看護師として勤務を始めると、採血業務に携わる機会が多くなります。その中でも「スピッツに血液を入れる順番が重要」という話を聞いたことがあるかもしれません。この順番を間違えると、検査結果が正確に出ない可能性があり、患者さんの診断や治療に影響を及ぼすことになります。
本記事では、真空管採血とシリンジ採血の違いを踏まえ、それぞれのスピッツの正しい順番や緊急時の対応についてわかりやすく解説します。

採血には 真空管採血 と シリンジ採血 の2つの方法があります。それぞれの方法でスピッツに血液を入れる順番が異なり、その違いを理解することが重要です。
真空管採血は、スピッツを採血針に差し替えながら採血を行う方法です。スピッツに血液を入れる順番は以下の通りです:
この順番は、 針を刺した際に混入する組織液 の影響を考慮したものです。組織液には凝固を促進する成分が含まれるため、影響が少ない生化学用スピッツから血液を入れるようにしています。
シリンジ採血は、一旦必要な量の血液を採取した後にスピッツへ移す方法です。スピッツに血液を入れる順番は以下の通りです:
この順番は、シリンジ内で血液が固まりやすいことを考慮しています。そのため、まず抗凝固作用のあるスピッツ(凝固用スピッツや血算用スピッツ)から血液を入れることで、正確な検査結果を得ることが可能になります。

真空管採血では、採血針を刺した部分から組織液が混入する可能性があります。組織液には凝固作用を促す成分が含まれているため、最初に生化学用スピッツを使用することで、凝固の影響を受けにくい状態を作ります。
一方、シリンジ採血では、採血後に血液が固まらないように抗凝固作用のあるスピッツから血液を入れることが推奨されています。
スピッツの順番を間違えると、検査結果が正確に出ない可能性があります。例えば、真空管採血で生化学用スピッツ以外から血液を入れると、組織液の影響で凝固が進み、検査結果に誤差が生じることがあります。
一方、シリンジ採血では、血液がスピッツに入るまでに時間がかかるため、凝固を防ぐことが重要です。

救急外来などでは、ショック状態の患者さんなど十分な血液が採れない場合もあります。このような場合、優先順位を考えた対応が求められます。
• 生化学用スピッツ は必要量に幅があるため、最小限の血液で対応できます。
• 凝固測定用スピッツ など規定量が厳しいものは優先して採血します。
• 必要な採血がすべて行えない場合は、医師と相談し優先順位を決めることが大切です。

採血業務は患者さんの診断や治療に直結するため、以下の点に注意しましょう:
1.施設のルールを確認
採血スピッツの順番や手順は施設によって異なる場合があります。事前に確認し、正確な手順を理解しておきましょう。
2.スピッツのラベルと順番
ラベルの貼付けミスやスピッツの取り違えを防ぐため、採血前に確認を徹底しましょう。ラベル色を間違えれば正しい結果は出ません。
3.緊急時の優先順位
血液が十分に採れない場合でも、重要な検査が優先的に行えるよう、医師と連携して対応します。
4.採血後の観察
採血後、スピッツ内の血液が固まっていないかや、血液量が規定量を満たしているかを確認します。不足があれば速やかに再採血を検討しましょう。
採血スピッツへの血液の入れ方は、 真空管採血 と シリンジ採血 で順番が異なります。この違いを理解し、正しい順番で血液を入れることで、検査結果の正確性を保つことができます。
また、緊急時には医師と連携して優先順位を考えた対応を行うことが重要です。
採血は患者さんの診断や治療に直結する重要な業務です。
正確な手順とスピッツの順番を守り、安全で効率的な採血を心がけましょう。