がんの親玉「がん幹細胞」を標的とするサプリ5つ:再発・転移を防ぐ!

がんの親玉「がん幹細胞」を標的とするサプリ5つ:再発・転移を防ぐ!

がんの「親玉」をねらう5つのサプリメント

がんの「親玉」をねらう5つのサプリメント

がんの治療の世界では、近年「がん幹細胞」という存在が注目を集めています。一般的ながん細胞とは違い、治療が効きにくく、再発の原因になると考えられている特別な細胞です。
このがん幹細胞は、しばしば「がんの親玉」とか「悪玉細胞」と呼ばれ、普通のがん細胞よりもしぶとく生き残る力を持っています。自分と同じ細胞を増やす力が強く、栄養や酸素が乏しい環境でも長く生き続けることができるとされ、そのため、治療後にほんのわずかでも残ると、再び大きながんの塊を作ってしまう可能性があります。

そのため、がんの根治を目指すうえでは、このがん幹細胞をどう抑えるかが重要だと考えられています。現在、医療の世界でも研究が進んでいますが、実はすでに市販されているサプリメントのいくつかが、がん幹細胞に作用する可能性があるという報告も出てきています。

ここでは、研究によってがん幹細胞への影響が示されている5つの成分をご紹介します。
※いずれも細胞や動物での研究が中心で、人に対して確立された効果があるわけではありません。その点をご理解いただいたうえでお読みください。

① ビタミンD

ビタミンDは骨の健康を保つ働きがよく知られていますが、実はがんに対しても良い影響を持つ可能性があるとして注目されています。

これまでの臨床研究では、ビタミンDを適切に補うことで、肺がんの患者さんの生存期間が延びたという結果が報告されたり、進行したがんの発症リスクが下がったという研究も発表されています。

さらに、乳がんのなかでも治療が難しいタイプのがんに対し、ビタミンDががん幹細胞の働きを弱める可能性が示されています。
毎日の生活で不足しがちな栄養素でもあるため、日光に当たる機会が少ない方や高齢の方などはとくに意識して取り入れたい成分です。

② スルフォラファン

スルフォラファンは、ブロッコリーやブロッコリースプラウトに多く含まれる植物由来の成分です。「ファイトケミカル」と呼ばれるグループに属し、強い抗酸化作用があることで知られています。

健康食品としての人気も高い成分ですが、がん幹細胞にも作用する可能性があることが、いくつかの研究で示されています。
たとえば、スルフォラファンが膵臓のがん幹細胞の働きを弱める経路に作用したり、肺がんや乳がんのがん幹細胞を減らす効果が見られたという報告があります。

また、抗がん剤との相性が良い可能性もあり、併用することで治療の効果が高まったという実験結果もあります。
野菜からも摂れますが、必要量をとるにはサプリメントとの併用も検討されることが多い成分です。

③ クルクミン

クルクミンは、カレーの色付けにも使われる「ウコン」に含まれる黄色い成分です。昔から抗炎症作用や抗酸化作用で知られていますが、がんに対する研究も長年行われています。

最近の研究では、クルクミンががん幹細胞を抑える働きを持つ可能性が示されています。
大腸がんのモデル実験では、クルクミンと抗がん剤を併用することで、がん幹細胞が減少し治療の効果が高まったという結果があります。また、肺がんのがん幹細胞が持つ「自分を増やす力」を弱めたという報告もあります。

体に優しい天然成分でありながら、こうした研究が進んでいる点から、世界的にも注目されているサプリメントのひとつです。

④ カテキン(特にEGCG)

緑茶の渋み成分として知られるカテキン。その中でも特にEGCGという成分は、健康効果が高いことで有名です。

抗酸化作用が強く、血管の新しい増殖を抑える働きがあることから、がんの広がりを防ぐ栄養としても注目されています。
最近の研究では、このカテキンががん幹細胞の働きを弱める可能性も指摘されています。

たとえば、大腸がんのがん幹細胞が抗がん剤に強い特徴を持っていても、カテキンを加えると薬が効きやすくなったという実験結果があります。また、肺がんの増殖に関わる特定の経路をカテキンが弱めたという報告もあります。

緑茶は日本人にとって身近な飲み物ですので、日常的に取り入れやすい成分といえるでしょう。

⑤ レスベラトロール

赤ワインやブドウの皮に含まれるポリフェノールの一種です。「アンチエイジング成分」として広く知られていますが、がん幹細胞との関係でも興味深い研究が進められています。

動物実験では寿命を延ばす作用があることも報告されており、細胞の老化を防ぐ働きが強いと考えられています。
がんに対しては、膵臓がんや乳がんのがん幹細胞の特徴を弱める働きがみられたとする報告があり、今後の研究が期待される成分です。

アンチエイジングとがんの両方で注目されていることから、健康目的で取り入れたい人も多い人気のサプリメントです。

まとめ

まとめ

ここまで紹介した
ビタミンD、スルフォラファン、クルクミン、カテキン、レスベラトロール
の5つは、研究の中でがん幹細胞への作用が示唆された成分です。

ただし、どれもまだ人を対象とした大規模な臨床研究が十分に行われているわけではありません。そのため、「飲めばがんが治る」というものではなく、あくまで再発予防や体のコンディションを整えるための“サポート”として捉えるのが安心です。

とはいえ、普段の食事にも取り入れやすい成分が多く、健康管理としてもメリットが期待できるものばかりです。治療を受けている方は、主治医と相談しながら、生活の中で無理なく続けられる方法を検討してみてもよいかもしれません。