気が散りやすい自閉症の人への支援アイデア!物理的整理統合とはどんな方法?!【構造化のアイデア①】

今回は「物理的整理統合」について解説します。
この概念を理解することで、物理的な環境を整理する方法を学びます。
物理的整理統合は、TEACCHプログラムの一環であるStructured Teachingの構造化のアイデアの一つで、以前は「物理的構造化」とも呼ばれていました。
アメリカの「organization」を訳して「整理統合」と言いますが、組織化と訳している場合もあり、意味は同じです。

物理的整理統合とは
自閉症の人の周囲の物理的な環境を整理することで、彼らの情報の捉え方、理解の仕方、学習スキルの特徴に応じた支援を提供することです。
自閉症の人は、環境の境界が明確で、それぞれの場所に何があり、何が起きるのかを理解できる方が取り組みやすくなります
また、どこで何をするのかが明確であることを好みます。

具体的な方法

1・気を散らす物を減らす

  • パーテーションなどの仕切りを使い、不要な刺激を遮断する。
  • 境界線やカーペットを使い、環境を具体的に明確に整理する。
  • 騒音が大きくならないように工夫する。
  • 大きな窓がある場合は、窓の方を向かないような配置にする。

2・環境のエリア・境界を明確にする

  • 勉強のエリア、休憩のエリア、食事のエリア、遊びのエリアをパーテーションや家具で仕切る。
  • カーペットの色やカラーテープで境界を明確にする。
  • 成人の方が利用する施設でも、休憩エリアを充実させることが重要です。なぜなら休憩エリアがないと、廊下を行き来したり、トイレの個室で過ごしたりすることがあります。

3・エリアごとの役割を明確にする

  • 1対1エリア:新しいことを学ぶ場所
  • 自立エリア:一人で勉強したり課題に取り組む場所
  • グループ活動エリア:グループ内で役割を持つ場所

4・刺激や気が散るものを最小限にする

  • 机を壁際に置き、パーテーションで区切る。
  • 関係ないものは片付け、カーテンで見えなくする。
  • 周囲の感覚刺激を物理的に調整することで、目の前の活動に注目できるようにする。

物理的整理統合の目的
場所によってやることを決め、その場所に行けば何をするのかがわかるようにします
基本的に「ひとつの場所で、ひとつの活動だけ」を行い、場所と活動を一致させることで、その場所で何をするのかが分かりやすくなります。
次に行く場所とそこで行う活動のつながりを示すために、スケジュールを活用します。

構造化の要素

  • 物理的整理統合
  • スケジュール
  • ワークシステム
  • マテリアルストラクチャーと視覚的支援

以上が「物理的整理統合」の説明です。
自閉症の人が過ごしやすい環境を作るために、個別の評価に基づいた刺激の統制や、
目の前の課題に注目できるような物理的整理統合が実践されることを期待します。
お読みいただきまして、ありがとうございました。