企業に勤めていると、時に「理不尽では?」と思えるようなクレームに直面することがあります。特に、内容があいまいなまま「責任を取れ」「お金を払え」と迫られるケースは、現場担当者にとって非常にストレスのかかる状況です。こうした場面で大切なのは、感情的にならず、冷静に手順を踏みながら対応することです。本記事では、あるケースを例に挙げながら、クレーム内容が曖昧な状況での適切な対応方法を考えていきます。

ある企業に「商品が原因で社員がケガをした」という電話が入りました。ところが、相手は具体的な状況や証拠を示さず、ただ「責任を取れ」「今すぐ金を払え」と強く要求してきます。こちらが状況を確認しようとしても「うるさい」「とにかく払え」と感情的な返答が返ってくる…。こうした場面は、いわゆる“悪質クレーム”の典型例といえるでしょう。
このようなとき、担当者が気をつけるべきポイントは大きく3つあります。

たとえ事実が不明確でも、相手が「ケガをした」と訴えている以上、まずは「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と伝えます。ここで大切なのは、「事実を認める謝罪」ではなく「ご不快な思いをさせたことへの謝意」です。
次に「どのような状況で起きたのか」「商品はお手元にあるか」「型番やレシートは確認できるか」と、具体的な情報を尋ねます。相手が答えたくない場合もありますが、こちらとしては確認がなければ対応できない旨を丁寧に繰り返し説明します。
相手が「今すぐ金を払え」と迫ってきても、その場で補償を約束することは避けなければなりません。担当者に決定権がないことを伝え、「社内で確認が必要である」と説明します。
「消費者センターに連絡する」「裁判を起こす」といった発言も出てくる場合があります。このときも慌てる必要はありません。公的機関や裁判であれば、証拠をもとに事実関係が明らかになるため、むしろ冷静に受け止める姿勢を見せるのが得策です。
クレームの内容は、可能な限り詳細に記録に残しましょう。発言の矛盾や変化は後で重要な判断材料になります。
NG対応例
一方で、やってはいけない対応も存在します。
これらは状況をさらに悪化させ、会社の信頼にも傷をつけます。

クレームの中には、正当なものと悪質なものの両方があります。内容を明かさず「責任を取れ」と迫るケースは後者の可能性が高く、冷静な対応が欠かせません。
これらの原則を押さえることで、担当者自身を守ると同時に、会社のリスクを最小限に抑えることができます。