PTGBD(経皮経肝胆嚢ドレナージ)は、胆嚢に炎症が生じる急性胆嚢炎や閉塞性黄疸の治療に用いられる方法です。特に急性胆嚢炎に対して頻繁に実施される治療で、胆嚢に溜まった胆汁を排出することで感染症を抑え、重篤な状態を防ぎます。
この記事では、急性胆嚢炎の概要とPTGBDの詳細、治療の流れ、合併症、そして看護のポイントについて詳しく解説します。

胆嚢は肝臓と十二指腸をつなぐ胆管の途中にある袋状の臓器で、肝臓から分泌される胆汁を貯蔵・濃縮する役割を担っています。胆汁は脂肪の分解や吸収を助ける重要な消化液です。
急性胆嚢炎は、以下のプロセスで発症します:
放置すると、以下のような重篤な合併症が生じる可能性があります:
• 胆嚢破裂
• 胆汁性腹膜炎
• 敗血症
重症化を防ぐためには迅速な診断と治療が必要です。

急性胆嚢炎の治療には、内科的治療と外科的治療があります。
手術が難しい場合や手術まで時間が必要な場合には、PTGBDが行われます。胆嚢内の胆汁を排出して感染症をコントロールし、胆嚢への負担を軽減します。
経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)は、皮膚を通して肝臓を経由し胆嚢内にドレーン(管)を挿入し、胆汁を体外へ排出する治療法です。
PTGBD後の患者さんの管理では、看護師が果たす役割が重要です。
排液の状態や量を観察することで、胆嚢やドレーンの状態を把握します。
• 正常な排液:透明な黄色から茶色の液体。
• 異常な排液:緑色や膿性の場合、細菌感染や胆嚢管の閉塞が疑われます。
• 排液量の目安:通常、1日あたり約400ml前後。減少してきた場合は炎症が改善している兆候です。
ドレーンがずれると、胆汁が腹腔内に漏れてしまうリスクが高まります。
• 固定のチェック:テープの状態を定期的に確認。
• 安静の確保:挿入後4時間~翌日まではベッド上安静を指示します。
患者さんの体調変化に敏感になることが必要です。
• 発熱や痛み:菌血症や胆汁性腹膜炎の兆候。
• 皮膚の硬さや腫れ:胆汁漏れの可能性。
• 血圧低下や意識混濁:出血やショック症状の兆候。
ドレーンは、胆嚢摘出後や挿入後約2週間経過してから抜去が検討されます。抜去前には以下を確認します。
• 排液量の減少:1日0~50ml程度まで減少していること。
• クランプ試験:一時的にドレーンを閉鎖し、症状が再発しないか確認。
• 患者さんの訴え:右上腹部痛や発熱の有無を細かく確認します。
PTGBDは、急性胆嚢炎や閉塞性黄疸の治療として重要な役割を果たしますが、その効果を最大限に発揮するためには術後の適切な管理が不可欠です。
患者さんの早期回復をサポートするため、看護師は正確で迅速な対応を心がけましょう。
PTGBD管理のポイントをしっかり押さえ、安全な治療を支えていきましょう。