完璧主義がうつ病に与える影響と解決策5つ

はじめに
かつて、うつ病と性格の関連について議論された時期がありました。
「うつ病になるのは性格的な問題ではないか?」という意見です。特に、メランコリー親和型と呼ばれる、几帳面で柔軟性に欠ける性格の人がうつ病にかかりやすいとされていました。
例えば、仕事環境の変化に対し、頑なに自分のやり方を変えないことでストレスをため、結果的にうつ病になると考えられていたのです。

しかし、うつ病が世界中で増加するにつれ、単なる性格の問題では解決できないことが明らかになりました。現在では、うつ病は誰にでも起こりうる病気と認識されています。

完全主義や完璧主義はうつが悪化しやすい?

完全主義や完璧主義はうつが悪化しやすい?

それでも、完全主義や完璧主義と呼ばれる性格がうつ病を引き起こしやすいだけでなく、症状を悪化させることが知られています。完全主義とは、何事も中途半端にせず、徹底して追求する性格です。
高い目標に向かって努力する姿勢は社会的成功をもたらすこともありますが、失敗への過敏さや他人の評価を気にしすぎることはメンタルに悪影響を与え、うつ病の発症リスクを高めます。

さらに、うつ病を発症すると、完全主義が強まる傾向があります。
病気を素直に受け入れられず、病気との葛藤で回復が遅れることもあるでしょう。
完全主義の背景には生まれ持った誠実な性格があるため、大きく変えるのは難しいです。
不安や心配ごとに対して、自然と流すべき場面であっても、完全主義的に対処しようとすることで、状況がこじれるのです。完全主義そのものが悪いわけではなく、その方向性を調整すればよいだけです。

今回は、うつ病で療養中の方に向けて、完全主義を修正する5つの方法をご紹介します。
もちろん、これらはうつ病の発症や再発を防ぐための手助けにもなります。

完全主義を修正する5つの方法

完全主義を修正する5つの方法

自分の気持ちや体調に正直になる

完全主義者は、理想や計画を優先し、気持ちや体調を無視しがちです。
しかし、うつ病になると体調や気分が天気のように変わるため、計画通りにいかないことが多々あります。「明日は必ず会社に行く」と予定しても、当日に行けなくなることがあるのです。
それでも無理をして会社に行こうとするのが完全主義ですが、これでは回復は遠のきます。疲れているときは休む、やりたくないことは避ける、できないことは断るといったように、自分の気持ちや体調を優先することが大切です。

良い点に注目して自己評価をする

うつ病の回復は、血液検査などで簡単に測れないため、自分で日々の進歩を評価するしかありません。その際、自分の長所を加点して評価する加点方式を取り入れましょう。
減点方式で自分の欠点ばかりに注目しては、さらに病気を悪化させてしまいます。
「散歩ができた」「ぐっすり眠れた」といった小さな成功を積み重ねて評価しましょう。

困ったときには「まぁ、いいか」と思う癖をつける

何かがうまくいかないときには「まぁ、いいか」と口に出してみましょう。うつ病の治療に用いられる薬も、ネガティブな考えの連鎖を断ち切る効果があります。
「まぁ、いいか」と思えることが、回復の一助となります。

60%主義を実践する

全力を尽くすことが美徳とされる風潮もありますが、うつ病を経験している人は、60%の力で物事に取り組むことを心がけましょう。
余力を残すことで、心に余裕を持ち、無理せず日々を過ごすことができます。

他人と比較しない

完全主義者は、他人と自分を比べてしまいがちです。自分自身の努力を認めるのではなく、他人が優れていると感じると自分を責めてしまいます。
他人と比較することをやめ、SNSなど外部からの刺激を遮断することも重要です。

まとめ

うつ病に悪影響を与える完全主義を修正する5つの方法です。
しかし、完全主義を克服しようとすること自体が完全主義的な考え方になりがちです。
まずは、完全主義がうつ病に与える影響を理解し、「やりすぎていないか」「こだわりすぎていないか」を自分だけでなく、周りの意見も取り入れながら確認していくことが大切です。