人体の構造を立体的に理解することは、医療やスポーツ科学、リハビリテーション、さらには芸術分野においても極めて重要です。近年ではさまざまな人体解剖学アプリが登場していますが、その中でも圧倒的な完成度を誇るのが teamLab Body社が開発した「teamLab Body Pro」 です。
本記事では、このアプリの他にはない三つの特徴を中心に、その魅力と活用方法をご紹介していきます。

アプリを起動すると、まず現れるのが美しい3D人体モデルです。画面右上の「解剖」ボタンを押すと、人体の全体像が現れ、指先の操作で自由自在に動かすことができます。拡大・縮小・回転がスムーズで、どの角度からでも観察が可能です。
このアプリの第一の特徴は「シームレス(Seamless)」であること。つまり、人体全体を俯瞰した状態から、わずか1ミリ程度の血管や神経の細部まで、途切れなくズームインできるのです。これにより、人間の体を「部分」ではなく「全体としてのつながり」として理解することが可能になります。
たとえば、心臓や肝臓を学ぶ際、「どの位置に、どの大きさで存在しているのか」を直感的に把握できるのは極めて重要です。多くの解剖学アプリは臓器や骨を個別に表示することができますが、体全体から連続的に細部まで見通せるアプリは非常に稀です。teamLab Body Proは、まさに“体を貫く一つの地図”のように構造をつなぎ合わせ、学習者に深い理解を与えてくれます。
さらに、画面右側の「スライダー」を上下に動かすと、体表から順に筋肉層を剥がし、より深部の臓器まで観察することができます。筋肉を除去して骨格や血管系だけを残すことも可能で、左側のボタン群からは「筋肉」「靱帯」「神経」「血管」「骨」などを自由に表示・非表示の切り替えができます。このような多層的かつ直感的なインターフェースは、まさにシームレス表示の真骨頂といえるでしょう。
2つ目の特徴は、アプリ内の「ボーンモーション(Bone Motion)」機能です。
このボタンを押すと、肩や肘などの関節の動きを再現したアニメーションが表示されます。腕の挙上や屈伸などの動作を、骨格の動きとしてリアルタイムで観察できるのです。
ここで特筆すべきは、一般的なアプリが採用している「CGによる擬似的な動き」と異なり、teamLab Body Proのボーンモーションは実際の人間の動作データを基に再現されている点です。
そのため、関節の回転軸や動作時の骨の微妙な位置変化などが、現実の人体に極めて忠実に表現されています。
人間の身体の動きは、単なる関節の回転ではなく、連動やわずかなずれが絶妙に調和しています。ボーンモーションではこの“生きた動き”がそのまま再現されており、観察するだけで人体の美しさと複雑さを実感できます。解剖学やリハビリテーションを学ぶ学生だけでなく、スポーツトレーナー、ダンサー、アーティストにとっても貴重な教材となるでしょう。

第3の特徴は、「断面(Section)」機能です。
画面右上の「断面」ボタンを押すと、人体の内部をさまざまな方向から切り出して観察できるモードに切り替わります。前額面(正面からの断面)、横断面(水平面での断面)、縦断面(体を前後に分ける断面)などを自在に選択可能です。
スライダーを動かすと、体の表層から深層へと連続的に断面が進行し、臓器の位置関係や構造を立体的に理解することができます。さらに、各断面で見えている筋肉や臓器をクリックすると、下部に名称と簡単な解説が表示されるため、「今見ているものが何か」をすぐに確認できます。
特に注目すべきは、一番下のボタンで使える自由断面表示の機能です。これは、人体を任意の角度で好きな方向に切断できるという革新的なもの。たとえば、斜め45度上方からの断面を作成することで、頭部から胸部へと貫くような新しい視点を得ることができます。
この機能は医療従事者にとって特に有用です。たとえば超音波(エコー)検査を行う際、プローブを体表の様々な角度で当てることがあります。その際、「画面に映っている構造が実際にはどの筋肉・骨なのか」を正確に把握するのは容易ではありません。しかし、このアプリを使えば、プローブの角度に合わせて断面を設定し、リアルタイムに確認することができるのです。まさに、エコー検査のビジュアル教科書としても活用できる優れたツールといえるでしょう。

学会発表や講演、研究論文、教育資料などで画像を使用したい場合にも、teamLab Body Proは非常に便利です。
画面下部のカメラアイコンをタップすると、現在表示している画面を高画質でキャプチャすることができます。解像度を選択して「画像を書き出し」を押すと、iPadの写真フォルダに保存され、PowerPointや書籍原稿などにそのまま貼り付けて利用することが可能です。
なお、学術利用や出版物での使用に際しては、teamLab公式サイトのコンテンツガイドラインに従う必要がありますので、利用前に必ず確認しておくとよいでしょう。
以上、teamLab Body Proの三大特徴をまとめると以下のようになります。
加えて、キャプチャ機能による教材作成の利便性も非常に高く、教育現場や臨床トレーニングにおける実用性は抜群です。
teamLab Body Proは、単なる解剖学アプリの枠を超え、「生きた人体のデジタル地図」として、未来の医学教育を支える存在となるでしょう。
これから人体の構造を学びたい方、あるいは教育・臨床現場で活用したい方には、ぜひ一度体験していただきたいアプリです。