肉はがんの原因か?牛・豚・鶏肉のどれが危ない?

肉はがんの原因か?牛・豚・鶏肉のどれが危ない?

健康や美容のために、バランスよく栄養を
とることの大切さはよく知られています。

中でも「肉」は、
私たちの体を作るタンパク質の代表格です。

ビタミンB群や鉄分、亜鉛なども豊富で、
筋肉や血液を作るうえで欠かせません。

一方で、

「肉を食べすぎるとがんになる」

という話を耳に
したことがある方も多いのではないでしょうか。

実はこの話、まったくのデマではありません。
近年の研究では、肉の種類や調理方法によっては、
がんのリスクを高める可能性があることがわかってきたのです。

そこで今回は、

  • どんな肉に注意すべきか
  • どのくらい食べるとリスクが高まるのか
  • 体にやさしい食べ方のコツ

    を、わかりやすくまとめてお伝えします。

「加工肉」ってどんなもの?

「加工肉」ってどんなもの?

まず気をつけたいのが「加工肉」です。
これは、生の肉をそのまま食べるのではなく、
保存や味つけのために加工を加えた肉のことを指します。

代表的なものは、

  • ソーセージ
  • ハム
  • ベーコン
  • サラミ
  • コンビーフ
  • ビーフジャーキー

    などです。

これらの加工品には、保存性や色味を保つために

「亜硝酸ナトリウム」

などの食品添加物が使われています。
この添加物が、体の中で化学反応を起こすと、

**がんの原因となる物質(ニトロソ化合物)**


が作られる可能性があると考えられています。

実際、世界保健機関(WHO)の関連機関である

**国際がん研究機関(IARC)**

は、加工肉を「発がん性がある」と分類しています。
つまり、

「食べすぎるとリスクが上がる食べ物」


として公式に認められているのです。

「赤肉」も食べすぎ注意

次に注目したいのが

「赤肉(レッドミート)」

と呼ばれる肉です。
赤肉とは、筋肉中にミオグロビンという赤い色素が
多く含まれている肉で、主に牛肉・豚肉・羊肉などが該当します。

赤肉自体が悪いというわけではありませんが、
その中に含まれる「ヘム鉄」という
成分が問題になることがあります。

ヘム鉄は吸収率が高く、貧血予防にはとても役立つ栄養素です。
しかし、摂りすぎると体内で活性酸素を生み出しやすくなり、

その結果、細胞を傷つけてがんの発生
リスクを高めると考えられています。

どのくらい食べたらリスクが上がるの?

では、具体的にどれくらいの量を食べると問題なのでしょうか?

海外の大規模研究によると、

  • 加工肉を1日あたり50g多く食べるごとに、
    大腸がんのリスクが約18%上昇

  • 赤肉を1日あたり100g多く食べるごとに、
    大腸がんのリスクが約17%上昇
    するという結果が出ています。

50gというのは、

  • ウィンナーなら2〜3本
  • フランクフルトなら1本
  • ロースハムなら4枚前後

    にあたります。

つまり、これくらいの量を毎日食べ続ける生活をしていると、
長い目で見てがんのリスクが高まっていくということです。

日本人の場合はどうなのか?

「でも、日本人は欧米人より肉をあまり食べないから大丈夫では?」

そう思う方も多いかもしれません。

実際、日本人の平均的な肉の摂取量は欧米諸国と比べて少なめです。
しかし、国内の研究でも一定のリスク上昇が確認されています。

複数の調査結果をまとめると、

  • 牛肉をよく食べる女性は、結腸がんのリスクが約2割高くなる傾向
  • 豚肉を週3回以上食べる女性では、左側結腸がんのリスクが4割以上増加
  • 加工肉をほぼ毎日食べる女性では、結腸がんのリスクが約4割高い

    という結果が出ています。

一方で、鶏肉の摂取については、がんリスクとの
関連はほとんど認められませんでした。

そのため、鶏肉は比較的
安全性の高いタンパク源といえるでしょう。

平均摂取量と安全な目安

2020年の国民健康・栄養調査によると、
日本人の赤肉・加工肉の平均摂取量は1日あたり約70g。

これは国際的に見てもかなり低い水準で、
食べすぎに該当する人は少ないようです。

一方、

**世界がん研究基金(WCRF)**

などのガイドラインでは、

赤肉は「週500g(調理後の重さ)まで」

が望ましいとされています。

つまり、1日あたり70g前後であれば、健康への
悪影響はほとんどないと考えられます。

がん予防につながる「食べ方の工夫」

肉のリスクを意識するあまり、「もう食べない」
と極端に考える必要はありません。

むしろ、食べ方を工夫すれば、
健康的にお肉を楽しむことができます。

① 加工肉を「特別な日だけ」にする

毎日の朝食でハムやソーセージを食べる習慣がある人は、
週1〜2回に減らすだけでも効果的です。

② 赤肉と白肉をバランスよく

牛や豚ばかりでなく、鶏肉や魚、豆類も
ローテーションに取り入れることで、栄養の偏りを防げます。

③ 焦げすぎ注意

焼きすぎ・焦がしすぎの肉には発がん性物質が含まれます。
できるだけ中火でじっくり、焦げを避けるようにしましょう。

④ 野菜と一緒に

ブロッコリー、キャベツ、にんじんなどの
抗酸化作用のある野菜を添えることで、
活性酸素の影響を抑えることができます。

まとめ|肉は悪者ではなく「バランス」がカギ

まとめ|肉は悪者ではなく「バランス」がカギ

お肉は、体を作るために欠かせない大切な食材です。
ただし、種類や頻度、食べ方によっては
健康リスクが上がることも事実です。

  • 加工肉は控えめに
  • 赤肉は週500g以内
  • 鶏肉や魚、豆をうまく組み合わせる

この3つを意識するだけで、がんのリスクをぐっと下げることができます。

大切なのは「食べないこと」ではなく、どう食べるかです。
日々の食卓に少しだけ意識を加えることで、健康的にお肉を楽しみながら、
長く元気に暮らすことができるでしょう。