ADHDの人が苦手な特性7選と対処法

毎日一生懸命に仕事に取り組んでいるのに、「他の人が普通にできることが自分にはうまくできない」と感じたり、他人と比較して落ち込んだりすることはありませんか?また、日々の努力が報われないように感じてしまうことや、疲れがたまっているように思うこともあるでしょう。これらの経験がある場合、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性により生じている可能性があります。この記事では、ADHDの人が仕事や日常生活で感じやすい7つの「苦手なこと」と、その原因や対処法について解説します。
ADHDの人が苦手とする特性7選
1. 複数の作業を同時に行うことが苦手
ADHDの人は「ワーキングメモリ」という機能がうまく働きにくい場合があり、これが同時並行の作業の苦手さにつながっています。ワーキングメモリは、情報を一時的に保管し、必要な処理や判断をする脳の機能です。たとえば、電話応対で「相手の名前・会社名・要件」などを一時的に記憶しつつ、その内容を取り次ぎ相手に正確に伝えるという処理が求められますが、この過程で情報が抜けてしまうミスが発生しやすいです。
対処法: 大事な情報はメモを取る習慣をつけましょう。また、電話対応が苦手な場合は録音機能を活用することで、後から内容を確認できるためミスを減らせます。
2. 人の話を聞くのが苦手
ADHDの不注意の特性が影響し、集中しようとしても目の前の別の物事に気を取られやすくなります。たとえば、会議や研修中でも、「夕方に上司に報告しなければならないが、準備が足りているか?」と不安に思ったり、「先ほどの説明の意味はどういうことだろう?」と些細なことが気になったりして、話の本筋に集中できないことがあります。その結果、重要な情報を聞き逃してしまい、ミスに繋がることもあります。
対処法: 聞いた話を要点ごとにまとめるメモを取ると、話の流れを追いやすくなります。また、重要な場面では録音を活用することで安心感が得られ、集中力も高まります。
3. 集中することが難しい
集中が難しいと感じる原因には、環境も大きく関わっています。特に、ADHDの人は周囲の音や視覚的な刺激に影響されやすく、例えば「人の出入りが激しい」「電話音や話し声が絶えない」などの環境では注意が散りがちです。また、単調な作業を繰り返すと飽きてしまうこともあります。
対処法: 集中が必要な作業を行う際には、できるだけ静かな環境を選びましょう。また、イヤホンで静かな音楽やホワイトノイズを流すことで集中しやすくなります。作業に区切りを設け、適度にリフレッシュを取り入れることも効果的です。
4. 適度に休むことができない
集中するのが苦手である一方、ADHDの人は「過集中」という状態に陥りやすく、一定の作業に没頭しすぎてしまうことがあります。作業を続けるうちに時間が過ぎるのも忘れてしまい、疲労を後で一気に感じることもあります。
対処法: タイマーやアラームをセットし、適度に休憩を取る習慣をつけましょう。ポモドーロ・テクニック(25分作業+5分休憩などの繰り返し)を取り入れることで、過集中による疲労を防ぐことができます。
5. 期日を守るのが苦手
ADHDの人はスケジュール管理が苦手で、所要時間をうまく見積もれないことが多くあります。初めての作業や複雑なタスクで特に見積もりが甘くなり、「思ったより時間がかかってしまった」といったケースで期日を過ぎてしまうことがよくあります。
対処法: まずは、どのくらいの時間がかかるかを記録しておくと、次回以降の参考になります。また、1つのタスクを小さなステップに分け、それぞれに締切を設けることで全体の期日を守りやすくなります。
6. 手先の細かい動作が苦手
「協応動作」の苦手さが影響し、複数の動作を同時に行うことが難しくなります。協応動作は右手と左手、目と口などの複数の器官や機能を使って全体の調和をとりつつ行う動作のことです。たとえば、左右の手を使っての作業や、視覚と動作を連携させることが求められる場面で、線が曲がってしまう、折り目がうまくつかないなどのミスが生じることがあります。
対処法: 作業に使う道具を工夫したり、作業スペースを広く取ってゆっくり進めることでミスが減らせます。練習を重ねることで動作が安定しやすくなる場合もあります。
7. 片付けることが苦手
空間認識能力は物や形や位置、大きさを瞬時に把握する能力です。こうした空間認識が苦手なため、「物を片付ける場所が適切かどうか」が判断しにくくなり、物の配置がしっくりこないことがあります。そのため、片付けてもすぐに散らかってしまうことがあるのです。
対処法: 片付けるべき場所をあらかじめ決め、ラベルを貼るなどの視覚的な工夫をすると整理がしやすくなります。また、片付けのタイミングを決めて定期的に行うことで、散らかりを防ぎやすくなります。
ADHDの特性に合った自分だけの対処法を見つけよう

自分にどのような特性があるのかを理解し、それに応じた対処法を取り入れることで、日常生活や仕事がより快適に進められるようになります。ADHDの特性に合った環境や方法を工夫し、焦らずに取り組むことで、自分に合った「働きやすさ」「暮らしやすさ」を手に入れることができるでしょう。