【急増中】肺腺がんの注目される原因3つ:最新研究から明らかとなった驚くべきリスク要因とは?!

女性に多い肺腺がん 注目の原因3つ

女性に多い肺腺がん 注目の原因3つ

最近、日本でも肺がんの患者数は男女問わず増え続けています。これは高齢化の影響が大きいといわれますが、若い世代の間でも肺がんが増えているのは見逃せない現象です。特に女性に多く、喫煙との関係が薄いとされる「肺腺がん」の増加は、専門家の間でも注目されています。

肺がんは、がんの元となる組織の種類によっていくつかに分けられますが、主に「腺がん」と「扁平上皮がん」の二つが代表的です。男性に多い扁平上皮がんは、喫煙との関係が深いことが知られています。一方、腺がんは女性に多く、喫煙していなくても発症する場合があることが報告されています。最新のデータでは、男性よりも女性のほうが腺がんの発症率が最大で3倍も高いという結果もあります。

では、なぜ女性に多い肺腺がんが増えているのでしょうか。がんの原因は複雑で、遺伝や生活習慣、環境などさまざまな要素が関わっています。その中でも、最近の研究で特に注目されている原因を3つ紹介したいと思います。

1. 大気汚染(PM2.5)

まずひとつ目は大気汚染です。とくにPM2.5と呼ばれる微小な粒子状物質は、呼吸器の病気だけでなく、がんの原因としても注目されています。2023年の報告では、イギリス、韓国、台湾の住民を対象に、PM2.5の濃度と肺がんの関係を調べたところ、PM2.5の濃度が高い地域に住む人は、腺がんの発症率が高いことがわかりました。また、動物実験でも、PM2.5を吸ったマウスの肺に炎症が起き、悪性の病変が発生していたことが確認されています。

さらに最近の研究では、PM2.5は肺がんだけでなく乳がんのリスクも高めることがわかってきました。日本では1990年代以降、空気中のPM2.5濃度は減少傾向にあるものの、春から初夏にかけては濃度が高くなる日もあります。こうした日は長時間の外出を控えるなど、工夫が必要です。

2. 副流煙(間接喫煙)

2. 副流煙(間接喫煙)

二つ目は副流煙、いわゆる間接喫煙です。現在では施設内の禁煙や分煙が進んでいますが、家族や職場などで他人のたばこの煙を吸ってしまう「受動喫煙」の影響は依然として大きな問題です。

例えば、日本人女性を対象とした研究では、たばこを吸わない夫を持つ女性に比べ、夫がたばこを吸う女性は肺がんのリスクが約34%高くなることが報告されています。副流煙は肺がんだけでなく、乳がんのリスクを高めることもわかっています。家の中や職場で副流煙にさらされないよう、環境を整えることが大切です。

3. 女性ホルモン

3. 女性ホルモン

三つ目は女性ホルモンの影響です。女性の肺腺がんでは、月経や妊娠・出産・授乳などの要素が関わっている可能性が示されています。日本で行われた大規模な調査では、たばこを吸ったことがない女性4万人以上を対象に、初経や閉経の時期などと肺腺がんの発症の関係が調べられました。その結果、閉経が遅い女性ほど、また月経の期間が長い女性ほど、肺腺がんになるリスクが高いことがわかりました。

これは、肺の組織や腺がんの細胞に、女性ホルモンであるエストロゲンが作用する受容体があり、エストロゲンによってがん細胞の増殖が促されることが関係していると考えられています。つまり、女性ホルモンが分泌される期間が長いほど、このタイプの肺がんのリスクが高くなるわけです。

以上のように、女性に多い肺腺がんの増加には、大気汚染、副流煙、そして女性ホルモンが関係していることがわかってきました。これらの情報をもとに、予防法やリスクが高い人の早期発見法の開発が進めば、女性の肺腺がんの増加を少しでも抑えることにつながるでしょう。

私たち一人ひとりも、大気汚染が強い日の外出を控える、家や職場での受動喫煙を避ける、そして生活習慣を見直すなどの工夫をすることで、リスクを減らすことができます。

今回は、女性に多い肺腺がんの3つの注目される原因についてお話しました。今後もこうした研究が進み、女性がより健康に過ごせる社会になることを願っています。