パニック障害ってどんな病気?どんなふうに治療していくの?

こんにちは。今日は「パニック障害」についてお話しします。
不安や緊張は誰にでもあるものですが、それが突然強い身体症状と結びつき、生活に大きな影響を与えるようになったときに診断されるのがパニック障害です。

この記事では、

  • パニック障害とはどのような病気か
  • 診断までの流れ
  • 治療の方法

この3つを順番に整理していきたいと思います。

パニック障害とはどんな病気?

パニック障害とはどんな病気?

パニック障害は「不安症」の一つに分類される病気です。イメージしやすく言えば、ストレスが積み重なって心の「容量(キャパシティ)」を超えたときに、不安や恐怖が身体の症状として現れてしまう状態です。

症状は一種類だけではありません。

  • 突然息苦しくなって呼吸が速くなる(過呼吸)
  • 脈が速くなり心臓が止まるのではと感じる
  • 手や足がしびれる
  • めまいや立ちくらみで倒れそうになる
  • 落ち着かなくて歩き回ってしまう

これらはすべて「パニック発作」と呼ばれます。
「頭が真っ白になった」だけではなく、身体に強く出るのが特徴です。

診断の流れ

診断はまず「どんな症状が、どのくらいの頻度で出ているか」を詳しく確認することから始まります。

加えて、背景にあるストレスを整理します。学校や職場での出来事、家庭の事情、人間関係、経済的な不安、さらには体の病気による影響など、要因はさまざまです。

また、心臓や甲状腺の病気など、似た症状を起こす病気もあるため、必要に応じて検査を行い

「身体疾患ではない」ことを確かめたうえで診断されます。

診断の流れ

治療の考え方

治療には大きく2つの方向性があります。

  1. ストレス要因を減らすこと
  2. ストレスに耐えられる心と体をつくること

両方を並行して進めるのが一般的です。

1. ストレス要因を整理して減らす

人によってストレス源は違います。職場や学校の人間関係、家庭の事情、お金の問題、持病による不安など、どれも大切なテーマです。

すべてをすぐに解決するのは難しいですが、まずは「書き出して整理すること」が大切です。

一見すると大きな問題に思えても、客観的に眺めると意外と小さな出来事であることもあります。診察の中で相談しながらストレスを仕分けていくと、気持ちが少し楽になることも多いです。

また、物事を悲観的に考える癖がある場合は「認知行動療法」で思考のパターンを修正することが役立ちます。

さらに、職場など浅い人間関係では「アサーション(自己表現のスキル)」を身につけることで、やり取りがスムーズになりストレスが減ることもあります。

2. ストレスに負けない力を育てる

2. ストレスに負けない力を育てる

もう一つの柱は「心のキャパシティを広げる」ことです。薬物療法がその代表です。

薬には大きく2つの使い方があります。

  • 定期的に飲んで心を安定させる薬(抗不安薬・抗うつ薬)
  • 発作時に必要に応じて飲む薬(頓服薬)

抗不安薬にはロフラゼプ酸エチル(メイラックス)やクロナゼパム(リボトリール)など、抗うつ薬にはボルチオキセチン(トリンテリックス)やセルトラリン(ジェイゾロフト)などが使われることがあります。

また、発作時にはロラゼパム(ワイパックス)やアルプラゾラム(ソラナックス)といった頓服薬を準備することもあります。ただし依存性の問題がある薬もあるため、医師が慎重に選択します。

このように「日常を安定させる薬」と「発作時の備え」を組み合わせるのが一般的です。

治療の進め方のイメージ

  1. ストレス源を整理して客観視する
  2. 認知行動療法やアサーションで思考や人間関係のパターンを整える
  3. 必要に応じて薬物療法を導入し、安心できる環境をつくる

こうした流れで治療を進めていきます。

まとめ

まとめ

パニック障害は「心身のストレスが限界を超えたときに現れる病気」です。

  • 息苦しさや動悸など、身体症状が強く出る
  • 診断では症状の確認とストレス要因の整理が重要
  • 治療は「ストレスを減らす工夫」と「心の耐性を高める工夫」の両立がカギ
  • 認知行動療法やアサーション、薬物療法を組み合わせる

大切なのは「一人で抱え込まないこと」です。
整理して客観的に見直すことで気持ちが軽くなることもありますし、適切な治療を受けることで日常生活を取り戻すことも十分に可能です。