足のトラブルの中でも、日常生活に大きな支障をきたしやすいのが「巻き爪」です。特に親指に起こりやすく、放置すると痛みや炎症が悪化して歩行困難になることもあります。今回は、巻き爪の原因や症状、そして治療法について、基本的な知識から医療現場で行われる方法まで丁寧にご紹介していきます。

巻き爪とは、爪が横方向に丸まり、ロールケーキのようにくるっと内側へ巻き込む状態を指します。爪そのものが丸まるだけでは大きな問題はありません。しかし、巻いた爪の先端が皮膚に食い込むことで「陥入爪(かんにゅうそう)」となり、強い痛みや炎症を引き起こします。
炎症が進むと皮膚が赤く腫れ、膿がたまることもあり、放置すると細菌感染を伴って歩くのも困難になる場合があります。このため「ただの爪の変形」と軽視せず、早めに対処することが大切です。
巻き爪であっても、痛みや炎症、感染がない場合は必ずしも治療が必要というわけではありません。症状が軽度であれば経過観察だけで済むことも多いです。
しかし、一度痛みや化膿を起こしてしまうと再発を繰り返しやすいため、注意が必要です。軽症の段階では鎮痛薬や抗生物質の内服で炎症を抑えることもありますが、症状が改善しない場合は一歩進んだ治療が必要になります。

巻き爪の治療法は、大きく分けて以下の3段階があります。
爪を直接切除せず、皮膚への食い込みを和らげる方法です。代表的なものは以下の3つです。
これらは軽度から中等度の巻き爪に有効ですが、症状が進行している場合には十分な効果が得られないこともあります。

より積極的に爪の形を矯正する方法です。皮膚科や整形外科でよく行われています。
これらの方法は外科的手術に比べて負担が少なく、見た目の変化も小さいため、まずは矯正法を試すケースが多くあります。ただし、巻き爪は再発しやすいため、長期的な通院や複数回の処置が必要になることも少なくありません。
繰り返す炎症や感染で日常生活に強い支障をきたす場合には、外科的治療が検討されます。根本的に爪の生え方を変える方法です。
爪は「ネイルベッド(爪床)」と呼ばれる皮膚の下の細胞から作られ、絶えず新しい爪が押し出されて成長します。巻き爪を根本から防ぐには、このネイルベッドの一部を処理して新たな爪が巻かないようにする必要があります。
いずれの方法も局所麻酔を用いて行われ、手術時間は30分程度が一般的です。術後は数日から1週間で日常生活に復帰できます。
巻き爪は「爪が食い込んで痛い」という単純な症状から始まりますが、放置すると炎症や感染を繰り返し、歩行に大きな支障をきたすこともあります。
治療法は症状の程度によって大きく異なり、
痛みが軽度のうちに適切な処置を行えば、重症化を防ぐことが可能です。繰り返す痛みや炎症でお悩みの場合は、自己判断で放置せず、皮膚科や整形外科などの専門医を早めに受診されることをおすすめします。
巻き爪は「小さな症状」と思われがちですが、実際には生活の質を大きく左右する問題です。正しい知識と適切な治療で、快適な生活を取り戻していただきたいと思います。