こんにちは。今日は「パニック障害」についてお話しします。
不安や緊張は誰にでもあるものですが、それが突然強い身体症状と結びつき、生活に大きな影響を与えるようになったときに診断されるのがパニック障害です。
この記事では、
この3つを順番に整理していきたいと思います。

パニック障害は「不安症」の一つに分類される病気です。イメージしやすく言えば、ストレスが積み重なって心の「容量(キャパシティ)」を超えたときに、不安や恐怖が身体の症状として現れてしまう状態です。
症状は一種類だけではありません。
これらはすべて「パニック発作」と呼ばれます。
「頭が真っ白になった」だけではなく、身体に強く出るのが特徴です。
診断はまず「どんな症状が、どのくらいの頻度で出ているか」を詳しく確認することから始まります。
加えて、背景にあるストレスを整理します。学校や職場での出来事、家庭の事情、人間関係、経済的な不安、さらには体の病気による影響など、要因はさまざまです。
また、心臓や甲状腺の病気など、似た症状を起こす病気もあるため、必要に応じて検査を行い
「身体疾患ではない」ことを確かめたうえで診断されます。

治療には大きく2つの方向性があります。
両方を並行して進めるのが一般的です。
人によってストレス源は違います。職場や学校の人間関係、家庭の事情、お金の問題、持病による不安など、どれも大切なテーマです。
すべてをすぐに解決するのは難しいですが、まずは「書き出して整理すること」が大切です。
一見すると大きな問題に思えても、客観的に眺めると意外と小さな出来事であることもあります。診察の中で相談しながらストレスを仕分けていくと、気持ちが少し楽になることも多いです。
また、物事を悲観的に考える癖がある場合は「認知行動療法」で思考のパターンを修正することが役立ちます。
さらに、職場など浅い人間関係では「アサーション(自己表現のスキル)」を身につけることで、やり取りがスムーズになりストレスが減ることもあります。

もう一つの柱は「心のキャパシティを広げる」ことです。薬物療法がその代表です。
薬には大きく2つの使い方があります。
抗不安薬にはロフラゼプ酸エチル(メイラックス)やクロナゼパム(リボトリール)など、抗うつ薬にはボルチオキセチン(トリンテリックス)やセルトラリン(ジェイゾロフト)などが使われることがあります。
また、発作時にはロラゼパム(ワイパックス)やアルプラゾラム(ソラナックス)といった頓服薬を準備することもあります。ただし依存性の問題がある薬もあるため、医師が慎重に選択します。
このように「日常を安定させる薬」と「発作時の備え」を組み合わせるのが一般的です。
こうした流れで治療を進めていきます。

パニック障害は「心身のストレスが限界を超えたときに現れる病気」です。
大切なのは「一人で抱え込まないこと」です。
整理して客観的に見直すことで気持ちが軽くなることもありますし、適切な治療を受けることで日常生活を取り戻すことも十分に可能です。