【電話対応】電話対応のポイント「復唱」の良い使い方と悪い使い方【ビジネスマナー】

【電話対応】電話対応のポイント「復唱」の良い使い方と悪い使い方【ビジネスマナー】

電話対応において「復唱」はとても重要なスキルのひとつです。復唱とは、相手の言葉を繰り返して確認することを指します。正しく使えば「こちらの話をしっかり理解してくれている」という安心感を相手に与えることができます。しかし、使い方を誤ると「ただのオウム返し」「話を遮られた」「機械的で冷たい」といった悪い印象を与えてしまいます。

本記事では、復唱の良い使い方と悪い使い方を具体例を交えながら解説し、実務で活かせるポイントを整理していきます。電話対応に自信を持ちたい方、ビジネスマナーをブラッシュアップしたい方に参考になる内容です。

復唱が必要な理由

復唱が必要な理由

ビジネスの電話は、メールやチャットと違い「記録が残らないコミュニケーション」です。そのため、言い間違いや聞き間違い、認識のズレが発生するリスクが高くなります。特に、数字や日付、専門用語が多く出てくる会話では、誤解がそのまま業務ミスにつながりかねません。

復唱を行うことで、以下のメリットがあります。

  • 聞き間違いを防げる(正確性の向上)
  • 相手に安心感を与える(信頼関係の構築)
  • 会話の整理ができる(スムーズな対応につながる)
  • 社内への引き継ぎがしやすくなる(情報共有の精度向上)

しかし、そのメリットを十分に活かすには「タイミング」と「言葉の選び方」が非常に重要です。

悪い復唱の例と問題点

悪い復唱の例と問題点

まずは、よくある「悪い復唱」の例を見てみましょう。

悪い例

受けて ○○事務所○○でございます

掛けて お忙しいところ恐れ入ります

受けて お忙しいところ恐れ入ります(間髪入れずに)

掛けて 私○○に伺った者なのですが

受けて 私○○に伺った者ですね

掛けて お世話になります

受けて お世話になります

掛けて ○○先生の

受けて ○○先生の

掛けて ○○購入の件でご連絡したのですが

受けて 購入の件でご連絡をいただいた

掛けて ご担当の方いらっしゃいますでしょうか

受けて ご担当の方いらっしゃいますよ、少々お待ちください。

問題点の解説

問題点の解説
  1. 相手の言葉を間髪入れずに復唱している
     相手が言い終わる前に食い気味で復唱すると、会話を遮っている印象を与えてしまいます。電話口で話を遮られると、不快感や「こちらの話をちゃんと聞いていないのでは?」という不信感につながります。
  2. ただのオウム返しになっている
     相手の言葉をそのまま繰り返すだけでは、機械的で冷たい印象を与えます。「理解している」ことが伝わらず、むしろ会話の流れをぎこちなくしてしまいます。
  3. 不自然な復唱で会話が成立していない
     「ご担当の方いらっしゃいますでしょうか」に対して「ご担当の方いらっしゃいますよ」と返してしまうのは不適切です。正しくは「担当にお繋ぎいたします」「あいにく外出しております」など、状況を踏まえた自然な応答が必要です。

悪い復唱の共通点は「相手の言葉を理解すること」よりも「ただ繰り返すこと」に意識が向いている点にあります。

良い復唱の例と工夫点

次に「良い復唱」の例を見てみましょう。

良い例

受けて ありがとうございます、○○事務所○○でございます

掛けて お世話になっております、私、○○商事の○○と申します

受けて ○○商事の○○様ですね(オウム返し)いつもお世話になっております

掛けて 担当の○○さんにお願いしたいのですが

受けて はい、○○でございますね

掛けて こないだ出していただいた貸借対照表の資産の部の流動資産のところで不明点があるんですよ、それの不明点について教えてもらいたいなと思って

受けて かしこまりました、ご用件復唱いたします。貸借対照表の流動資産に関して不明点でお聞きになりたいことがあるということでございますね

掛けて その内容なんですが、もうちょっと詳しく話しますと前払費用のところなんですけど、前払費用がマイナスなんですよね

受けて はい、前払費用がマイナスになっているということでございますね

掛けて それが何でかなと思って

受けて その理由をお知りになりたいということでございますね、承知いたしました。では○○にお繋ぎいたしますので、このまま少々お待ちください

工夫点の解説

  1. 相手の話を最後まで聞いてから復唱している
     話を遮らず、相手の言葉を受け止めてから要点を復唱しています。これにより「きちんと聞いてくれた」という安心感を相手に与えられます。
  2. 必要な部分だけを復唱している
     社名・名前・要件といった重要部分を中心に繰り返し、会話が整理されています。すべてをそのまま繰り返すのではなく、会話の流れに沿って自然に復唱している点がポイントです。
  3. 敬語を添えて丁寧に復唱している
     「〜ということでございますね」「承知いたしました」といったクッション言葉を添えることで、相手に丁寧な印象を与えています。

良い復唱の共通点は「理解を確認すること」と「相手への気配り」が両立している点にあります。

実務で活かす「復唱」のコツ

実務で活かす「復唱」のコツ

ここまでの良い例・悪い例を踏まえ、実務で意識すると良いポイントを整理します。

  1. 相手の言葉を遮らない
     最後まで聞いてから復唱することで、会話がスムーズになります。
  2. 要点をまとめて復唱する
     社名・名前・数字・日付・用件といった「重要情報」に絞って確認するのが効果的です。
  3. クッション言葉を添える
     「承知いたしました」「かしこまりました」といった表現を加えると、復唱がより丁寧に聞こえます。
  4. 必要に応じて2段階で復唱する
     まず「社名・名前」を確認、その後「ご用件」を整理する、と段階を分けると相手も安心できます。
  5. 自然な会話の流れを意識する
     復唱は確認のために行うものです。必要以上に繰り返すと不自然になるため、会話に溶け込むように行いましょう。

まとめ

電話対応における復唱は、信頼を築くために欠かせないスキルです。ただし、やり方を誤れば逆効果になり、相手に不快感を与えてしまうこともあります。

  • 悪い復唱:遮る・オウム返し・不自然な返答
  • 良い復唱:最後まで聞く・要点をまとめる・丁寧に返す

復唱は単なるテクニックではなく「相手の言葉をしっかり受け止める姿勢」を示す手段です。相手に安心感と信頼感を与えるために、正しい復唱を意識してみましょう。