はじめに
年末年始は、ビジネスにおいて一年の締めくくりと新しい年のスタートを迎える特別な時期です。取引先に電話でご挨拶をする機会も多く、この対応ひとつで相手に与える印象や会社全体の評価が変わることもあります。
「普段の電話対応と同じで良いのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、年末年始ならではの挨拶や言葉遣いを心がけることで、相手に誠意と気遣いを伝えることができます。今回は、年末年始の電話対応で好感度を上げるためのポイントと会話例を丁寧に解説します。
年末の挨拶電話の基本
年末に取引先へご挨拶のお電話を差し上げる際は、「お世話になった感謝の気持ち」と「翌年も引き続き良い関係を築きたい意志」を伝えることが大切です。特に年内最終日の電話は、相手に「気遣ってくれた」という印象を残しやすいため、しっかり準備して臨みましょう。
基本的な会話例
- 受ける側:「お電話ありがとうございます。○○商事○○でございます」
- かける側:「いつもお世話になっております。私、○○事務所の○○と申します」
- 双方で「お世話になっております」と挨拶を交わす
- かける側:「弊社、本日が年内最終日となりましたので、年末のご挨拶でご連絡をさせていただきました」
- 受ける側:「それはご丁寧にどうもありがとうございます」
- かける側:「今年も色々とお世話になり、ありがとうございました。来年も引き続き私が担当させていただきますので、何卒よろしくお願いいたします」
- 受ける側:「こちらこそよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」
このように「今年一年の感謝」と「来年への継続的なご縁」を言葉にすることが大切です。最後に「どうぞご自愛ください」「良いお年をお迎えください」といった相手の健康や新年を気遣う一言を添えると、より温かみのある印象を残せます。
年末の挨拶に別の用件を添える場合
年末の電話は挨拶が主目的ですが、事務的な確認や書類の受け渡しなど別の用件を同時に伝える場合もあります。このとき注意すべきは、挨拶よりも用件が前面に出てしまわないようにすることです。
会話の流れ例
- 通常どおり会社名と氏名を名乗り、挨拶を交わす。
- 「○○様、恐れ入ります。今お話しよろしいでしょうか」と、用件に入る前に確認する。
- 用件を簡潔に伝え、「問題なかったでしょうか」「ご確認ありがとうございます」と締める。
- その上で、「実は本日で年内の最終日となりますので…」と挨拶に移る。
この順番を守ることで、「用件だけで終わる味気ない電話」にならず、ビジネスの確認と年末の気遣いを両立させられます。特に「ご丁寧にありがとうございます」「今年もお世話になりました」といったやり取りは、関係を良好に保つ潤滑油となります。
新年の挨拶電話の基本
年が明けて最初の取引先とのやり取りは、相手への信頼や印象を大きく左右します。特に電話の場合は表情が見えない分、声のトーンや言葉遣いがより重要です。明るくはっきりとした声で、清々しい雰囲気を届けましょう。
基本的な会話例
- 受ける側:「お電話ありがとうございます。○○商事○○でございます」
- かける側:「いつもお世話になっております。○○事務所の○○と申します」
- 双方で「お世話になっております」と交わす
- かける側:「○○様、あけましておめでとうございます」
- 受ける側:「あけましておめでとうございます」
- かける側:「本年もどうぞよろしくお願いいたします」
- 受ける側:「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
シンプルですが、このやり取りの中で「お世話になっております」をしっかり交わすこと、また「本年もよろしくお願いいたします」と改めて伝えることが大切です。
好感度を高めるポイント5つ
年末年始の電話対応でさらに好印象を与えるための具体的なコツをご紹介します。
- 声のトーンを半音上げる
普段より少し明るめの声を意識すると、活気や誠意が伝わります。
- 相手の健康や体調に触れる一言を添える
「寒い日が続きますのでご自愛ください」「お体にお気をつけください」といった気遣いは、形式的な挨拶に温かさを加えます。
- 相手の言葉を受けてから返す
「ありがとうございます」と言われたら「こちらこそありがとうございます」と返すなど、相手の言葉を拾うと自然なやり取りになります。
- 余韻を持たせて終話する
最後は「良いお年をお迎えください」「本年もよろしくお願いいたします」と言ってから、一拍置いて「失礼いたします」と締めることで、慌ただしさを感じさせません。
- 相手の状況に配慮する
年末年始は多忙な時期です。「今お時間よろしいでしょうか」と必ず確認してから用件に入ることがマナーです。
まとめ
年末年始の電話対応は、単なる形式的なやり取りに見えて、実は取引先との関係性を深める大切な機会です。
- 年末は「一年の感謝」と「翌年へのつながり」を伝える
- 新年は「明るく清々しい声」で「本年もよろしく」と伝える
- 相手の健康や体調を気遣う一言を添える
これらを意識することで、相手に「丁寧で感じの良い会社」という印象を残せます。
電話は顔が見えない分、言葉と声の使い方で誠意を表す大切なツールです。ぜひ年末年始のこの特別なタイミングに、ワンランク上の電話対応を実践してみてください。