局と自転車店がございます。その先にある茶色いビルが弊社でございます。」

山田様
「はい、もう分かりました。行けそうです。」

丸山
「安心いたしました。私、丸山と申します。途中で分からなくなった際には、どうぞ遠慮なくまたお電話くださいませ。山田様、どうぞお気をつけてお越しください。お待ちしております。」

山田様
「ありがとうございます。では、伺います。」

1. まずはお礼と自己紹介から始める

お客様から電話をいただいた際、最初に大切なのは感謝の言葉と自己紹介です。

実際のやり取りでは、

「ありがとうございます。〇〇会計事務所の丸山でございます。山田様、お世話になっております。」

と応答しています。この一言で「丁寧に対応してくれる」という印象を与え、信頼関係を築く第一歩になります。

2. お客様の現在地を確認する

2. お客様の現在地を確認する

道案内を始める前に必要なのが、お客様の現在地と移動手段の確認です。

例では、

  • 「お車でいらっしゃいますか?」
  • 「今電車で松本駅に到着して、これから歩いていく予定です」

と確認が行われています。これにより、不要な説明を省き、最適な案内が可能となります。もし車であれば駐車場の案内が必要ですが、電車利用であれば徒歩ルートを中心に説明できます。

3. ステップごとに区切って案内する

道順を一度に長く説明してしまうと、お客様は混乱しやすくなります。そのため、段階的に区切って伝えることが重要です。

実際の会話では、

  • 「改札を背にして右に曲がるとエスカレーターがありますので、まずはそちらを降りて駅の外へ出てください」
  • 「駅を出たら左に曲がり、広場を通り過ぎてまっすぐ進んでください」

と、一つひとつの動作を短い指示で伝えています。お客様も「わかりました」と返事しやすくなり、確実に道順を確認できます。

4. 目印を具体的に伝える

道案内で特に効果的なのがわかりやすい目印の提示です。

例えば、

  • 「左手前方にスーパーホテルは見えますでしょうか」
  • 「中央1丁目の交差点に差しかかります」
  • 「交差点の向かい側にタカノという書店があります」

など、建物や交差点の名前を確認しながら進んでもらうことで、お客様は安心感を得られます。特に「目印をお客様自身に確認していただく」ことが大切で、説明と現地の風景が一致したときにお客様は道に迷わなくなります。

5. ゴールに向けての案内と到着確認

案内の終盤では、最終的な目印と到着場所を明確に伝えることが求められます。

今回のケースでは、

「書店を左手に見ながら進んでください。左手に郵便局と自転車店がございます。その先に見える茶色いビルが弊社です。」

と案内しています。ここで「色」「用途(郵便局・自転車店)」といった複数の目印を伝えることで、お客様は迷うことなくゴールにたどり着けます。

6. 最後に安心感を与える一言を

道案内が終わった後も、ただ「お待ちしております」と伝えるだけでなく、安心して来ていただけるようなフォローの言葉を添えるのが理想です。

例では、

「途中でわからなくなりましたら、また遠慮なくご連絡ください。お気をつけてお越しください。」

と伝えています。こうした言葉によって、お客様は「困ったらまた連絡できる」という安心感を持ち、安心して事務所に向かうことができます。

7. 電話での道案内におけるポイントまとめ

今回のやり取りから導き出せる、電話での道案内マナーのポイントを整理すると次の通りです。

  1. 最初に感謝と自己紹介を忘れずに。
  2. 現在地と移動手段を必ず確認する。
  3. ステップごとに短く区切って説明する。
  4. 目印を具体的に伝え、相手に確認してもらう
  5. 最終目的地は複数の特徴で説明する。
  6. 最後に安心を与えるフォローの言葉を添える。

おわりに

おわりに

電話での道案内は単なる情報提供ではなく、お客様に安心して来てもらうためのコミュニケーションです。今回の事例のように、相手の状況を丁寧に確認しながら、一歩ずつ案内していくことが信頼関係の構築につながります。

もしお客様が道に迷ってしまっても、落ち着いて丁寧に対応することが大切です。その積み重ねが「安心して任せられる会社」という印象を与え、ビジネスの信頼を高める結果につながるでしょう。