【最新研究によってわかった!】長生きする運動トップ3:死亡リスクを低下させる1位は意外なあのスポーツ

長生きする運動トップ3

みなさんは普段どんな運動をしていますか?
ジョギングやウォーキング、テニス、水泳、サイクリングなど、思い浮かぶものはいろいろあると思います。最近は暑さも厳しいので、スポーツジムや自宅の中で運動する方も多いでしょう。私自身は週末にウォーキングと筋トレをしていますが、この夏は暑すぎて少しサボり気味です。

これまでの研究で「運動をすると健康に良い」ということは繰り返し示されてきました。がんを含め、さまざまな病気のリスクを下げ、健康的に長く生きられる可能性が高まるのです。とはいえ「どんな運動が一番長生きにつながるのか?」という点については、はっきりとはわかっていませんでした。

そんな中、2022年8月にアメリカの研究グループが発表した大規模な調査が話題になりました。これは、アメリカの国民規模の健康データを用いて、27万人以上の高齢者(59歳から82歳、平均年齢は70歳)を対象に行われたものです。彼らが普段どんな運動をしているかを調べ、その後10年以上にわたり追跡することで、病気による死亡率との関係を明らかにしたのです。

運動の種類と死亡率の関係を調査

まず参加者には、どの運動をどれくらいの頻度で行っているかを詳しくアンケートしました。そのうえで、長期間にわたって健康状態を追跡し、がんや心臓・血管の病気などで亡くなる割合を比較したのです。

運動には強度の違いがあるため、ただの時間比較では公平になりません。そこで「運動強度をそろえて比較する」という工夫がされました。ここで使われたのが「メッツ」という単位です。これは「安静時を1」としたときの運動の強さを表すもので、例えば座って休んでいる状態が1メッツ、普通の速さで歩くと3メッツ程度になります。

今回の研究では、1週間にどれだけのメッツを消費したかを基準にして、運動量と死亡率の関係を分析しました。

運動すればするほど健康に?

運動すればするほど健康に?

結果は、予想通り「運動をしている人は長生きしやすい」というものでした。週に7.5〜15メッツ程度(例えば、30分の速歩きを週に3回程度)の運動をしている人は、そうでない人に比べて明らかに死亡率が低かったのです。これはがんや心臓・血管の病気に関しても同じ傾向がありました。

ただし興味深いのは、がんに関しては心臓の病気ほど大きな効果は見られなかったことです。つまり運動はどちらにも効果がありますが、心臓病に対しての方が予防効果が強く出るようです。

長生きに効果があった運動トップ3

長生きに効果があった運動トップ3

では具体的に、どの運動が一番効果的だったのでしょうか?
研究結果をもとに、死亡リスクの低下が大きかった運動トップ3を紹介します。

第3位 ウォーキング

ウォーキングは手軽に始められる運動の代表格です。特別な道具も必要なく、体への負担も比較的少ないため、多くの人が日常生活に取り入れています。この研究でも、ウォーキングをしている人は死亡リスクが9%低下していました。通勤や買い物のついでに歩くだけでも効果がありそうです。

第2位 ランニング

ランニングはウォーキングよりも強度が高く、短時間でも効率よく運動できます。調査では、ランニングをしている人は死亡リスクが15%低下していました。体力に自信のある人や、運動習慣をしっかり持っている人には特に向いているといえるでしょう。

第1位 ラケットスポーツ(テニス・バドミントンなど)

意外にも第1位に輝いたのは、ラケットスポーツでした。テニスやバドミントンなど、ラケットを使った運動をしている人は、死亡リスクが16%低下していたのです。これらのスポーツは一人ではできないため、仲間と一緒に行う機会が多いですよね。体を動かすだけでなく、交流によるストレス解消や気分転換も健康につながっているのかもしれません。

4位以下のランキングも紹介

トップ3以外にも、死亡リスクを下げる効果が見られた運動があります。順位と効果は以下の通りです。

  • 有酸素運動全般:7%減
  • ゴルフ:7%減
  • 水泳:5%減
  • サイクリング:3%減

特にゴルフや水泳は、楽しみながら続けやすいという利点があります。一方で、サイクリングは思ったよりも効果が小さいように見えますが、屋外で行うことが多く、交通環境なども影響しているのかもしれません。

「やりすぎ注意」という意外な結果

もう一つ注目すべき結果があります。それは「運動はほどほどが一番良い」ということです。今回の調査では、どのスポーツも中程度の運動量(週に7.5〜15メッツ程度)のグループで最も死亡リスクが低下していました。ところが、それ以上に運動しているグループでは、逆に効果が薄れてしまったのです。

例えば水泳をしていた人の場合、少ない運動量のグループで最も死亡リスクが下がっていたのですが、たくさん泳いでいたグループではむしろリスクが上がる傾向が見られました。おそらく、過度な運動は体に負担をかけすぎてしまうのでしょう。

つまり「毎日がむしゃらに運動する」よりも「ほどほどに継続する」方が健康には良い、ということがわかります。

どれくらい運動すればいいのか?

目安としては、30分間のウォーキング(やや息が弾む程度)を週に3回行うと、だいたい10メッツ程度になります。これは今回の研究で効果が最も高かった運動量にあたります。忙しい方でも、週末にまとめて歩いたり、平日の通勤時に一駅分余分に歩いたりすることで十分達成できます。

まとめ

まとめ

今回ご紹介した大規模調査からわかったことは以下の通りです。

  1. 運動をする人は、しない人に比べて長生きしやすい。
  2. 最も効果が大きかった運動は、ラケットスポーツ。次いでランニング、ウォーキング。
  3. ただし「ほどほど」が大切で、やりすぎは逆効果になる場合もある。

長生きに効く運動の第1位が「ラケットスポーツ」というのは、ちょっと意外だったかもしれません。ただ、仲間と一緒に楽しめるスポーツだからこそ、体への効果だけでなく心へのプラスも大きいのだと思います。もちろん、誰にでも合う運動というわけではありません。体力や生活スタイルに合わせて、自分に合った方法を続けることが一番大切です。

「無理なく続けられる範囲で、楽しみながら体を動かす」――これこそが、長く健康で生きるための秘訣といえるでしょう。