ビジネスシーンにおいて、電話対応は会社の印象を大きく左右する重要な業務の一つです。特に担当者が不在の際には、その対応次第で相手に与える印象が大きく変わります。今回は、「担当者が不在の場合の電話対応」について、かけ直すケースと伝言を依頼するケースに分けて、具体的な会話例とともに適切なマナーやポイントをご紹介いたします。
電話をかけた際に、話したい担当者が外出中で一時的に不在。しかし、急ぎの用件ではないため、後ほどかけ直すことにしたケースです。

A(受け手):
「お電話ありがとうございます。○○産業、佐藤でございます。」
B(発信者):
「私、△△税理士法人の中村と申します。いつもお世話になっております。お忙しいところ恐れ入りますが、社長の田中様はいらっしゃいますでしょうか?」
A:
「申し訳ございません。社長の田中ですが、ただいま外出しております。16時ぐらいには戻る予定となっておりますが……」
B:
「かしこまりました。16時頃お戻りということですね。では、その頃改めて私からご連絡いたします。」
A:
「お手数ですが、よろしくお願いいたします。お電話がありましたことは、田中に申し伝えます。」
B:
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。それでは、失礼いたします。」
このように、急ぎでない用件の場合は、自分から改めてかけ直す意思を伝えることが丁寧な対応となります。
また、「かけ直す時間の目安」を明確に確認し、その時間に合わせて連絡することで、相手の業務を妨げることなくスムーズなコミュニケーションが図れます。
この際、「お手数ですがよろしくお願いいたします」などの一言の気配りも、丁寧な印象を与えるポイントです。
電話をかけた際に、担当者が長期不在であり、すぐに連絡がとれない状況。急ぎの内容のため、伝言を依頼しておく必要があるケースです。

A(受け手):
「お電話ありがとうございます。○○産業、高橋でございます。」
B(発信者):
「いつもお世話になっております。私、△△税理士法人の中村と申します。恐れ入りますが、社長の田中様はいらっしゃいますでしょうか?」
A:
「申し訳ございません。社長の田中は本日終日戻らない予定となっておりまして、次の出社が1週間後になってしまうのですが……」
B:
「さようでございますか。そうしましたら、田中様にご連絡をとることは可能でしょうか?」
(Aの返答のあと)
B:
「かしこまりました。では、伝言をお願いしたいのですが。」
A:
「承知いたしました。」
B:
「では、伝言を申し上げます。決算仕訳で棚卸の金額を計上したい関係で、その金額を教えていただきたいとお伝えいただけますでしょうか。」
A:
「承知いたしました。いつまでにお返事すればよろしいでしょうか?」
B:
「可能であれば、今週金曜日16日、夕方4時頃までにお電話いただければ助かります。」
A:
「承知いたしました。念のため復唱させていただきます。『決算仕訳で棚卸額を計上するため、棚卸の金額を教えてほしい』ということでよろしいでしょうか?」
B:
「はい、そうです。」
A:
「ではこの後、田中に連絡をとりまして、そのように申し伝えます。」
B:
「念のため、弊社の電話番号をお伝えいたします。12-3456-7890です。」
A:
「確認いたします。12-3456-7890、間違いないでしょうか?」
B:
「はい、私、△△税理士法人の中村と申します。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。失礼いたします。」
A:
「失礼いたします。」
このケースのように、担当者が長期間不在となる場合や内容が急ぎである場合は、伝言を残すのが適切です。
伝言を依頼する際のポイントは以下の通りです:
ビジネス電話では、たとえ話したい相手が不在であっても、丁寧で誠実な対応を心がけることで会社全体の信頼感につながります。
以下の点を意識しておくと、より印象の良い電話対応が可能になります。
担当者が不在の際の電話対応は、つい流れ作業になってしまいがちですが、実は企業の信頼感を左右する重要なやり取りの一つです。
「かけ直すのか」「伝言を頼むのか」といった判断は、用件の緊急性や担当者の状況に応じて適切に選び、相手に安心してもらえるような対応を心がけることが大切です。
電話一本のやり取りでも、「丁寧な言葉遣い」「気配りのある応対」「情報の正確な伝達」によって、大きな信頼を得ることができます。日頃からマナーを意識して、誠実な対応を習慣にしていきましょう。