【体に悪いは本当か?】日本人が長生きする「乳製品」3種:研究からわかった!死亡リスクを減らす乳製品とは?

【体に悪いは本当か?】日本人が長生きする「乳製品」3種:研究からわかった!死亡リスクを減らす乳製品とは?

私たちの食生活に身近な乳製品。ヨーグルトや牛乳、チーズなどは、毎日のように口にする人も多いのではないでしょうか。これらの乳製品が健康に良いという話はよく耳にしますが、「本当に長生きにつながるのか?」という点については、気になるところです。

今回は、日本人を対象に行われた研究結果をもとに、「長生きに関係している乳製品」を3つ紹介します。海外の研究も多くありますが、体質や食習慣が違うため、日本人を対象にしたデータのほうが、より参考になると考えられます。

1.ヨーグルト:腸を整えて体全体を元気に

1.ヨーグルト:腸を整えて体全体を元気に

まず最初は、ヨーグルトです。

ヨーグルトは発酵食品で、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」が豊富に含まれています。これらの菌は腸内環境を整え、体の免疫力を高める働きがあります。その結果、感染症や生活習慣病、さらにはがんなど、さまざまな病気を防ぐ効果が期待できます。

2024年に日本人約8万人を12年間追跡した研究では、ヨーグルトをよく食べていた人は、あまり食べていない人に比べて、すべての原因による死亡率が10~20%ほど低かったと報告されています。つまり、ヨーグルトを毎日の習慣にしている人のほうが、長生きの傾向があったということです。

この研究で「多く食べていた人」が摂っていた量は、1日あたり80〜120グラム。一般的なヨーグルトの1パック分に相当します。つまり、「毎日1パックのヨーグルトを食べる」――これだけで、健康寿命を延ばす可能性があるということです。

2.牛乳:ほどほどに飲むのがポイント

次に紹介するのは牛乳です。

牛乳は昔から「体にいい」とされてきましたが、最近では「飲みすぎは良くない」という意見もあり、賛否が分かれています。では実際に、牛乳を飲む人と飲まない人ではどちらが長生きするのでしょうか。

2015年に発表された日本人9万人以上を対象にした研究によると、男性では牛乳をまったく飲まない人よりも、週に1〜2回飲む人はがんによる死亡率が約10%低く、週に3〜4回飲む人では15%低かったそうです。ただし、毎日飲む人ではその効果が見られませんでした。
つまり、牛乳は「毎日よりも、週に数回」がちょうどよいようです。

一方、女性では牛乳の摂取とがんによる死亡率のあいだに明確な関係は見られませんでした。

また、2023年に発表された約10万人の日本人を対象とする研究でも、牛乳をよく飲む男性では、すべての死因による死亡リスクが15%ほど低かったという結果が出ています。女性では同様の傾向は確認されていませんが、男性にとっては牛乳が長生きにプラスに働く可能性があります。

さらに、海外の研究でも興味深い結果が報告されています。イギリスの研究によると、牛乳を飲むことで大腸がんのリスクが下がることが示されました。これは、牛乳に含まれるカルシウムが腸の粘膜を守り、がん細胞の増殖を抑える働きがあると考えられています。

3.チーズ:心臓や血管の健康を守る

3つ目はチーズです。

チーズもヨーグルトと同じ発酵食品で、たんぱく質やカルシウムが豊富に含まれています。さらに、乳酸菌の働きによって作られる成分が血管の健康を守ることも分かってきています。

2023年に発表された日本人を対象とした研究では、チーズをよく食べている男性は、食べない人に比べて心臓や血管の病気による死亡リスクが低いことがわかりました。
また、2022年に宮城県の約3万4千人を10年以上追跡した研究では、週に3回以上チーズを食べていた女性は、ほとんど食べない女性に比べて全体の死亡リスクが10%ほど低かったと報告されています。

つまり、チーズは男女ともに「適度に食べる」ことで、心血管の健康を保ち、結果として長生きにつながる可能性があるということです。

食べすぎには注意!乳製品の落とし穴

ここまで、乳製品のよい面を紹介してきましたが、気をつけたい点もあります。

まず、男性の場合、牛乳などの乳製品を摂りすぎると、前立腺の病気のリスクが高くなるという報告があります。
2021年に約2万6千人の日本人男性を20年間追跡した研究では、牛乳をほぼ毎日飲む人は、そうでない人に比べて前立腺の病気を発症する確率が約37%高かったとされています。
このため、男性は「週に2〜3回くらい」がちょうどよい目安です。

また、海外の研究では、脂肪分の多い乳製品をよく摂る女性では、乳がんのリスクが上がったり、大腸がんの再発が増えたりする傾向も報告されています。
そのため、チーズや牛乳を選ぶときは「低脂肪タイプ」を選ぶのがおすすめです。

まとめ:乳製品は「毎日少しずつ」「脂肪控えめ」が鍵

まとめ:乳製品は「毎日少しずつ」「脂肪控えめ」が鍵

今回紹介した研究をまとめると、次のようになります。

  • ヨーグルト:毎日1パック程度で死亡リスクが10〜20%低下
  • 牛乳:週に3〜4回ほどでがん死亡率が15%低下(主に男性)
  • チーズ:週に数回で心血管病や全体の死亡リスクが低下

いずれも「摂りすぎず、ほどほどに」がポイントです。毎日の習慣に無理なく取り入れ、低脂肪タイプを選ぶことで、健康的に長生きするためのサポートになります。

乳製品は、私たちの体に必要な栄養をバランスよく含んでいます。朝食のヨーグルト、昼のチーズトースト、夜のミルクティー。そんなふうに少しずつ取り入れるだけでも、健康寿命を延ばす手助けになるかもしれません。
大切なのは、「体が喜ぶペースで続けること」。毎日の小さな積み重ねが、未来の元気な自分をつくります。