看護師必見!アルブミン製剤の違いについて解説!

アルブミン製剤の使用目的について ~5%と25%の違いとは~

医療現場、特に集中治療室(ICU)では、重篤な患者さんへの治療の一環としてアルブミン製剤が使用される場面が多々あります。
しかし、その使用目的は製剤の濃度によって異なることをご存じでしょうか?
本記事では、アルブミン製剤の濃度の違いによる役割の違いについて詳しく説明します。
特に5%アルブミンと25%アルブミンを中心に解説を進めていきます。

アルブミンとは?

アルブミンとは?

アルブミンは、主に肝臓で合成される血漿タンパクの一種で、血液中に含まれるタンパク質の大部分を占めています。
この成分は、主に以下のような役割を果たしています

  • 血漿浸透圧の維持:アルブミンは血管内の水分を保持し、血液量を安定させます。
  • 物質運搬:ホルモン、ビタミン、薬剤、脂質などを運搬する役割があります。
  • 抗酸化作用:体内の酸化ストレスを軽減します。

5%アルブミン製剤の特徴と使用目的

濃度と容量

  • 濃度:5%(血漿のアルブミン濃度とほぼ同じ)
  • 容量:250ml
  • アルブミン含有量:12.5g

使用目的

5%アルブミン製剤は、血漿と同じ濃度であるため、細胞外輸液として使用されます。
この特徴を活かし、主に次のような目的で用いられます。

  1. 循環血液量の補充
    大量出血や侵襲の大きな手術後、特に出血性ショック状態の患者さんに使用されます。
    これは、5%アルブミンを投与することで血管内に水分を補充し、循環血液量を増やす効果があるためです。
  2. 低タンパク血症の改善
    血液中のアルブミン濃度が低下すると、血管内の水分が血管外に漏れやすくなるため、低タンパク血症を補正する目的でも使用されます。

25%アルブミン製剤の特徴と使用目的

濃度と容量

  • 濃度:25%(血漿濃度の約4~5倍)
  • 容量:50ml
  • アルブミン含有量:12.5g(5%製剤と同量)

使用目的

25%アルブミン製剤は、高浸透圧性の輸液として使用されます。
この製剤は、浸透圧の原理を利用して血管外に漏れ出た水分を血管内に引き戻す効果があります。
以下のような状態で使用されることが多いです

  1. 胸水や腹水の改善
    胸腔や腹腔に過剰にたまった水分を血管内に戻すために投与されます。
    これにより、胸水や腹水が原因で生じる呼吸困難や腹部膨満感などの症状を緩和する効果が期待できます。
  2. 浮腫の改善
    全身性のむくみが見られる場合、25%アルブミンの浸透圧作用で水分を血管内に戻し、むくみの軽減が図られます。
  3. 循環血液量の増加
    50mlの25%アルブミン製剤を投与することで、体内では約250ml分の循環血液量の増加が期待されます。

投与における注意点

投与における注意点

5%アルブミン製剤の注意点

  • 血液量が急激に増加する可能性があるため、心不全や腎不全の患者さんには慎重な使用が求められます。
  • 必要以上に投与すると、浮腫や水分過剰のリスクが高まるため、使用量と頻度を厳密に管理する必要があります。

25%アルブミン製剤の注意点

  • 血管内に水分を引き戻す効果が強いため、急激な循環血液量の変動を引き起こす可能性があります。これにより、血圧の上昇や心負荷が増加するリスクがあります。
  • 投与中および投与後は、患者さんの循環動態や尿量、電解質バランスを慎重に観察する必要があります。

実際の臨床現場での応用

集中治療室(ICU)や緊急の状況で、アルブミン製剤は患者さんの生命維持に不可欠な治療法の一つです。特に、急性膵炎肝硬変ネフローゼ症候群などの疾患では、その使用が症状の改善に大きく寄与することが知られています。

さらに、血液製剤としてのアルブミンは、他の輸液製剤と組み合わせて用いることで、治療の幅が広がります。例えば、アルブミンとフロセミド(利尿剤)を併用することで、浮腫のある患者さんに対し、効果的に水分を除去しつつ、循環血液量を維持する治療が可能です。

まとめ

アルブミン製剤は、その濃度によって使用目的が大きく異なります。
5%アルブミンは、血漿濃度と同じ特徴を活かして、血液量の補充や低タンパク血症の改善に利用されます。一方、25%アルブミンは、血漿濃度の数倍の高濃度であることから、血管外に漏れた水分を引き戻し、胸水や腹水、浮腫の改善に役立ちます。

これらの製剤の適切な使用には、患者さんの病態を十分に理解し、慎重な管理を行うことが求められます。医療従事者として、アルブミン製剤の特性と使用目的を正確に把握し、臨床に応用することで、患者さんの治療効果を最大化できるでしょう。


以上が、アルブミン製剤の使用目的に関する詳しい解説です。
これが、現場での判断や患者さんへのケアに役立つ一助となれば幸いです。