今回は、多動性障害および関連する行動障害について詳しく説明します。
1・注意欠如・多動症(ADHD)の定義と症状

*アメリカ精神医学会(DSM-5)によると、ADHDは以下のように定義されています。
知的障害に併存する場合は、発達年齢を考慮しても明らかに程度や頻度が高い場合に診断されます。
以下はADHDによく見られる、不注意・多動性・衝動性の特徴をまとめました。
不注意の特徴
多動性の特徴
衝動性の特徴
これらの特性が強いと、友だちと仲良く遊べず、他害行為や物を投げるなどのトラブルになりやすくなります。
周囲の反応は、不適切な行動に対してわがまま、だらしない、攻撃的と捉えがちです。
しかし、最も困っているのは適切な行動ができない本人です。
支援者が冷静に分析し、適切な行動を導くことが重要です。
鑑別診断をする場合、以下の症状や疾患との区別が必要です。
2・注意欠如・多動症に対する対応

子どもに対する支援
不適切な行動があったときは、大声で怒鳴るのではなく、まず落ち着かせ、適切な行動を考え実際に経験させることが望ましいです。また、児童発達支援センターや放課後等デイサービスを利用してソーシャルスキルトレーニングを行うことも有効です。
環境整備
親が受けるペアレントトレーニングも有用です。これは具体的な対処方法を親が実践できるようにすることを目的としています。
薬物療法
薬物療法は子どもの発達を支援し、自信をつけるための手段です。
周囲の温かい声かけや肯定的なフィードバックが重要です。
反抗挑発症・素行症
二次障害
ADHDでは度重なる失敗や叱責により自信を喪失し、社会適応が難しくなることがあります。
二次障害には外在化障害(反社会的行動)と内在化障害(ひきこもり、不安症、気分変調症)があります。
反抗挑発症
素行症
これらの行動はしつけや懲罰の対象とされがちですが、生物学的に脆弱な基盤があるため、
予防や早期治療が重要です。
生物学的要因
心理社会的要因
適切な介入が行われない場合、反社会的パーソナリティ障害や薬物乱用、不安障害のリスクが高まります。自己受容の支援が早期から継続的に必要です。
以上が、多動性障害および関連する行動障害についての解説です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。