敗血症とは、細菌やウイルスなどの感染症が原因で全身性の炎症反応が引き起こされ、臓器障害を伴う状態です。放置すると多臓器不全に至り、生命に危険を及ぼす重篤な疾患であるため、早期発見と迅速な対応が重要です。
ICUではSOFAスコアを用いて詳細な評価が行われますが、一般病棟や外来では簡便なqSOFA(クイックソーファ)が役立ちます。
今回は、看護師も活用できるqSOFAについて詳しく解説し、敗血症の早期発見につなげる方法を紹介します。

敗血症は、感染症が原因で全身性の炎症反応(SIRS)が引き起こされ、臓器機能に障害をきたす状態を指します。主に以下のようなメカニズムで進行します。
SOFAスコアは、敗血症による臓器障害の程度を評価するためのスコアリングシステムです。以下の6つの臓器機能をそれぞれ0~4点で評価し、合計点を算出します。
| 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 呼吸機能: PaO2/FiO2 (mmHg) | 400以上 | 400未満 | 300未満 | 200未満 (人工呼吸) | 100未満 (人工呼吸) |
| 凝固機能: 血小板数 (×10^3/μL) | 150以上 | 150未満 | 100未満 | 50未満 | 20未満 |
| 肝機能: ビリルビン(mg/dL) | 1.2未満 | 1.2以上1.9以下 | 2.0以上 5.9以下 | 6.0以上11.9以下 | 12.0超 |
| 循環機能: 平均動脈圧 (mmHg) | 70以上 | 70未満 | DA:5未満 | DA:5.1~15、 NA:0.1以下 Ad:0.1以下 | DA:15超、 NA:0.1超、 Ad:0.1超 |
| 中枢神経機能: 意識レベル(GCS) | 15 | 13~14 | 10~12 | 6~9 | 6未満 |
| 腎機能: クレアチニン(mg/dL) | 1.2未満 | 1.2以上1.9以下 | 2.0以上 3.4以下 | 3.5以上4.9以下、 尿量500mL/day未満 | 5.0超、 尿量200mL/day未満 |
※DA:ドーパミン、NA:ノルアドレナリン、Ad:アドレナリン
敗血症の診断基準
• 感染症が疑われ、SOFAスコアが2点以上の増加を認めた場合、敗血症と診断されます。
• SOFAスコアが高いほど死亡率が上昇し、11点以上では95%と報告されています。
SOFAスコアはICUでの精密評価に適していますが、一般病棟や外来では迅速な評価が難しい場合があります。そのため、簡便かつ迅速に評価可能なqSOFAが用いられます。
qSOFAの評価項目
qSOFAは、以下の3つの項目を評価します。2点以上を認めた場合、敗血症の可能性が高いとされます。
| 点数 | ||
|---|---|---|
| 意識レベル | GCSが15未満 | 1 |
| 呼吸回数 | 22回/分以上 | 1 |
| 収縮期血圧 | 100mmHg以下 | 1 |
敗血症は急速に進行し、適切な治療が遅れると予後が悪化します。バイタルサインを確認し、qSOFAスコアを算出することで、迅速に敗血症のリスクを評価でき、治療につなげられます。

敗血症が疑われた場合、以下のような治療が迅速に行われます。
敗血症の治療は時間との勝負です。
看護師がqSOFAを活用し、早期発見と適切な対応を行うことで、患者さんの救命率を高めることができます。日々の観察にぜひ取り入れてみてください。