発達障害(ADHDASD)指示や会話を理解できない原因と対策3選

はじめに

「指示を受けても内容が理解できず、何をすれば良いのか分からなくなってしまう」「うっかりミスが多くて困っている」などの悩みを抱えていませんか?また、職場でADHDの方に対して具体的に指示をしているはずなのに、ミスや期日を守れないことが続き、どのように対策すれば良いのか頭を悩ませている方もいるかもしれません。

発達障害という言葉は徐々に認知されていますが、その特性について深く理解されていないケースも多いです。今回は、ADHDの人が話を理解しづらい理由と、その具体的な対策についてお話しします。

ADHDの基本的な特性

ADHDの基本的な特性

ADHD(注意欠如・多動性障害)は、大きく「不注意」「多動性」「衝動性」の3つの特性に分けられます。これらの特性は一人一人異なる程度で現れ、最も顕著に出る特性は「優勢型」と呼ばれます。

  • 不注意型: 誤字脱字や作業の漏れが頻発したり、物をなくしやすかったり、注意散漫で集中力を維持するのが難しいなどの特性があります。
  • 多動・衝動性型: 座っていることが苦手で落ち着きがなく、思いついたことを即座に口に出してしまうことがあります。衝動買いなど、衝動的な行動を後から後悔することもあります。

ADHDに限らず、ASD(自閉症スペクトラム障害)やSLD(限局性学習障害)の特性を併せ持つ場合も多く見受けられます。これらの理解が、対応策を考える上で役立ちます。

ADHDの人が話を理解できない3つの理由

ADHDの人が話を理解できない3つの理由
  1. 要点がつかめない ADHDの人は、話を聞きながら何が重要か把握することが難しい場合があります。多くの情報を取り入れた後、それを整理し全体像をつかむ力が弱いことが背景にあります。このため、話をメモしても内容の要点がつかめず、後で読み返しても何をすべきか理解できないことがあります。
  2. 情報量が多すぎると理解できなくなる ADHDの方は、ワーキングメモリ(情報を一時的に保持し処理する機能)が弱いことがあります。複数の指示を一度に受けると、情報の一部が抜け落ちたり、処理が追いつかずパニックになることも。頭の中が情報でいっぱいになり、焦りや混乱を引き起こす場合もあります。
  3. 曖昧な指示が理解できない 「これ」「それ」「適当に」などの曖昧な表現を理解するのが難しい方もいます。具体的な指示を受けたとしても、質問をすることが苦手で、結果的に指示を正確に把握できないことがあります。これにより、自己肯定感の低さが重なると、質問することに抵抗を感じてしまうケースもあります。

ADHDの人への具体的な対策

ADHDの人への具体的な対策

当事者ができる工夫

  • 質問をして要点を確認する: 要点を把握するために、相手に重要なポイントを確認するのが効果的です。
  • メモの見直しと要約: メモを見返し、重要な情報を100文字程度に要約する練習をすると理解が深まります。
  • 具体的な質問をする: 6W3H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、どれくらい、いくらで)を用いた質問で曖昧さをなくす努力が大切です。

周囲ができるサポート

  • 端的に指示を出す: 何をしてほしいかを明確に伝えることが重要です。背景説明は避け、要点を端的に伝えましょう。
  • 復唱してもらう: 相手が理解した内容を復唱してもらうことで、伝わり方にズレがないか確認できます。
  • 書面での指示: メールやメモを活用し、指示内容を後で見返せるようにすることで、作業の正確さが向上します。
  • 進捗確認: 締め切り前に進捗確認を行うことで、未達成や間違いを早期に発見できます。

おわりに

ADHDの特性を理解し、適切な対応策を実施することで、当事者も周囲の人々も協力して働きやすい環境を築くことが可能です。特性を把握し、お互いに歩み寄る姿勢が大切です。