研修やセミナーで登壇したとき、
どんなに内容が有意義でも聴き手が眠そうにしていたり、
スマートフォンをいじっていたりすると、
話し手としては少し寂しい気持ちになりますよね。
特に午後の時間帯や長時間にわたる研修では、
どうしても集中力が切れがちです。
しかし、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、
受講者の「集中スイッチ」を再び入れることができます。
今回は、講師歴の長い方々が実践している
「受講者を眠らせない面白ワザ」
を3つご紹介します。
どれもすぐに実践できるシンプルな方法ですので、
明日の講義からぜひ試してみてください。

意外かもしれませんが、「話の内容」よりも
「話し方」の方が、聴き手の集中度を左右します。
同じ言葉でも、話し手が情熱を込めて伝えると、
不思議と内容に引き込まれてしまうものです。
たとえば、次の2つの話し方を比べてみてください。
「この資料は、去年の結果をまとめたものです。」
と
「この資料、実は去年、私たちが
一番苦労して作った“成果の証”なんです!」
どちらの方が耳を傾けたくなるでしょうか?
後者ですよね。
話の本質が同じでも、「熱量の伝え方」で印象はまるで違います。
人は、熱意を持って話す人を見ると、
「この人は本気で伝えたいことがあるんだな」
と感じ、自然と姿勢を正します。
つまり、内容が多少日常的なものであっても、
「情熱」と「感情」
を込めるだけで、眠気を吹き飛ばす効果があるのです。
たとえば、
・「この部分は、私も最初つまずきました!」
・「実は、ここが一番大事なんです!」
といったフレーズを交えると、受講者の目線を一気に集められます。
ポイントは、「内容より感情」。
感情が乗った言葉は、受講者の心を動かし、
場の空気を生き生きとさせます。

研修や講義の中で、質問をするとき、多くの講師は
「正面の人」
や
「発言しやすそうな人」
を選びがちです。
しかし、あえて「横の人」「後ろの人」
を指名してみると、場の空気が一気に引き締まります。
なぜなら、
「自分にも当たるかもしれない」
という“適度な緊張感”が生まれるからです。
聴講者が眠くなる大きな原因は、
「自分が受け身でいられる」
状態が続くこと。
話をただ聞くだけの状態では、
脳が刺激を受けずどうしても意識が遠のいていきます。
そこで、「○○さん、どう思われますか?」
と横の方に話を振ることで、場全体の集中度が戻ります。
一人に問いかけるだけで、他の人たちも
「自分も当てられるかも」
と身構えるため、自然と目線が前に戻るのです。
また、指名するときのコツは、優しいトーンで笑顔を添えること。
「突然当てられて怒られるのでは?」
という不安を与えないようにしましょう。
たとえば、
「ちょっとお隣の○○さんにも聞いてみましょうか」
「せっかくなので、後ろの方のご意見もぜひ」
といった言い方なら、
自然に場が和み発言へのハードルが下がります。
受講者の参加意識が高まると、
眠気どころか活発な意見交換の場に変わっていきます。

人は、距離が近づくと
「自分に話しかけられている感覚」
を持ちます。
これは心理学的にも証明されており、講師が受講者の
そばに立つだけで注意が戻るというデータもあります。
座席の前方や通路を軽く歩きながら話すと、受講者は
自然と視線を動かし無意識に意識がリセットされます。
ただし、落ち着きなく動き回るのではなく、
ゆっくり・堂々と歩く
ことが大切です。
たとえば、重要な話の直前に一歩前へ出て、受講者の目線を引きつける。
質問をしたあとに、その答えを聞きながら少し近づいてうなずく。
このように
「距離を変えること」
で、場のリズムが生まれます。
また、「動き」は言葉よりも強いメッセージを伝えます。
静止して話すよりも、軽い動きを交えることで、
聴き手は「生きた話」を聞いている感覚になります。
眠くなる講義は、往々にして“単調な動き”と“同じテンポ”が続いているもの。
逆に、話のリズムや講師の動きに変化があると、人の集中力は自然と保たれるのです。
受講者を眠らせないために必要なのは、特別な話術ではありません。
大切なのは、「空気を動かす意識」を持つことです。
これらを意識するだけで、会場の雰囲気は驚くほど変わります。
講師やリーダーにとって、「話を聞かせる」力はコミュニケーションの要です。
眠らない講義とは、単に面白い話をすることではなく、聴き手が
「この人の話をもっと聞きたい」
と思える空間をつくること。
そのために、まずはあなた自身が楽しんで話すことを忘れないでください。
情熱は、声よりも大きく伝わるのです。