医療機関で働いていると、血液製剤を取り扱う機会は少なくありません。
今回は特に看護師が日常的に目にすることが多い濃厚赤血球液(RBC)、新鮮凍結血漿(FFP)、血小板製剤(PC)の特徴や管理のポイントについて詳しく解説します。

濃厚赤血球液(RBC)は主に大量出血や貧血を認める患者さんに使用されます。
その役割は、ヘモグロビンを補充することです。
ヘモグロビンは酸素を運ぶ役割を持ち、全身の臓器へ酸素を供給しています。
しかし、大量出血や貧血がある場合にはヘモグロビンが不足し、低酸素症を招く恐れがあります。
このため、ヘモグロビン濃度が7.0g/dl以下の場合にRBCの投与が検討されることが一般的です。
o 室温で60分以上放置すると細菌繁殖のリスクが高まり、使用できなくなります。
o 使用までの間は輸血専用冷蔵庫で保存するか、すぐに使用しない場合は輸血部へ返却することが必要です。
o 救急外来の場合、外傷などで大量輸血が必要なのであれば、RBCはすぐに使い切ることが多いですが、長時間室温保存にならないようにクーラーバックが完備されている場合もあります。
o ご自身の施設で輸血の管理方法について確認しておくことも重要です。
o 輸血バックに破損がないか、色が変化していないか確認します。血液製剤の製造工程でまれに細菌がバックの中に侵入して繁殖し、特に色が黒く変色している場合があります。
そのような場合は、使用を避ける必要があります。
o 溶血性反応(血管痛、胸痛、背部痛、悪寒、チアノーゼ、呼吸困難感など)や非溶血性反応(発熱、蕁麻疹、掻痒感、呼吸困難、意識レベル低下など)のリスクがあります。
o 大量輸血(24時間以内に循環血液量以上の輸血)後の合併症:低体温、高カリウム血症、低カルシウム血症、凝固障害、TACO、TRALIなどの危険があるため、全身状態の管理が重要です。

新鮮凍結血漿(FFP)は、血液凝固因子を補充するための血液製剤です。
人間の血液は血球成分と血漿成分に分けることができます。
血漿成分には凝固因子が含まれており、主に血液凝固異常のある患者さんに使用されます。
以下のようなケースで投与されます。
• 肝機能障害による凝固因子の産生低下
• 大量出血や大量輸血による希釈性凝固障害
人間は出血したとき、血小板による一次止血と血液凝固因子によってこの一次止血を強固なものにする二次止血によって止血が行われます。
FFPとは二次止血を担う凝固因子を補充していると覚えておきましょう。
o 凝固因子の機能を維持するために冷凍した状態で保存されています。
o 融解には20–30分程度かかるため、緊急時にはあらかじめ準備を進めておくことが大切です(量によって必要な時間は異なります)。
o 融解後は、輸血専用冷蔵庫で保存し、24時間以内に使用します。
o 熱湯や電子レンジでの融解は厳禁です。
o 融解用の機械を使用するか、臨床検査技師に依頼して適切な方法で融解しましょう。
o 使用までに再び冷凍しないこと。
o 緊急時には迅速に準備が進められる体制を整えることが重要です。

血小板製剤(PC)は、一次止血を担う血小板を補充するために使用されます。
特に血小板数が20,000/µlを下回るような場合に投与が検討されます。
o PCは20–24℃の室温で保存可能です。
o 冷蔵保存すると血小板機能が低下するため、冷蔵庫では管理しません。
o 室温保存中は震盪保存が必要です。
o 震盪を行わないと、PCは酸素を用いて代謝を行い、乳酸や炭酸ガスが蓄積し、pHが低下して血小板機能が損なわれます。
※参考
• PCを室温22℃で震盪せず、常値保存した場合、5時間目からpHが低下し始めたというデータがあるそうです。そのため輸血中の数時間であれば震盪しなくても問題はないとされています。
• しかし、一時的な投与中断が発生した場合には、再び震盪機に戻して保存することが推奨されます。
o 大量出血や貧血の患者さんに使用。
o 室温で60分以上放置しないよう、輸血専用冷蔵庫での保存が必要。
o 副作用や合併症に注意。
o 血液凝固因子を補充。
o 凍結保存されたものを融解し、24時間以内に使用。
o 緊急時には迅速な準備が重要。
o 血小板数が低下している患者さんに使用。
o 室温で震盪保存を行い、血小板機能を維持。