
がんは、私たちの体を形づくる「設計図」である遺伝子に異常が生じることで発生します。この遺伝子異常を引き起こす要因は多岐にわたり、親から受け継ぐ遺伝的素因、生活習慣、環境要因、さらには偶然生じるDNAの複製エラーなどが知られています。
日本における大規模な疫学調査では、がんの原因として次のような割合が報告されています。
この結果から、日本人では生活習慣が全体の約30%の要因を占め、さらに感染の影響が比較的大きいという特徴が浮かび上がります。
日本人において特に注目すべきは、感染によるがんのリスクです。がんの原因となるウイルス・細菌には次のようなものがあります。
これらの感染を適切にチェックし、治療・予防を行うことで、がん発症のリスクを下げることができます。
近年の研究により、遺伝の影響を受けやすいがんが明らかになってきました。日本人の40〜60歳男女、10万人以上を17年以上追跡した研究では、以下のがんで「家族歴」によるリスク上昇が確認されています。
親や兄弟姉妹にこれらのがんにかかった人がいる場合、本人の発症リスクも高まります。遺伝だからといってすべてを避けられるわけではありませんが、リスクを知ることは重要です。
がんの原因は多様であり、原因不明のケースも少なくありません。しかし、日々の行動によってリスクを低減させることは可能です。
● 生活習慣の改善
● 感染症の予防
● 早期発見
がんを完全に防ぐことは不可能ですが、がん検診・健康診断・人間ドックの活用によって早期発見できれば、治療の成功率は大きく高まります。

がんは、遺伝・生活習慣・感染・偶然といった多くの要因が複雑に絡み合って生じる病気です。すべてを防ぐことは難しいものの、正しい知識を持ち、できることから対策を積み重ねることで、未来の健康を守ることができます。