がんの再発はどうやってチェック・診断する?再発の検査法と時期・治療について

がんの再発はどうやってチェック・診断する?再発の検査法と時期・治療について医師が解説

手術や抗がん剤治療が終わって、ようやくほっとできたと思ったのに、
「再発したらどうしよう…」
そんな不安を抱えながら暮らしている方は、とても多いと思います。

実際、がんの治療後の生活は、気持ちの揺れが大きくなる時期です。
だからこそ、再発についての正しい知識を知っておくことが、これからの毎日を安心して過ごすための支えになります。

この記事では、がんの再発がどう起こるのか、どんな検査で見つかるのか、どれくらいの期間フォローするのか、そしてもし再発してもどんな治療があるのかを、丁寧にわかりやすくお伝えします。

どうか肩の力を抜いて、ゆっくり読み進めてみてください。

1.「がんの再発」ってどういうこと?

1.「がんの再発」ってどういうこと?

がんの治療がうまくいっても、体のどこかにとても小さながん細胞が残っていることがあります。
それが時間をかけて少しずつ大きくなり、また姿を現す――それが「再発」です。

国立がん研究センターは次のように説明しています。

  • 手術で取り切れなかった小さながんが再び現れる
  • 抗がん剤や放射線で小さくなったがんがまた大きくなる
  • 別の場所に同じ種類のがんが現れる(転移)

これを読むと怖く感じるかもしれませんが、再発は「よくあること」でもあります。
大切なのは、再発を早めに見つけて、早めに対処することです。

2. がんの再発にはどんな種類がある?

再発といっても、いくつかのタイプがあります。

① 局所再発

最初にがんがあった場所にまた出てくるケースです。

② リンパ節再発

リンパ節に潜んでいたがんが大きくなる場合です。

③ 腹膜播種(ふくまくはしゅ)

おなかの中の膜に、がんが広がっていくタイプです。

④ 遠隔転移

血液などを通って、離れた場所(肺・肝臓・骨など)にがんができるケース。

遠隔転移と聞くと心配になるかもしれませんが、
転移した場合でも、治療は「もとのがん」に合わせて行います
つまり、治療の方向性ははっきりしています。そこは安心してください。

3. 再発しやすいがんの特徴とは?

再発のしやすさは、がんの種類や進行度によって違います。

一般的に再発しやすいのは、

  • ステージが進んでいたがん
  • 大きな腫瘍だった場合
  • リンパ節転移があった場合
  • 悪性度が高いタイプ
  • 血管やリンパ管にがんが入り込んでいた場合
  • 術前に腫瘍マーカーが高かった場合

また、
すい臓がん、胆道がん、食道がん
などは再発率が高いとされています。

「自分はどうだろう?」と不安になる必要はありません。
あくまで一般的な特徴であって、一人ひとり状況も体質も違います。
大切なのは、あなた自身の検査や診察を続けていくことです。

4. 再発はどうやって調べるの? ― 主な検査方法

4. 再発はどうやって調べるの? ― 主な検査方法

再発のチェックは、症状が出る前に見つけることがとても大切です。
そのため、定期的に検査を行います。

① 腫瘍マーカー

血液検査で測定します。

治療前に高かった人は、治療後に下がるのが普通です。
そこから再び上昇してくると、再発を疑うサインになります。

ただし、

  • 再発しても上がらない人
  • がんがなくても高い人

もいますので、万能の検査ではありません

「腫瘍マーカーが少し上がっただけで落ち込む必要はない」ということを覚えておいてください。

② 超音波検査(エコー)

肝臓などの腹部臓器を調べるときに使われる簡単な検査です。

  • 痛みがない
  • 放射線がない
  • 短時間で終わる

というメリットがあります。

③ CT / MRI検査

再発チェックで最も多く使われる検査です。

  • 局所の状態
  • リンパ節
  • 肺・肝臓などの臓器

を細かく見ることができます。

必要に応じて、

  • PET検査
  • シンチグラフィー
  • 内視鏡検査

などを追加することもあります。

5. 再発チェックはいつまで続けるの?

一般的には 治療後5年間 がひとつの目安です。
乳がんなど、一部は 10年間 経過観察を行う場合があります。

再発が多い時期は?

  • 最も多いのは 治療後1年以内
  • 次に多いのは 3年以内

の期間を無事に過ぎると、再発の可能性はぐんと下がっていきます。

6. 検査の間隔はどれくらい?

決まったルールがあるわけではありませんが、

  • 3〜6か月に1回 が一般的です。

リスクが高いと判断された場合は、

  • 1〜2か月ごとの受診
  • 頻回の腫瘍マーカー測定
  • 3か月ごとのCT

という場合もあります。

「検査が多くて不安」と感じる方もいますが、
それは“悪いから”ではなく しっかり見守っているから と考えてください。

7. 再発したら治療はある?――今は選べる治療がたくさんあります

少し前までは、「再発したら治療は限られている」と考えられていました。
でも今は本当に時代が変わっています。

再発したがんに対して使える治療法の例

  • 抗がん剤治療
  • 分子標的薬
  • 免疫チェックポイント阻害薬
  • 放射線治療
  • 条件が合えば再手術
  • ラジオ波焼灼などの局所治療

さらに、

  • 先進医療
  • 治験
  • 補完医療

など、選択肢は決して少なくありません。

再発=もう終わり、ではありません。
むしろ「ここからできること」もたくさんあります。

大切なのは、
主治医とよく話し合い、自分が納得できる治療を選ぶこと。
あなたの治療の旅は、まだ続けることができます。

まとめ ― 再発を“必要以上に怖がらない”ことも大事です

まとめ ― 再発を“必要以上に怖がらない”ことも大事です

再発という言葉は、とても重く感じるかもしれません。
でも、どうか覚えておいてください。

  • 再発は“珍しいこと”ではありません
  • だからこそ、検査で早く見つけることが大事
  • もし見つかっても、治療の選択肢はたくさんある
  • あなたは一人ではありません

定期検査は「怖いものを探す」ためではなく、
安心して日々を過ごすため”のものです。

どうか、検査のたびに不安を抱えすぎないでください。
そして、わからないことは、いつでも担当医に相談してください。
あなたの生活と気持ちを守るために、医療者はいつでも寄り添っています。