【抗がん成分を発見?】なすのへたで「長生きスープ」つくってみた!

はじめに

はじめに

普段の料理で当たり前のように捨ててしまう食材の一部に、実は驚くような健康効果が隠されていた――。そんなニュースが飛び込んできました。
2025年1月14日付のネットニュースによれば、「なすのへた」に含まれる天然化合物が、子宮頸がん細胞の増殖を抑える効果を持つことを、名古屋大学の研究チームが明らかにしたというのです。

「なすのへたなんて、料理の下ごしらえで切り落としてすぐゴミ箱へ…」

という方も多いのではないでしょうか。

ところが、この地味で存在感の薄い部分に、人類の健康を支えるかもしれない成分が含まれていたと聞くと、一気に見方が変わってきます。

今回は、この研究成果をわかりやすくご紹介するとともに、なすのへたを活用した「長生きスープ」のアレンジレシピもご提案します。

名古屋大学の研究成果とは?

名古屋大学の研究成果とは?

発表の背景

この研究成果は、2023年11月に国際科学誌「Scientific Reports」に報告されたものです。
名古屋大学の研究チームは、これまでに「なすのへた」から抽出した天然化合物 9-oxo-ODAs に注目してきました。

同チームはすでに、この成分がヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で起こる尖圭コンジローマに対して効果を示すことを発見していました。
そこで「同じHPVが原因となる子宮頸がんにも応用できるのではないか」という仮説を立て、今回の研究に着手したのです。

実験の結果

研究チームは、9-oxo-ODAsを子宮頸がん細胞に加え、その影響を詳しく調べました。
その結果、ウイルスががんを促進するために産生するタンパク質 E6 と E7 の働きを抑えることが確認されました。
これらのタンパク質は、がん細胞が「死なないように」仕組みを操作している要因です。

9-oxo-ODAsはそれらを抑制することで、細胞の自然な死(アポトーシス)を誘導し、がん細胞の増殖を抑える効果を持つことがわかりました。
実際に、生細胞の割合や細胞数が減少することが実験で確認されています。

子宮頸がんとHPVの関係

子宮頸がんは、世界中の女性にとって身近で深刻ながんのひとつです。
その原因の大部分を占めるのが ヒトパピローマウイルス(HPV)感染 です。

HPVは非常に一般的なウイルスで、性交渉の経験がある多くの人が一度は感染するとされています。
多くの場合は自然に排除されますが、一部のケースで持続感染が起こり、がん化につながることがあります。

予防としてはワクチン接種や定期検診が推奨されていますが、すでにがん化が始まった細胞に対して有効な治療薬は限られています。
その中で「食品由来の成分」が新たな治療のヒントを与える可能性は大きく、今回の研究はその一歩といえるでしょう。

「なすのへた」に眠る可能性

「なすのへた」に眠る可能性

なすといえば夏野菜の代表格で、煮物や焼き物、揚げ物と幅広い料理に活用されます。
ですが、食卓に上がるのは柔らかい果肉部分が中心で、へたは硬くて食べにくい
ため捨てられるのが一般的です。

しかし、この「へた」こそが研究対象となり、9-oxo-ODAsという成分の宝庫であることが明らかになったのです。
普段は廃棄される部分に有効成分が潜んでいたという事実は、「食材を余すことなく活用する知恵」にも通じる発見であり、食品科学の奥深さを改めて感じさせます。

今すぐ食べてもいいの?

ここで気をつけたいのは、「では、なすのへたを食べればがんが治るのか」という短絡的な発想です。
今回の研究はまだ細胞レベルでの実験段階であり、実際に人間の体内でどのように作用するかは今後の研究を待つ必要があります。

そのため、「なすのへたを日常的に食べると子宮頸がんが予防できる」と断言するのは早計です。
ただし、栄養成分や可能性が示されたこと自体は大きな前進であり、今後の臨床研究や応用研究に大きな期待が寄せられています。

生活に取り入れるアイデア ― 「長生きスープ」アレンジ

生活に取り入れるアイデア ― 「長生きスープ」アレンジ

とはいえ、せっかくなら身近な食材の力を活かしたいところです。
ここでご紹介したいのが、「長生きスープ」のアレンジレシピです。

長生きスープとは、野菜をたっぷり煮込んで栄養素を丸ごと摂取できる健康スープのこと。
これに「なすのへた」を加えることで、無駄なく栄養を取り入れることができます。

基本の作り方(アレンジ例)

  1. なすをよく洗い、へたの部分も皮ごと使えるようにカットします。
  2. 玉ねぎ、にんじん、キャベツ、トマトなどお好みの野菜を用意。
  3. 鍋に野菜を入れて水を加え、コンソメや塩で軽く味付け。
  4. 弱火で30分ほど煮込み、野菜の旨味と栄養を引き出します。

スープにすることで、硬いへたの部分も柔らかくなり、出汁としての役割を果たしてくれます。
もちろん食感が気になる場合は、煮出した後に取り除いても構いません。

まとめ

  • 名古屋大学の研究チームが、なすのへたに含まれる天然化合物「9-oxo-ODAs」 に子宮頸がん細胞の増殖を抑える効果があることを発見しました。
  • これはヒトパピローマウイルス(HPV)が関与するがんに対する新しい治療法の可能性を示す成果です。
  • 現段階では基礎研究レベルであり、すぐに実生活でがん治療に直結するわけではありません。
  • しかし「普段は捨ててしまう食材の一部に、思いもよらない力が眠っている」ことは、日常の食生活を見直すきっかけになります。
  • 実践としては、なすのへたを利用した「長生きスープ」など、無理なく楽しめる方法で取り入れるのがおすすめです。

今後、この研究がさらに発展し、身近な食材から新しい医療の可能性が広がっていくことに期待したいですね。