現代社会において、インターネットやゲームが日常生活の中で大きな割合を占めるようになりました。これらの便利なツールは、私たちの生活を豊かにする一方で、過剰な利用が深刻な問題を引き起こしています。その代表例が、ゲーム依存症やインターネット依存症です。
2019年5月、世界保健機関(WHO)はゲーム依存症、いわゆる「ゲーム障害」を国際疾病として正式に認定しました。日本国内においても、厚生労働省の調査では成人の約421万人、中高生の約93万人がゲームやネット依存の可能性があると推計されています。この数字を見ても、ゲーム障害がいかに身近で深刻な問題であるかがわかります。
2019年のファミ通ゲーム白書によると、日本国内のゲーム人口は約4911万人とされています。この数字から計算すると、ゲームをする人のおよそ10人に1人がゲーム障害のリスクを抱えていることになります。特に、発達障害を抱える人々はゲーム障害になりやすい傾向があり、その中でもADHD(注意欠如・多動症)を持つ人は特にリスクが高いとされています。
ADHDは以下の3つの特性を特徴とする発達障害です:
これらの特性は、人によって程度が異なり、全てが当てはまるわけではありませんが、日常生活に支障をきたす場合にADHDと診断されることがあります。これらの特性が、ゲーム障害のリスクを高める要因になり得るのです。

ADHDの特性から、ゲーム障害に陥りやすい理由として以下の2点が挙げられます。
実際、私の知人でADHDを持つ方は、会社から帰宅後すぐにゲームを始め、深夜3–4時までプレイする生活を続けていました。このような生活リズムが原因で、仕事中に居眠りをしたり、集中力を欠いたりすることが頻繁に起きていたのです。本人に尋ねると「楽しいから続けてしまう」「やめ時がわからない」といった答えが返ってきました。このように、我慢する力の低さがゲーム依存症を助長するのです。
また、私の元同僚でADHDを持つ吉田さん(仮名)は、ゲームだけでなく日常生活においても退屈を避ける行動が見られました。昼休みに必ず散歩に出かけたり、時間があれば必要のない買い物に出かけたりといった行動です。こうした特性が、ゲームへの過度な依存に繋がりやすいのです。
WHOが発表したゲーム障害の診断基準は以下の通りです:
これらの症状が1年以上続いている場合、ゲーム障害と診断される可能性があります。
ゲーム障害が進行すると、以下のような悪影響が生じる可能性があります:
特にADHDを持つ人々にとっては、これらの影響がADHD特有の生きづらさをさらに深刻化させる恐れがあります。

ゲーム障害が疑われる場合は、早めに専門機関に相談することをお勧めします。近年、対応可能な病院や支援機関が増えてきており、インターネットで検索することで情報を得ることができます。また、家族や周囲の人々が理解を深め、適切なサポートを行うことも重要です。
私たち一人ひとりが、自分にとって本当に大切なものや目指すべき目標について考えることで、ゲーム障害から脱却し、より豊かな人生を送ることができるでしょう。ゲームは楽しむためのものですが、生活の支障をきたすようであれば、専門家の助けを借りることを検討しましょう。
私たちは、一緒にこの課題を乗り越え、より良い未来を目指していきたいと思います。