【電話対応】電話中に内容が聞き取れなかった時の対処法【ビジネスマナー】

基本姿勢としての「確認」と「復唱」の重要性

電話対応において、相手の声や内容がうまく聞き取れないという状況は、決して珍しいものではありません。回線の状況や雑音、相手の話すスピードやイントネーションなど、さまざまな要因が重なることで、どうしても内容が不明瞭になってしまうことがあります。こうした場合に大切なのは、曖昧なまま受け流したり、自分の判断で解釈してしまわないことです。誤解に基づいて対応を進めてしまうと、後になって大きなトラブルに発展する危険があるため、必ず確認をとる姿勢が求められます。

確認の基本的な方法として有効なのが「復唱」です。たとえば相手の会社名や担当者名、依頼内容を聞いた際には、「はい、キャッシュバックわくわくキャンペーンの小林様でいらっしゃいますね」や「商品を5000個搬入ということでお間違いないでしょうか」といった具合に、必ず相手の言葉を繰り返して確認します。復唱することで、自分自身の理解が正しいかどうかを確かめられると同時に、相手にも「きちんと受け止めている」という安心感を与えることができます。

また、聞き取れなかった部分については、具体的に「恐れ入りますが、ただいまのご住所の番地をもう一度お願いできますでしょうか」と、どの部分が不明確なのかを示すことが望ましいです。単に「聞こえませんでした」では相手もどこを言い直せばよいのか分からず、余計な負担を与えてしまうことになります。相手に配慮しながら、必要な部分だけを丁寧に尋ね直す姿勢が信頼感につながります。

聞き間違えた時の謝罪と言い直し方

聞き間違えた時の謝罪と言い直し方

電話対応で特に気をつけたいのは、こちらが聞き間違えてしまった場合の対応です。人間ですから聞き間違いは避けられないものですが、重要なのはその後の態度です。聞き間違えたことに気づいたら、必ず「大変失礼いたしました」と一言添えてから、改めて正しい内容を復唱し直すようにします。

たとえば、「ゴールデンウィークと母の日セールにあわせて商品を搬入してほしい」という依頼を「当社から御社へ搬入」と誤って復唱してしまった場合、相手から訂正が入ったら「はい、大変失礼いたしました。それでは、ゴールデンウィークおよび母の日セールに向けて商品5000個を搬入、ということでお間違いないでしょうか」と、丁寧に言い直します。ここで「すみません」だけで済ませてしまうと、軽い印象になり、誠意が伝わりにくくなります。「大変失礼いたしました」という表現を使うことで、相手に対して真剣に対応していることが伝わり、安心感を持っていただけます。

また、訂正を受けた際には、自分の理解を言い直すだけでなく、少し間を取って落ち着いた声で復唱することも大切です。慌てて早口で言い直してしまうと、再び聞き取りづらくなる恐れがあり、相手の不安を増幅させかねません。落ち着いたトーンで、相手が「確かにこの内容で間違いない」と確認できるようにするのが理想的な対応です。

さらに、相手が「ちょっと違います」と指摘した場合には、その場で確認するだけでなく「それでは改めて、○○という内容で承りました」と最後にもう一度整理して伝えると、誤解が残る心配をなくすことができます。

聞き取れなかった時の補足対応と信頼構築

聞き取れなかった時の補足対応と信頼構築

聞き取れなかった場合には、その場での確認に加えて、後のやり取りにつなげる工夫も重要です。たとえば相手の電話番号や担当者名など、大切な情報を聞き逃した場合には「念のため、ご連絡先をもう一度お願いできますでしょうか」と再確認することが推奨されます。相手が「鈴木は私の携帯を知っているのでそこに連絡いただければ大丈夫です」と言った場合でも、「かしこまりました。〇〇様の携帯へご連絡ということで承りました」と繰り返すことで、こちらが正しく理解していることを示すことができます。

また、どうしても聞き取りにくい状況が続いた場合には「恐れ入りますが、雑音が多くなっておりますので、改めてこちらからおかけ直ししてもよろしいでしょうか」と提案することも一つの方法です。自ら対応を工夫することで、相手にとっても「この人は丁寧に仕事をしている」という印象が強まり、信頼につながります。

さらに、受けた内容をその場でメモに残し、後で上司や担当者に伝える際には「小林様から、母の日とゴールデンウィークにあわせて商品の搬入についてのご依頼がございました」と、要点を整理して引き継ぎます。電話対応は単にその場限りのやり取りではなく、会社全体の信頼に直結するものです。聞き取れなかった時こそ、誠実で丁寧な対応を徹底することで、相手との関係をより良いものにしていくことができます。

まとめ

まとめ

電話対応で内容を聞き取れなかった場合の対応は、①復唱による確認、②間違えた場合の謝罪と訂正、③補足的な確認や連絡体制の工夫、の3点が基本となります。大切なのは、相手に「きちんと理解しようとしている」「誠実に対応している」と感じてもらうことです。聞き取りにくい場面をただのトラブルと捉えるのではなく、むしろ信頼を築くためのチャンスと考え、落ち着いて丁寧に対応することが、電話応対の質を高める最良の方法だといえるでしょう。