失恋やパートナーの浮気に直面すると、誰でも落ち込みます。しかし、その状態が何か月も続き、日常生活や仕事に支障をきたすようであれば、うつ病の可能性があります。失恋でうつ病になるなんて、と驚く人もいるかもしれませんが、実際に失恋や浮気が原因で精神科を受診する人は多く、特に女性に多い傾向があります。幅広い年代で見られ、受診の際には「仕事が忙しい」と訴え、本当の原因である失恋を話しづらい場合もあります。そのため、過労によるうつ病と診断されることがありますが、後になって実際のきっかけが失恋であったことが明らかになるケースも少なくありません。うつ病は、気分の落ち込みや気力の低下といった症状が長期間続くのが特徴です。失恋や浮気が原因で発症するうつ病には、いくつかの特徴的な症状があります。これは正式な病名ではありませんが、「失恋うつ病」と呼ばれることがあります。今回はそのサインを紹介します。

大切にしていた相手に裏切られることは、喪失感を引き起こし、心の中で怒りや混乱を生じます。しかし、怒りを相手に向けることができず、自分を責めるようになり、「自分はダメな人間だ」と感じてしまうことがあります。特に、浮気された側の妻は、良い妻であるべきという考えから、怒りを抑え込み、結果としてうつ病を引き起こすことがあります。うつ病を克服するためには、夫婦で話し合い、パートナーに心の傷を理解してもらい、心からの謝罪を得ることが必要です。
「なぜこんなことになったのか」「あの時こうすればよかった」と、後悔の念が頭から離れません。別れた相手との思い出の場所や物を見るたびに苦しさが再燃し、過去の出来事が何度もフラッシュバックすることもあります。忙しい日常を送ることで忘れようとしても、ふとした瞬間に相手のことを思い出してしまいます。
過去の出来事だけでなく、未来に対しても絶望感を抱くようになります。「自分の人生には価値がない」と感じ、友人に慰められても心に響きません。最悪の場合、将来に希望を見いだせず、命を絶つ人もいます。特に20代の女性において、失恋うつ病が自殺の大きな原因となっています。
胸の苦しさや息苦しさ、涙が止まらないといった身体的症状が現れることがあります。医師に相談しても異常がないと言われることが多いです。何かのきっかけで、過去を思い出して過呼吸を起こしたり、仕事中に突然涙が出ることもあります。
寝ようとすると、別れた相手のことを考えてしまい、なかなか寝付けません。夢の中でも相手が現れ、特に仲良くしている場面を見ることが多く、目が覚めたときに現実とのギャップでさらに苦しむことがあります。不眠が2週間以上も続く場合は、早めに病院を受診しましょう。別れた相手が別の人と付き合っている場合は、むしろ自分の気持ちに踏ん切りがついている証拠です。

食欲が低下し、食事が進まず体重が減ることがあります。体重が何キロも減る場合は病院を受診しましょう。逆に、食べることで気持ちを紛らわそうと過食に走る場合もあります。過食が続くと、体重を増えることを恐れて、食べたものを吐き出すようになり、過食嘔吐が習慣となる場合もあります。これを摂食障害と呼びます。失恋をきっかけに、摂食障害に発展することもあるため、注意が必要です。
失恋うつ病は、十分な睡眠と栄養を取れば、徐々に回復し、多くの場合半年以内に元の自分を取り戻せます。しかし、強いトラウマとして残り、後の人生に悪影響を及ぼすこともあります。特に、一途な人や恋愛優先な人、完璧主義の人は、失恋で大きなダメージを受けやすいと言われています。心の自然治癒力を信じ、無理をせず、体を大切にし、家族や友人に支えられながら回復を目指しましょう。もし2週間以上不眠や食欲不振が続く場合は、精神科の受診を検討しましょう。体の症状がない場合は、心理カウンセリングを受けるのも効果的です。