【あなたは大丈夫?】「スマホ中毒」で、がんのリスクが・・・

【あなたは大丈夫?】「スマホ中毒」で、がんのリスクが・・・

スマホ中毒で「がん」のリスクが高まる?

スマホ中毒で「がん」のリスクが高まる?

最近、「若い人のがんが増えている」という話を耳にすることが多くなりました。高齢化が進む中でがんの患者さんが増えるのは当然ですが、実は20代や30代といった若い世代にも、がんが確実に増えているのです。
そのなかでも特に問題になっているのが「大腸がん」。世界的にも若年層の大腸がんは増加傾向にあります。その理由はいくつか考えられていますが、近年注目されているのが「スマートフォンなどの長時間使用」、いわゆる“スクリーンタイム”の増加です。

スマホが手放せない時代に

スマートフォンは、いまや私たちの生活に欠かせない存在です。調べ物をしたり、連絡を取ったり、買い物をしたりと、本当に便利な道具です。
しかしその一方で、「スマホがないと落ち着かない」「常に触っていないと不安になる」という人も増えています。こうした状態は「スマホ中毒」や「スマホ依存」と呼ばれ、世界中で問題になっています

スマホ中毒の人は、常に通知を気にしたり、何度もSNSをチェックしたりして、気づけば1日何時間も画面を見ているということが珍しくありません。最近では小学生や中学生の段階から、スマホを長時間使うことが当たり前になっており、大人だけでなく子どもにも影響が広がっています。

スマホ中毒の人に見られる生活習慣

スマホに依存することで、心身の健康にどのような変化が起こるのでしょうか。
中国で行われた大学生約1000人を対象にした調査によると、学生全体のうち約4人に1人がスマホ中毒と診断されました。興味深いのは、スマホに強く依存している人ほど「食生活や睡眠の乱れ」が目立ち、さらに「運動不足」の傾向が強かったという点です。

具体的には、夜遅くまでスマホを使うことで睡眠時間が短くなり、寝つきが悪くなる。朝食を抜いたり、手軽なファストフードや甘い飲み物で済ませてしまう。外で体を動かす時間が減り、座っている時間が長くなる。
こうした生活リズムの乱れは、実はがんをはじめとする生活習慣病の大きな原因でもあります。特に大腸がんや乳がんは、「運動不足」「食生活の乱れ」「睡眠不足」などと深い関係があることが知られています。

つまり、スマホ中毒の人ががんのリスクを高めてしまうのは、スマホそのものが原因というよりも、スマホに依存した結果として生活が不規則になってしまうことが大きいのです。

寝る前のスマホが「乳がんリスク」を高める?

次に紹介したいのは、台湾で行われた研究です。
この研究では、乳がんの患者さん211人と、がんのない女性894人を比較しました。その結果、スマホ中毒と判定された女性は、そうでない人に比べて乳がんになる確率が約1.4倍高かったのです。
さらに注目すべきは「寝る前のスマホ使用」。寝る前にスマホを触る習慣がある人では、乳がんのリスクが5倍以上に跳ね上がっていました。

寝る前にスマホを使うと、脳が明るい光(ブルーライト)を昼間の光と勘違いしてしまい、体内時計が乱れます。その結果、睡眠の質が下がり、体を休めるために必要なホルモンの分泌にも影響を与えると考えられています。
「寝る直前までSNSを見ていたら、なかなか寝つけなかった」という経験をしたことがある人も多いでしょう。それが毎日続けば、体のリズムは大きく崩れてしまいます。研究結果を見ても、夜のスマホ習慣が健康に悪いことは間違いなさそうです。

長期のスマホ使用はがんのリスクを上げる?

さらに、スマホや携帯電話の使用とがん全体との関係を調べた、少し前の大規模な研究もあります。
2009年に報告された論文では、過去の20件以上の研究データをまとめて分析した結果、10年以上携帯電話を使い続けた人は、がんの発症率が約18%高かったという結果が出ています。
ただし、当時は今のようなスマホではなく、通話が中心の携帯電話の時代です。機種や使用方法も現在とは大きく違うため、この結果をそのまま現代に当てはめることはできません。

それでも、「長期間にわたってスマホを使い続けること」が体に何らかの影響を与える可能性があるという点は、覚えておいても良いかもしれません。
近年では、スマホの電磁波が直接がんを引き起こすという明確な証拠は見つかっていませんが、スマホに依存する生活そのものが、健康を損ねる原因になることは確かです。

スマホ中毒がもたらす「見えないリスク」

スマホ中毒の人には共通する特徴があります。
それは「夜更かし」「朝寝坊」「食生活の乱れ」「運動不足」、そして「ストレスの蓄積」です。
これらはいずれも、体の免疫力を下げ、がんをはじめとするさまざまな病気のリスクを高める要因です。

たとえば、夜ふかしをすると、体内で「メラトニン」というホルモンの分泌が減ります。このホルモンには、体を休める働きだけでなく、細胞を修復してくれる役割もあります。
また、スマホを長時間使うことで運動量が減り、血の流れが悪くなったり、肥満につながったりします。肥満もまた、がんのリスクを高める要因のひとつです。

つまり、スマホ中毒が問題なのは、単に「電磁波が怖い」という話ではなく、スマホが私たちの生活リズムを狂わせてしまうこと。
この“間接的な影響”こそが、がんのリスクを押し上げていると考えられます。

今日からできるスマホとの付き合い方

もちろん、スマホを使わない生活は現実的ではありません。
大切なのは、スマホを「上手に使う」ことです。
次のような工夫を意識するだけでも、体への負担を減らすことができます。

  1. 寝る1時間前にはスマホを手放す
     寝る前のブルーライトを避けることで、睡眠の質が改善します。
  2. SNSチェックは1日数回まで
     なんとなく開いてしまうクセを減らしましょう。通知をオフにするのも効果的です。
  3. 30分に一度は体を動かす
     長時間座りっぱなしは血流を悪くします。立ち上がってストレッチをするだけでも違います。
  4. 食事中や入浴中は「スマホ禁止」
     ながら行動を減らすことで、食事をゆっくり味わえるようになります。

スマホの使い方を少し見直すだけで、心身のバランスを取り戻すことができます。
自分の生活をコントロールできる人こそ、健康を長く保つことができるのです。

まとめ

まとめ

スマホ中毒は、ただの「クセ」や「習慣」ではありません。
放っておくと、睡眠・食事・運動といった生活のリズムを大きく乱し、その結果として「がんをはじめとする病気のリスクを高める」ことが、複数の研究で示されています。

スマホは私たちの生活を豊かにしてくれる便利な道具です。
しかし、その便利さに頼りすぎると、心や体の健康が少しずつ削られていくこともあります。
「スマホを手放す時間をつくる」――それだけでも、体は確実に元気を取り戻します。

今日から、少しだけスマホと距離をとってみませんか?
その小さな一歩が、将来の健康を守る大きな力になるはずです。