発達障害の人との関係に困ってる…理解されないカサンドラ症候群

「カサンドラ症候群」――理解されない孤独とその向き合い方

1. 二人でいるはずなのに、一人を感じる孤独感

1. 二人でいるはずなのに、一人を感じる孤独感

突然ですが、みなさんは「カサンドラ症候群」という言葉をご存じでしょうか?
これは、身近な人が自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持つ場合、コミュニケーションのすれ違いから精神的・肉体的な苦痛を感じる状態を指します。
ただし、ここで注意していただきたいのは、これはASDの人に非があるわけではなく、あくまで「お互いの関係性の中で生じる問題」だということです。

ASDの特性には、「言葉を文字通り受け取る」「相手の感情を読み取るのが苦手」といった特徴があります。こうした特性によって、身近な人との意思疎通が難しくなることがあり、その結果、心の交流がうまくいかず孤独を感じることがあります。


2. 「カサンドラ症候群」の特徴と陥りやすい人

カサンドラ症候群は正式な診断名ではなく、「状態」を表していますが、多くの人がこの孤独に苦しんでいます。イギリスの心理学者マクシー・アストン氏によると、次のような特徴があります

  1. パートナーに共感や情緒的な表現の障害がある
  2. 情緒的な交流不足による対立や不満、精神的・身体的虐待の存在
  3. 抑うつ、不安障害、不眠症、PTSDといった心身の不調

こうした状況に陥りやすい人は、真面目で忍耐強く、几帳面で完璧主義な傾向があるとされています。この性質が関係性を固定化し、結果として、苦しみを深めてしまうことがあるのです。


3. 理解されない辛さと深まる孤独

3. 理解されない辛さと深まる孤独

カサンドラ症候群の人が最も苦しむのは、「理解されない」ことです。たとえば、ASDの特性を持つパートナーとの生活では、家事育児が一方に偏り、孤独感が強まることがあります。

具体例として、以下のようなすれ違いが挙げられます

  • ASDの特性上、相手の気持ちを察することが難しい
  • 「休みの日くらいゆっくりさせて」と言われ、苦しみを訴えても受け入れられない
  • 周囲に相談しても「どこの家庭でもあること」と軽く受け流される

このように、理解を求めて相談しても、返って傷つき、孤独感がさらに深まることがあります。


4. カサンドラ症候群の対策と向き合い方

カサンドラ症候群への対応は、個々の状況に合わせることが重要です。
いくつかの対策を紹介します

  • ASDの特性を理解し、お互いの考え方や感じ方を確認する
  • 図やイラストを使い、視覚的に情報を共有する
  • 同じ悩みを持つ人と話し合い、共感を得る
  • 否定せずに話を最後まで聞くルールを作る
  • 状況が改善しない場合や心身の不調が続く場合は、専門家の支援を受ける

カサンドラ症候群は「家族全体の問題」として捉えることが大切です。
一人だけが努力しても関係性の改善は難しいため、家族単位での取り組みが求められます。


5. 名前の由来――ギリシャ神話の「カサンドラ」

5. 名前の由来――ギリシャ神話の「カサンドラ」

この症候群の名前は、ギリシャ神話に登場するトロイアの王女「カサンドラ」に由来します。
彼女は予言の能力を授かりましたが、神アポロンの呪いにより、その言葉を誰にも信じてもらえませんでした。この「信じてもらえない孤独」が、カサンドラ症候群の象徴とされています。


まとめ

今回の記事では、以下のポイントをお伝えしました:

  1. カサンドラ症候群の特徴となりやすい人
  2. 理解されない辛さと孤独
  3. カサンドラ症候群の対策

もしこの記事を読んで、心に何かを感じた方がいれば、コメント欄や周囲に相談する一歩を踏み出してみてください。
一人で抱え込まず、自分を責めないことが、まずは大切です。
孤独に寄り添い、理解の輪が広がることを願っています。