私たちは日々、無意識のうちに
「歩く」
「立つ」
「走る」
など、さまざまな動作を行っています。
その一つひとつの動きの裏には、
足の精密な関節構造と筋肉の働き
があります。
「足はどうやって動いているの?」
「どの筋肉が使われているの?」
本日はそんな疑問に答える形で、足の運動学
についてわかりやすく解説していきます。

足は、単に「足首から下」ではなく、
多くの骨と関節が組み合わさってできた複雑な構造体
です。
大きく分けると、
このように、ひとつの「足」といっても
26個もの骨からできています。
それらの骨同士が関節を作り、筋肉や靭帯に
よって支えられ、しなやかに動くのです。
足の関節運動には、大きく分けて次の4つの動きがあります。
これらの動きが組み合わさることで、私たちは凸凹した地面を歩いたり、
ジャンプの着地でバランスを取ったりできます。
これらの筋肉が協調して働くことで、スムーズに歩行や走行が行えます。

足を外側に倒す「回内」、内側に傾ける「回外」も、
私たちのバランスにとって重要な動作です。
この2つの動きが絶妙なバランスで行われることにより、
足は「ねじれ」と「しなり」を活かして体重を支えることができるのです。
足の指も独立して動かせるように、多くの小さな筋肉が働いています。
これらの筋肉があるおかげで、私たちは地面をしっかりととらえ、
歩行中にバランスを取ることができます。
ここからは、足の動きを生み出す
「関節のメカニズム」について見ていきましょう。
1️⃣ 足関節(距腿関節:きょたいかんせつ)
すねの骨(脛骨・腓骨)と、足首の中心にある
距骨(きょこつ)がつくる関節です。
この関節は、主に底屈と背屈の動きを担当します。
つまり、ジャンプや歩行、階段の上り下りといった
上下方向の動きを担うのが距腿関節です。
2️⃣ 距踵関節(きょしょうかんせつ)=距骨下関節
距骨の下にある「踵骨(しょうこつ)」
と距骨が組み合わさってできた関節です。
この関節では、主に回内・回外の動きが生じます。
距踵関節は、足が地面の傾きに合わせて傾くときに活躍します。
例えば、斜めの道を歩いても体が傾かないように、足首の
下で微妙に角度を調整しているのです。
3️⃣ ショパール関節(横足根関節)
距骨・踵骨と前方の舟状骨・立方骨との間
にある関節で、足の柔軟な動きを支えています。
ここがしなやかに動くことで、地面を
蹴るときの力を逃がさず伝えられます。
4️⃣ MP関節(中足指節関節)
足の指の付け根にある関節です。
指の曲げ伸ばしや、地面を押すときの推進力を担っています。
足の動きは一つの関節で完結するものではありません。
実は、複数の関節が同時に少しずつ動くことで、
しなやかで安定した動きを実現しています。
たとえば――
このように、それぞれの関節が役割を
分担しながら、リズムよく連動しているのです。

足には多数の靭帯があり、関節が必要以上
に動きすぎるのを防いでいます。
特に足首の内側(内果側)には、三角靭帯
と呼ばれる強固な靭帯群があり、
過度な回外やねじれを制御してくれます。
これらの靭帯があるおかげで、私たちは不安定な
地面でも安定して立つことができるのです。
まとめ
1️⃣ 足の動きは主に2つの関節が担っている。
- 底屈・背屈 → 距腿関節(足関節)
- 回内・回外 → 距踵関節(距骨下関節)
2️⃣ それぞれの関節が連動し、足全体として多方向への動きを実現している。
3️⃣ 手関節と同じように、動きの方向やリズムを
変えることで、足は地面の形状に柔軟に対応できる。
私たちが一歩を踏み出すたびに、足の中では
数十もの骨と筋肉が絶妙に動いています。
そのおかげで、坂道も階段も不安定な
砂利道も、自然に歩くことができるのです。
足は「第二の心臓」とも呼ばれるほど、体全体の
バランスや血流に関わる大切な部位。
ときには自分の足をゆっくり観察し、その動きに
意識を向けてみると、体の仕組みの奥深さを
感じられるかもしれません。