ブドウ糖投与が引き起こす可能性のあるリフィーディング症候群について解説します。この症候群は、摂食障害や長期にわたる低栄養状態の患者に対して急激に栄養を投与することで生じる危険な状態であり、場合によっては致死的な結果を招くことがあります。

リフィーディング症候群とは、極度の低栄養状態に陥った患者に急激なエネルギー源(主にブドウ糖)が投与された際、インスリン分泌が増加し、体内の電解質やビタミンのバランスが急激に崩れることで発症する病態です。特に、カリウム、マグネシウム、リンなどの電解質の細胞内移動が加速し、これらが血中で著しく低下することで、致命的な不整脈や代謝性アシドーシスを引き起こす可能性があります。
また、ビタミンB群の不足によるウェルニッケ脳症(意識障害、眼球運動障害、運動失調)などの神経症状を伴うこともあります。このため、患者の病歴や栄養状態を正確に把握し、慎重に対応することが求められます。
リフィーディング症候群のリスクが高い患者は以下の条件に該当します:
これらの条件を満たす患者に対しては、栄養投与を急がず、以下のような慎重なアプローチが必要です:
救急外来や病棟で勤務する看護師は、リフィーディング症候群を予防するために次のような役割を担います:
特に、入院後の最初の4〜5日間はリフィーディング症候群が発症しやすいため、栄養管理を慎重に進めることが求められます。

リフィーディング症候群は、適切な知識と慎重な対応で予防可能です。看護師として、患者の安全を守るために電解質やビタミンのモニタリングを徹底し、リスクの高い患者に対しては段階的な栄養管理を実践していきましょう。